2017年秋ドラマ(10月~12月)


2017年に映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!
 ■11月≪金曜日≫スタート!秋ドラマ化される原作&コミック

ドラマを見る前にチェックするもよし、見た後でじっくり復習するもよし。

合わせて原作本・コミックを楽しんでください!




【11月3日(金)放送】
 赤ひげ診療譚/山本周五郎(著)

赤ひげ診療譚 (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
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■ドラマタイトル:「BS時代劇 赤ひげ」

■放送日:11月3日スタート 

NHK BSプレミアム 毎週金曜 20:00~20:43 


■原作/原案…原作:山本周五郎「赤ひげ診療譚」

■スタッフ
脚本:尾崎将也/川崎いづみ
演出:深川栄洋/後藤孝太郎/皆川智之
制作統括:井上竜太/内藤愼介/土屋勝裕

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■キャラクター紹介(キャスト)
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新出去定(船越英一郎)
江戸・小石川養生所の責任者である医師。薬品の影響で、ひげが赤茶色に見えることから“赤ひげ”と呼ばれる。武骨で、時に大声でわめき散らし、かんしゃくをぶつけたりもするが、その内には優しさを秘めている。貧しい者には無料で治療を行い、金持ちには薬料を高額で売りつけ、時に幕府権力を巧みに使うなど、清濁併せ持つ市井のヒーロー。

保本登(中村蒼)
長崎でオランダ医学を学び、江戸へ戻ってきた青年医師。遊学中に婚約者に駆け落ちされた上、幕府のお目見え医になる約束も反故にされ養生所で働くことに。当初は不本意に思うが、赤ひげの医療に対する姿勢に影響を受け、貧困の病人と接することで、医師としてすべきことを見いだし成長していく。

森半太夫(古舘佑太郎)
父親の反対を押し切って医者となった青年。柔軟性に欠けるところもあるが、心酔している赤ひげの教えに忠実に生きる努力家。

津川玄三(前田公輝)
面倒くさがりでうわさ話好き。冷めているようで、実は病人をいたわりたいという優しい面もある。人生経験が豊富で、何かもめごとがあると、うまく立ち回る。

お杉(大後寿々花)
伊勢屋の娘。気うつ症の入所患者・おゆみの世話をしている。りんとしたたたずまいや笑顔が、周りに明るさを与えている。

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■ドラマ内容紹介
数々の名優が演じた山本周五郎原作の「赤ひげ」を船越英一郎が熱演!! 
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江戸・小石川養生所を舞台に、武骨で謎めいた医師と青年医師との交流、そして貧しい患者や市井の人たちの姿を描いた山本周五郎の不朽の名作を、新たなキャストで描く感動時代劇。

患者に医術を施すだけでなく、彼らの抱える事情にも踏み込み献身的に面倒を見る、小石川養生所の責任者・新出去定、通称・赤ひげを演じるのは船越英一郎。その赤ひげに反発しながらも、患者たちのさまざまな姿に接することで、医師として生きるべき道を見いだしていく青年・保本登役に中村蒼が扮し、患者の死にざま、生きざまを通して、人間が成長していく姿を描く。

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■原作の感想
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≪原作内容紹介≫
小石川養生所の“赤ひげ"と呼ばれる医師と、見習い医師との魂のふれ合いを中心に、貧しさと病苦の中でも逞しい江戸庶民の姿を描く。

幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎遊学から戻った保本登は、小石川養生所の“赤ひげ”とよばれる医長新出去定に呼び出され、医員見習い勤務を命ぜられる。貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、登は尽く赤ひげに反抗するが、その一見乱暴な言動の底に脈打つ強靱な精神に次第に惹かれてゆく。傷ついた若き医生と師との魂のふれあいを描く快作。

狂女の話/駆込み訴え/むじな長屋/三度目の正直/徒労に賭ける/鶯ばか/おくめ殺し/氷の下の芽

山本周五郎の不滅の名作くヒューマンドラマ
Arikaアイコン(小)11958年作品とは思えぬ読み易さ。「赤ひげ」のモデルは、よく時代劇ドラマにも登場する実在した江戸の町医者・小川笙船(しょうせん)。だが、主役は若い見習い医師・保本登。長崎で最新医療を学んだ保本登は御目見医になるものと思っていたが呼ばれたところは小石川養生所での見習い勤務。貧困の最たる者たちへの医療である。横柄に見える医長の新出去定(赤ひげ)への反発もあり斜に構えていた保本だが、医療の現場を通じて成長してゆく。喜びも哀しみも教えもみな五臓六腑に染み入るような小説である。貧困が病を呼びそして富める者にとってすら無知が病が蝕む原因となる。保本登はすべての読者の視線だと思った。人は努力やキャリアを重ねることで経験値の乏しさから慢心したり誤解したりする。彼を通じて医師として成長を遂げる…学術的なことのみならず心の在り方を、より人間の本質を見よと教えてくれる。新出去定から学ぶことは多いが彼が聖人君子ではなく清濁併せ呑む人物でまた若い登の純粋さを羨ましく思っているような側面もあり自虐的に振る舞うその複雑な師弟関係も面白い。本作は、全8編の短編小説。個人的には、『鶯ばか』の構成が好き。登場人物の心情を描くのではなく、幻覚までをも見るようになった人物の状態を物語を通して随所に挿入することで、同じ短編内でのもうひとつの事件にも繋がる物悲しさを醸し出すのに成功している。イメージしていたストーリーと全然違ってましたが、各短編それぞれに読み応えがり全体を通して深い作品だと感じました。



【11月24日(金)放送】
 町工場の娘/諏訪貴子(著)

町工場の娘/諏訪 貴子

¥価格不明
Amazon.co.jp

■ドラマタイトル:「マチ工場のオンナ」

■放送日:11月24日スタート 

NHK総合 毎週金曜 22:00~22:50 


■原作/原案…原作:諏訪貴子「町工場の娘」(日経BP社)

■スタッフ
脚本:大島里美
演出:末永創/佐藤譲/小野見知
制作統括:吉永証

主題歌:新しい明日/松田聖子

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■キャラクター紹介(キャスト)
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🏠有元家
┣有元光(内山理名)
須藤家の一人娘。幼くして亡くなった兄の代わりに、父・泰造から男の子のように育てられた。同じ会社に勤めていた大と結婚後は、専業主婦として息子と3人で暮らす。

┣有元大(永井大)
光の夫。自動車部品メーカーに勤務している。明るい性格で人あたりが良く、家族思い。時々大胆な行動をとったりする。アウトドア派で釣りが好き。

┣有元 航太(山田 羽久利)
光と大の息子。


🏢ダイア精機㈱
┣花田純三(柳沢慎吾)
「ダリア精機」のベテラン職人。会社の創業時からのメンバー。人情派でおしゃべりな性格。

┣勝俣勉(竹中直人)
「ダリア精機」のベテラン職人。泰造、純三と会社を創業し、技術の腕は会社で随一。頑固で気難しい。妻・敏江には頭が上がらない。

┣打越 和哉 (忍成 修吾)
ダリア精機の経理担当社員。元は銀行員だった。クールで感情をあまり表に出さないが、内に情熱を秘めている。


💱愛知東西銀行
┣長谷川 隆史(村上 淳)
愛知東西銀行の銀行員。やや強面で、銀行マンらしからぬ雰囲気があるが、仕事に対してはきっちりしている。


🏠須藤家
┣須藤泰造(舘ひろし)
町工場「ダリア精機」の社長。 ワンマンだが、社員を家族のように大事にしている。娘・光を厳しくしつけた反動で、今は娘と疎遠な状態にある。競馬が趣味。

┣須藤百合子(市毛良枝)
泰造の妻。常に穏やかで、少し天然っぽいところも。会社の経営は泰造に任せ、自身は家族を優しく見守っている。

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■ドラマ内容紹介
内山理名がNHK初主演! 専業主婦が町工場の社長になるサバイバルヒューマンドラマ!  
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愛知県の町工場を舞台に、32歳の専業主婦が経験ゼロの社長業に奮闘するサバイバルヒューマンドラマ。父親の急死で工場が倒産寸前となり、社長を継ぐことになる主人公・有元光を、NHK連続ドラマ初主演の内山理名が演じる。

光の家庭も危機に陥るなどさまざまな荒波を、主婦目線の現実処理能力と決断力で乗り越えていくストーリー。光の父・泰造を舘ひろしが演じるほか、光の夫・大を永井大、社長となった光に猛反発する古参社員役で竹中直人、柳沢慎吾らが共演。脚本は、大河ドラマ「花燃ゆ」、「四十九日のレシピ」(ともにNHK総合)を手掛けた大島里美が担当する。

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■原作の感想
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≪原作内容紹介≫
町工場を営む家の次女として生まれ、32歳の時に突然、主婦から先代の後を継ぐことになった女性経営者の奮闘記。

幼少期に亡くなった兄の「生まれ変わり」として育てられた。 「ひょっとして私が会社を継ぐのかな…」という“予感"はあったが、大学卒業後は父の会社(ダイヤ精機)の取引先でもあった自動車部品メーカーに就職。その後、父に請われ、ダイヤ精機に入ったが、経営方針の違いから、2度のリストラ宣告を受ける。しかし、32歳の時に父が急逝し、突然社長を継ぐことに。バブル崩壊の余波もあって赤字経営が続く中、再建の舵取りをいきなり任され、以後、様々な壁にぶつかりながら、「町工場の星」と言われるまでに社業を復活させた。生産管理へのIT導入、「交換日記」による若手社員との対話など、「情と論理」のバランスの取れた、女性ならではの経営手法が注目され、ダイヤ精機には今や全国から見学者から訪れる。その2代目社長が初めて筆を取り、父や兄への思いを綴りながら、社長になってから10年の軌跡を克明に振り返る。

32歳の専業主婦が、父の残した町工場の社長に!
経験ゼロの社長業に、主婦目線の現実処理能力と決断力で奮闘する

Arikaアイコン(小)1先代の急逝で主婦がいきなり社長に?いや、彼女は、社長になった瞬間から、信念も知識もある立派な社長だった。先代の帝王教育や取引先での2年間の修行のおかげというだけでは説明しきれない、「自分が継ぐ」という覚悟の下、折に触れて「自分ならこうする」というシミュレーションをしていたのではないか。行動力があり、論理的合理的に考えられる。工学部出身でエンジニア勤めもして、一介の主婦とはちょっと違う。その場しのぎでなく工場のこと、社員のこと、大田区のこと、日本のものづくりのことと、広く全体が考えられるのが素晴らしい。社長自らやってみせる姿勢が良い。しかし著者は良いお父様をお持ちだった。そこが恵まれている。先代社長である父に綴った感謝の手紙を読んで、否応なしのバトンタッチはむしろ幸運だったのかもと思った。