2018年冬ドラマ(1月~3月)
2017年に映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!
ドラマを見る前にチェックするもよし、見た後でじっくり復習するもよし。
合わせて原作本・コミックを楽しんでください!
【1月7日(日)放送】
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■ドラマタイトル:NHK BSプレミアムドラマ「平成細雪」
■放送日:1月7日スタート NHK BSプレミアム 毎週日曜 22:00~22:54≪全4回≫
■原作/原案…原作:谷崎潤一郎「細雪」
■スタッフ
脚本:蓬莱竜太
演出:源孝志
制作統括:嘉悦登/伊藤純
プロデューサー:川崎直子/石崎宏哉
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■キャラクター紹介(キャスト)
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🏠蒔岡家
蒔岡吉次郎 :長塚京三
蒔岡家先代当主。四姉妹の父。元禄時代に呉服商として創業して以来の歴史を持つ、大手アパレルメーカー・マキオカグループの総帥。
🌸蒔岡鶴子:中山美穂
蒔岡家の長女。通称・いとはん。高校生の時に亡くなった母から、本家の「御料(ごりょん)さん」として、家族を背負って生きる使命を託される。大阪・船場にある、先祖代々の家と財産を守り、かつての栄華の記憶を胸に誇り高く生きようとする。
蒔岡辰雄:甲本雅裕
蒔岡本家の当主。鶴子の夫婿養子)。銀行員。蒔岡の家を守るために奔走する。かつて職場の上司の仲介で雪子のお見合いを段取るが、雪子の思わぬ理由で断る羽目になった。
🌸蒔岡幸子:高岡早紀
蒔岡家の次女。結婚して、兵庫・芦屋の瀟洒(しょうしゃ)な分家に暮らしている。夫・貞之助との間に一女・悦子がいる。妹の雪子をなんとかして結婚させようと、数々のお見合いを実現させるが、姉の鶴子にひっくり返されてきた。
蒔岡貞之助:神尾佑
蒔岡分家の当主。幸子の夫(婿養子)。一流商社マン。幸子との夫婦仲はよく、雪子の結婚の実現のためにも労を惜しまない。
🌸蒔岡雪子:伊藤歩
蒔岡家の三女。通称・きあん(雪姉)ちゃん。芦屋の分家に暮らす。30代半ばになり、姉夫婦たちから結婚を望まれているが、人の欠点が目についてしまう性格もあり、お見合いしてもなかなか実らない。
🌸蒔岡妙子:中村ゆり
蒔岡家の四女。通称・こいさん。本家で暮らしていたが、駆け落ち事件を起こして以来、分家へ。家の束縛を嫌い、自ら服をデザインして販売し、自立を志している。ある晩、関西を襲った台風に巻き込まれる。
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奥畑啓三:福士誠治
船場の貴金属商の三男。通称・啓坊(けいぼん)。妙子と結婚しようとするが、姉たちに反対されたため、駆け落ち事件を起こし、週刊誌スキャンダルになってしまう。
板倉潤一 :柄本佑
写真家。かつてパリで写真の勉強をし、帰国後は生活のために奥畑家の運転手をしていた。妙子の作った服の写真を撮っていたことから、徐々に親しくなる。
■ゲスト□■□■
┣第2話
野村 博実松尾スズキ
雪子の見合い相手。マグロ養殖の研究者。40代ながら著しく老けて見える。妻を亡くしている。独り言を言う癖あり。
┣第3話
橋寺 誠:石黒賢
雪子の見合い相手。製薬会社専務。妻を亡くし、高校生の娘と暮らす。新薬の開発に没頭し今まで再婚は考えてこなかった。
┣第4話
御牧久麿:ムロツヨシ
雪子の見合い相手。大手広告代理店社員。京都の旧子爵家の次男坊。お見合いに冬なのに半ズボンで現れた。
●その他
┣濱田マリ
┣熊谷真実
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■ドラマ内容紹介
中山美穂、高岡早紀、伊藤歩、中村ゆりが四姉妹を演じる平成版「細雪」!
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文豪・谷崎潤一郎の名作「細雪」が、バブル崩壊後の平成の世を生きる女性たちの物語としてよみがえる。幸福への価値観が急速に変化していった平成という時代に、中山美穂、高岡早紀、伊藤歩、中村ゆり演じる四姉妹が、それぞれあらがったり、流されたり、受け入れたりしながら、それでも懸命に生きていくさまを描く。 共演には、福士誠治、柄本佑、甲本雅裕、神尾佑、濱田マリ、水橋研二、松尾スズキ、石黒賢、熊谷真実、ムロツヨシ、長塚京三ら多彩な演技派が脇を固める。脚本を手掛けるのは、岸田國士戯曲賞・鶴屋南北戯曲賞受賞の蓬莱竜太。
📺テレビドラマ
┣1957年:日本テレビ系/脚本:西村みゆき/出演:坪内美詠子、萬代峯子、谷崎恵美子、清水将夫ほか
┣1959年:NET(現・テレビ朝日)系/脚本:菊田一夫/出演:乙羽信子、浦島千歌子、八千草薫、太刀川洋一ほか
┣1965年:日本テレビ系/脚本:井手俊郎/出演:淡島千景、草笛光子、司葉子、水野久美ほか
┣1966年:フジテレビ系(『夜の十時劇場』枠)/出演:浦島千歌子、児玉利和、岡田茉莉子、神山繁ほか
┣1980年:よみうりテレビ系(『木曜ゴールデンドラマ』枠)/演出:田井洋子/出演:島田陽子、新珠三千代、加茂さくら、吉沢京子ほか
テレビドラマとしては、『平成細雪』は6回目の映像化になります。
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■原作の感想
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≪原作内容紹介≫
上:大阪・船場の旧家、蒔岡家には鶴子、幸子、雪子、妙子の美しい四姉妹がいる。三十歳にして独身の三女・雪子には次々と縁談が舞い込むが、なかなかうまくまとまらずにいた。上流階級社会の何気ない日常と、美しく移ろう四季、そして関西の街を写す、著者の代表作。上巻には、著者の妻で幸子のモデルとなった松子夫人による「『細雪』追想」も収載。
中:東京に居を移した本家に身を置く雪子は、都会の空気になじめず心細い日々を送っている。いっぽう関西では、神戸で大洪水がおこり、四女・妙子が巻き込まれた。この水害から妙子の命を救ってくれたのは、かねてより付き合いを続けていた許嫁の奥畑ではなく、奥畑家に昔丁稚奉公をしていた板倉であった。二人の身分違いの恋に家族が翻弄される中、板倉が病に倒れる―。
下:街に戦争の影がしのびよる中、三女・雪子に、ようやく御牧子爵の子息との結婚の話が持ち上がる。ほっと胸をなでおろした幸子だったが、そんな折に、奔放な四女・妙子の妊娠が判明するのだった。妙子の出産の予定日と、雪子の婚礼の日がしだいに迫り…。戦時下、軍部の圧迫により発表禁止とされながらも、著者が書くことをやめなかった一大長編。
戦争の気配迫る昭和初期の大阪を舞台にした四姉妹の物語。谷崎の代表作!
上流階級に生まれた四姉妹の話。三女雪子の縁談を中心に物語は進みます。作風をガラリと変えた谷崎。エロティシズムやフェティシズムはなくとも、谷崎らしい女性の書き方です。姉妹で桜を見に行く場面が最も美しく脳裏に浮かんだ。 姉妹兄弟における関係で複雑な立ち位置となる真ん中の子である雪子。(正確には三女だが)こいさんのような要領のよさ、幸子のような気楽さもなく雪子は大変そうだけど…。何と言っても言葉が美しい小説だと思いました。一文一文は結構長いと思いますが、読みにくさはなく流れるようにスラスラと読めてしまいます。四姉妹が話す言葉は、何でしょう、大阪弁と京都弁が混じったようで、そのバランスが絶妙な味を生み出していると感じました。この谷崎潤一郎独特ともいえる女関西弁、これがなんとも優美で綺麗でそんじょそこらの小説ではお目にかかれない表現です。これをそのまま言葉にして音に出してくれる声を持つ女優さんているのだろうか…なんて考えながら読んでいました。四姉妹のそれぞれの性格が知れる口調も素敵♪
内部リンク
・2018年冬、プレミアムドラマ「平成細雪」
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■ドラマタイトル:大河ドラマ(第57作目)「西郷どん」
■放送日:1月7日スタート NHK総合 毎週日曜 20:00~20:45
■原作/原案…原作:林真理子「西郷どん!」(KADOKAWA)
■スタッフ
脚本:中園ミホ
演出:野田雄介/盆子原誠/岡田健
制作統括:櫻井賢/櫻井壮一
プロデューサー:小西千栄子/藤原敬久
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■キャラクター紹介(キャスト)
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🏠西郷家
┣薩摩の下級武士で、大家族。貧しいが、心優しい父と懐深い母に、家族仲はとてもいい。子供たちも伸び伸びと育った。
西郷吉之助(隆盛):鈴木亮平(西郷小吉:幼少期:渡邉蒼)
下級武士の家に生まれた、貧しい大家族の長男。貧しい家庭で育つも、困ってる人を見ると放っておかず、義理堅い男。唯一無二の魅力あふれる人柄で、とにかく男にも女にもモテた。どんなときも困った人を放っておけない、ちょっと迂闊で心優しき熱血漢。生涯の師となる藩主・島津斉彬に見いだされ密命を帯びるが、幕末に追われ、南国奄美に島送りとなる。しかし、そこには運命の出会いが待っていた。男色と疑われるほど女性を寄せつけなかったが、3度結婚する。犬好きで、写真嫌い。人々は親しみをもって彼を西郷どん(せごどん)と呼ぶ。
西郷吉兵衛:風間杜夫…吉之介(隆盛)らの父親
西郷らの父。どちらかと言えば、ダメ親父。勘定方小頭役を務める。融通がきかない一面が。次右衛門とは、何かとケンカになる犬猿の仲。そろばん片手に会計係の仕事を細々とやっているが、実は若いころ、剣の腕がすごかったらしい!?西郷の優しさと人間味は父譲り。
西郷満佐:松坂慶子…吉之介(隆盛)らの母親
男だったら家老になったと言われる肝っ玉母さん。貧乏でも明るく、子どもたちに愛情を注ぐ。「子どもは藩の預かり者」と考え、西郷を芯の通った男に育てようと愛をもって厳しく教育する。西郷の深い愛と胆力は母譲り。
西郷琴:桜庭ななみ(幼少期:栗本有規)…西郷家の長女
西郷家の長女、吉之助(隆盛)の妹。何かとトラブルを起こす兄に呆れながらも、幼い弟妹の面倒を引き受け、家計のやりくりに奔走するしっかり者。嫁入りしても何かと西郷家を気にかけ、兄を慕い、支え続ける。
西郷吉二郎:渡部豪太(幼少期:荒井雄斗)…西郷家の次男
西郷家の次男。兄の波乱の生涯の裏側で、貧乏に追い込まれる西郷家を、家にいないお兄ちゃんに代わり、一家の大黒柱として支える。畑仕事や内職にいそしむギリギリの生活ながらも、西郷の熱い思いを理解し、家族を守る優しく実直真面目な弟。
西郷従道(信吾):錦戸亮…西郷家の三男
西郷家の三男。術、兵学に秀で、島津斉彬に仕える。血の気の多い性格で、有馬新七ら過激な藩士たちと伏見(現在の京都市伏見区)の寺田屋に潜伏し京都所司代暗殺を謀る。2度目の島流しから召還された兄・隆盛に従い、戌辰戦争に従軍。明治維新になると、西郷は大久保らと袂を分かつが、従道は明治政府に残り”西南戦争”で兄を追い詰める側に立つ。
西郷龍右衛門:大村崑…西郷家の祖父
吉之介(隆盛)らの祖父。涙もろく物静かで温厚だが、侍としての矜持は忘れない。息子の吉兵衛はいまひとつ出世できなかったことを不甲斐なく思い、孫の小吉(吉之介)の成長を楽しみにしている。
西郷きみ:水野久美…西郷家の祖母
吉之介(隆盛)らの祖母。貧しくてもたくましい西郷家のゴッドマザー。自慢の嫁・満佐が生んでくれた小吉(吉之介)は、鹿児島城下に敵無しと言われた西郷家の先祖「無敵斎様」の生まれ変わりだと信じている。
熊吉:塚地武雅…西郷家の使用人
西郷家に親子代々仕える下男(下男とは、雇われて身の回りの世話をする人) 。隆盛が生まれた時からその成長を見守り、貧乏な西郷一家を支え続けた。幕末の波乱の中、江戸へ京へと西郷に従い、西南戦争では西郷の息子・菊次郎を背負って戦地から救出。義理人情に厚い男で、生涯、西郷に尽くす。
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🏠大久保家
┣沖永良部島に役人として赴任し、琉球(沖縄)との窓口を務めている。
大久保正助(利通) :瑛太(幼少期:石川樹)
近所の幼馴染。西郷の生涯の盟友でライバル。郷中一の秀才とうたわれたが、父が政争に巻き込まれ不遇な青春時代を過ごす。その後、藩主の弟・島津久光に近づき、頭角を現していく。西郷の生涯の友であるが、晩年は考え方の違いで、すれ違う場面も。しかし、西郷・大久保、二つの個性が出会わなければ明治維新は起こらなかった。
大久保次右衛門:平田満…正助の父
大久保正助の父。西郷家とは古くからの付き合いで、西郷のことも息子のようにかわいがっている。沖永良部島に役人として赴任、琉球(現在の沖縄)との窓口である「琉球館」で働くなどして、海外の情報にも通じている開明的で優秀な人物。正助の知性は父譲り。
大久保福:藤真利子…正助の母
正助の母。西郷家とは家族ぐるみで親しく付き合う。藩のお家騒動に巻き込まれ、夫は島流しに、息子の正助も謹慎処分となり、一家は収入源を断たれてしまう。内職にいそしみ気丈に一家を支え、出世の道を断たれ苦しむ正助を見守る賢き母。
大久保満寿:ミムラ…正助の妻
正助の妻。
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🏠島津家(本家)
┣代々藩主を務める薩摩の豪族。しかし、父・斉興は斉彬を毛嫌いし、家族仲は良くない。
島津斉彬:渡辺謙
島津家第28代当主。薩摩では伝説の男。聡明で卓越した知識を持ち、壮大な政治哲学で時代を牽引したカリスマ。貧しい下級武士の西郷に、気骨と類いまれなる才能を見いだし大抜擢の登用をする。西郷生涯の師であり、その遺志を抱き続ける”偉大なる父”。
喜久(きく):戸田菜穂…斉彬の側室
斉彬の側室として、子宝に恵まれるが多くが幼い内に亡くなる。悲劇の裏側に、反斉彬の由羅が暗躍していると噂が広まり、お家騒動が巻き起こる。斉彬も謎の病に倒れるが、篤姫や西郷との交流の中、献身的に夫を支え続ける。
於一(篤姫) :北川景子
薩摩・島津家の分家に生まれた姫。薩摩でのびのびと暮らしていたが、藩主・島津斉彬の目に留まり、13代将軍・徳川家定の正室候補となる。斉彬の養女となり、国の命運をかけて嫁ぐ覚悟をするが、婚儀をまとめるために奔走する西郷との間に恋心が芽生え、大いに揺れ動く…が徳川家定に嫁ぐ。西郷と篤姫の絆は、やがて「江戸無血開城」へと繋がっていく。
島津斉興:鹿賀丈史…斉彬の父
島津家第27代当主で薩摩藩主。斉彬の父。嫡男の斉彬を疎んじて、藩主の座を譲らないばかりか、斉彬を支持する者を徹底的に弾圧する。溺愛する側室の由羅の子・久光を登用して、自らは長きに渡り権力者として君臨し続けようと画策。そいてついに斉彬との直接対決のときが訪れる。
由羅(ゆら):小柳ルミ子…斉興の側室
島津斉興の側室。もとは江戸の町人の出で、斉興の寵愛を受け、男子を産んだことにより権力を手にする。我が子・久光かわいさから、斉彬を疎む。斉彬と斉興が決裂するなか「お家騒動(お由羅騒動)」が巻き起こり、西郷たちの運命を大きく揺るがす。西郷がこの世で一番恨んだ女。
島津久光:青木崇高…斉興の異母兄弟
斉彬の異母弟。島津斉興と由羅の子で、類まれな才能を持つ異母兄・斉彬に憧れ、その背中を追い続ける。兄の死により薩摩藩の最高権力者となるが、斉彬に心酔し自らを田舎者扱いする西郷を疎み、遠島流しの刑に処すなど対立を深める、”西郷生涯の敵”。
赤山靭負:沢村一樹…斉彬の家臣
名門の出で、薩摩藩の重臣。島津斉彬を藩主にと尽力。西郷家とは、父・吉兵衛が赤山家の御用人(用頼み)を務めていた縁で古くから交流があり、西郷たちにとって先生のような存在。良き相談相手で、斉彬との縁を結んでくれた恩人であるが、斉興と由羅の
陰謀に巻き込まれていく…。
山田為久:徳井優…斉彬の側近
斉彬の側近。国難に向けて「日本の国の形を変える」と宣言する斉彬の壮大な計画を支え忠義を尽くそうとするが、その本位が時折理解出来ず、翻弄される。斉彬のお庭方として抜擢される吉之介(隆盛)の無謀さにも、翻弄される。
調所広郷(ずしょ ひろさと):竜雷太…薩摩藩の家老
島津斉興の側近。薩摩藩主・斉興のもと厳しい財政難にあった薩摩藩を立て直した逸材。欧米列強の脅威が迫るなか、薩摩に大改革をもたらそうとする斉彬は、藩の財政を破綻させると危惧して、反斉彬派となって対立する。薩摩藩が密貿易などの嫌疑を受け、その追求の矢面に立たされ、薩摩藩を二分するお家騒動に発展していく。
桂久武:井戸田潤…赤山の弟
薩摩藩士。赤山靱負の弟。島津氏分家・日置島津家当主の島津久風の五男。母は同じ島津氏庶流である末川久泰の娘。長兄は、第29代藩主・島津忠義の主席家老島津久徴(下総、左衛門)、次兄は、お由羅騒動で犠牲となった赤山靭負。西郷の父・吉兵衛が日置島津家の用頼(御用人)をしていた関係で、久武と西郷はとても親しく、往復書簡を何度も交わしている。島から戻った西郷とは入れ違いで大島警衛として奄美大島に赴任。残された愛加那や息子・菊次郎の面倒をみる。その後藩の家老となり、さらに西郷の魅力を深く知り、生涯西郷を支える。
幾島:南野陽子…篤姫(於一)の女中頭
篤姫(於一)の女中頭。篤姫が嫁入するということで、近衛家から遣わされた世話人。恐ろしく頭の切れる女。
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郷中の仲間たち👥
■岩山糸:黒木華(幼少期:渡邉このみ)
家老座書役 岩山八郎太の次女で23歳。西郷家と同じ鹿児島城下に暮らす武家の娘。好奇心旺盛で、ときに無類の行動力を発揮する芯の強いおてんば娘。幼いころ同じ城下に住む西郷隆盛にひそかに思いを寄せる。一度は心ならずも他家へ嫁ぐが、紆余曲折の末、西郷隆盛の3人目の妻となる運命の女性。慎ましく芯の強い薩摩の女。潔癖症な一面も。
大山格之助 /綱良:北村有起哉(幼少期:犬飼直紀 )
幼少時、隆盛と共に学んだ仲間。西郷より年上で、性格は親分肌。西郷や大久保利通たち城下の若者が結集した「精忠組」に参加し、ともに革命に青春をかける。維新後は鹿児島県令(知事)となるが、新政府に納税しないなど大山の過激さが大久保を激怒させる。
有村俊斎 /海江田信義:高橋光臣(幼少期:池田優斗 )
11歳で島津斉興の茶坊主となる(茶坊主とは、主に茶の湯の手配など、来訪者の案内接待をしたり、雑用をする職)。大人の世界に早くから入り込み、世渡り上手な一面を持つ「精忠組」の仲間でお調子者。西郷よりも早く江戸に出て学ぶが、その後、めきめきと出世し活躍していく西郷に嫉妬し、西郷と対立する島津久光に近づくも…。
村田新八:堀井新太(幼少期:加藤憲史郎)
同じ郷中(町内)に育った西郷を兄と慕い常に同行した子分。西郷2度目の島流しでは、新八も喜界島に流刑となる。大久保にも慕われ、明治新政府のに担い手として期待され岩倉具視欧米視察団にも参加するが、西郷とともに下野し、死の間際まで西郷に付き添うことに。西南戦争では、楽器のアコルディオン(アコーディオン)を弾き、兵士たちを癒した。
有馬新七:増田修一朗(幼少期:伊澤征樹)
下加治屋町に育ち、同じ郷中で切磋琢磨して育った幼馴染。吉之介は年下だが一目置いている。やがて脱藩拳兵を計画し、大久保と対立。過激な攘夷運動に関わり、藩を揺るがす寺田屋事件で壮絶な死を遂げることに。
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京都👘
月照(げっしょう):尾上菊之助
京都・清水寺成就院の僧侶。尊皇攘夷に傾倒して京都の公家と関係を持ち、徳川家定の将軍継嗣問題では一橋派に与したため、大老の井伊直弼から危険人物と見なされた。西郷隆盛と親交があり、西郷が尊敬する島津斉彬が急死したとき、殉死しようとする西郷に対し止めるように諭している。安政5年(1858年)8月から始まった安政の大獄で追われる身となり、西郷と共に京都を脱出して西郷の故郷である薩摩藩に逃れたが、藩では厄介者である月照の保護を拒否し、日向国送りを命じる。これは、薩摩国と日向国の国境で月照を斬り捨てるというものであった。このため、月照も死を覚悟し、西郷と共に錦江湾に入水した。月照はこれで亡くなったが、西郷は奇跡的に一命を取り留めている。享年46であった。「眉目清秀、威容端厳にして、風采自ずから人の敬信を惹く」と伝えられている。
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🏠徳川家・徳川幕府
徳川家定:又吉直樹
江戸幕府第13代将軍。於一(篤姫)の夫となる。第12代将軍・徳川家慶の四男として江戸城で生まれる。家慶は14男13女を儲けたが、成人まで生き残ったのは家定だけであった。しかし家定も幼少の頃から病弱で、人前に出ることを極端に嫌った。天保12年(1841年)に大御所・徳川家斉(第11代将軍。家定の祖父)の死後、(第12代将軍・家慶の)世嗣となる。しかし家慶は、家定の継嗣としての器量を心配して、一橋家の徳川慶喜を将軍継嗣にしようと考えたほどである。だが、老中・阿部正弘らが反対したため、結局は家定を将軍継嗣とした。嘉永6年(1853年)、家慶が黒船来航から19日後に病死したことを受け、第13代将軍となった。
徳川斉昭(とくがわ なりあき):伊武雅刀
前水戸藩主。常陸水戸藩の第9代藩主。江戸幕府第15代(最後)の将軍・徳川慶喜の実父。
阿部正弘:藤木直人
江戸幕府老中。若くして徳川幕府の老中に就任し、島津斉彬らの意見も幕府に起用。美男子で大奥でも人気。
井伊直弼(いい なおすけ):佐野史郎
彦根藩主。幕末の譜代大名。近江彦根藩の第15代藩主(16代藩主、13代当主という数え方もある)。幕末期の江戸幕府にて大老を務め、日米修好通商条約に調印し、日本の開国近代化を断行した。また、強権をもって国内の反対勢力を粛清したが(安政の大獄)、それらの反動を受けて暗殺された(桜田門外の変)。
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🌸愛加那(あいかな):二階堂ふみ
奄美大島の名門、龍家一族の娘。隆盛と結ばれる島の娘。西郷の島妻となり、菊次郎、菊草の母親。隆盛が安政の大獄により、奄美大島に流罪された際に、島で出会う魅力的な娘。2人は恋に落ちるが…。当時の薩摩藩の藩法で島滞在中だけの妻となり、約3年間を隆盛と共に過ごす。隆盛との間に生まれた長子は西郷菊次郎。娘の菊草(きくそう)は大山誠之助(大山巌の弟)の妻となった。
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ふき:高梨臨(少女期:柿原りんか)
貧しい農民の娘。年貢が払えず苦しむ自分たちを救おう動く西郷に恋心を抱く。
タマ:田中道子
品川宿の娘。宿屋『磯田屋』で働く農家の娘。
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語り:【降板】市原悦子→【代役】西田敏行
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■ドラマ内容紹介
鈴木亮平が大河ドラマに初主演! 維新のヒーロー・西郷隆盛の生涯を新たな視点で描く!
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林真理子の小説を原作に中園ミホの脚本で、時代を切り開いた男・西郷隆盛の生涯を新たな視点で描く。一度会ったら誰もが引き込まれる澄んだ瞳を持ち、ユーモアある愛きょうで“せごどん”と呼ばれて男女問わず愛された西郷を、大河ドラマへの出演は今作が初めてとなる鈴木亮平が演じる。
勇気と実行力に長けた西郷の姿は、閉塞感のある現代社会を生き抜くヒントにもなるはず。幕末に薩摩藩の下級武士として生まれ、徳川幕府を倒して維新を成し遂げ、最期は明治新政府と戦い命を散らす…。そんな西郷の周りで巻き起こる、笑いと愛と波乱の物語が幕を開ける。
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■原作の感想
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≪原作内容紹介≫
≪前編≫なんという目をした男だ――。吉之助の目を見た者は、誰もがそう呟いた。下級武士の家に生まれた西郷吉之助は、貧しいながらも家族や友に恵まれて育つ。のちに大久保利通となる正助とは、素読をし、相撲をとる郷中仲間だ。藩主・島津斉彬の雄姿を間近に見た吉之助は、いつの日かこのお方にお仕えしたいと焦がれるようになる。時は幕末。夢かない斉彬のお側仕えとなった吉之助は、大砲や帆船を製造し進取の気性に富む名君と心を一にし、江戸に京都に飛び回るようになる。迫り来る異国の脅威を防ぐには一橋慶喜を将軍とする以外、道はない。しかし暗躍むなしく斉彬は突然死、宿敵・井伊直弼が大老に就任。さらに国父・久光の逆鱗に触れた吉之助は、奄美大島に遠島を言い渡されてしまう――。激動の青春編!
≪後編≫吉之助にようやく下った赦免。しかし時代は急変、不在の間に、ふるさと薩摩はえげれす艦隊の砲撃を受け、国内には尊皇攘夷の風が沸き起こり、不穏な空気が立ち込めていた。荒ぶる長州は一気に挙兵し、幕府軍と蛤御門ではげしい戦闘を繰り広げる。吉之助はこの初陣で幕府側に立ち、生まれついての大将としての才能を開花させる。戦いに勝利、長州征伐を企図し勝海舟と面会した吉之助だったが、勝の提案が彼を変えようとしていた。五代友厚、坂本龍馬、高杉晋作、木戸孝允、岩倉具視。維新に名を残す男らと議論をかさねた吉之助は、無血開城を断行する。一方、盟友・大久保一蔵は、新しい国家の設計図を作りだしていた。幼い頃から常に共にいた吉之助と一蔵。二人に別の道を歩む時が訪れたのか――。新しき時代、維新編!
林真理子にして初めてなし得た、西郷のすべてがわかる英雄物語!
下級藩士の長男小吉が、郷中仲間と学問や武術を学び、元服し吉之介となる。やがて薩摩藩主斉彬の目にとまり江戸参勤にお供する。その間妻須賀とは離縁、斉彬の御庭方役に抜擢され、国事について方々で教わり、一橋慶喜を将軍後継にしようとする斉彬の手足となり行動。しかし斉彬の急死後は、奄美に流刑される。奄美では、愛加那と結婚し、菊次郎が生まれるが、わずか一年足らずで召還を受け鹿児島へ…続の前編は西郷どんの幼少期から奄美大島での流罪からの復帰まで。奄美に流され、そこで初めて愛する女性と家族になる。ひたすらに男を立て、家を守る薩摩の女達が印象的。想像を絶する貧しさの中でも、殿への忠誠と志を忘れない吉之助の姿に涙を誘われる。西郷どんの実直な性格が伝わってきます。西郷どん、島津斉彬大好きすぎてそこはかとなく漂うBL感w。後半は、前編に比べてスピーディな展開だった。愛加那や糸、篤姫様と、取り巻く女たちとの交流がいい。政局に奔走する場面以外での西郷像は大河ドラマでもたっぷりと描かれるに違いない。彼が関わった明治維新の史実の書き込みを控え、彼が一橋候や大久保一蔵に感じた違和感を描いて史観の違いを浮き彫りにしていく視点が新鮮だった。維新後憂国の人になり果ててしまった西郷の絶望感はいかばかりか…。振れ幅がばかでかい人物なので、全部描ききってしまうのは難しいだろうと思う。
歴史小説と言うよりは、ドラマの予習テキスト的な感じ。1年間ある大河ドラマに期待しよう。日本は農業を蔑ろにしたらアカンと西郷どんは言ってたんやね。それにしても、西郷どんのご子息が京都市長をされていたのは全然知りませんでした。しかも西郷菊次郎……。吉之助(後の隆盛)の鈴木亮平さんは結構イメージ通りだと思う、魅力的で豪放でオトコマエなキャラクターが。大久保利通役の瑛太も、めっちゃセクシーでわくわくですわ!!2018年度の大河ドラマは腰を据えてみるつもり。
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・2018年冬、大河ドラマ(第57作目)「西郷(せご)どん」