■大人だから楽しんで読める、大人だから読んでほしい様々なジャンルの『大人本セレクト』をレビュー!

VOL・090

ほん運び大人だからこそ読んでほしい、タイトルから衝撃的な自伝的小説3冊


 懺悔 ゴマキの弟と呼ばれて/後藤 祐樹 (著)

懺悔~ゴマキの弟と呼ばれて~/ミリオン出版

¥1,296
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Arika報告書v1アイコン「姉ちゃん、ゴメン」。元EE JUMPユウキ衝撃の自叙伝、解禁!!
人気アイドルの弟が自分もアイドルになり、数々のトラブルを起こし芸能界を辞め、その後窃盗グループに入ることになった少年の哀れな末路は銅線強盗で逮捕・懲役5年6ケ月。内容は、懲役を終えるまでの告白、出所初めて綴った事件の真相、そして家族のこと・・・。彼を一言で言うと、不良少年。全てに中途半端で、大人になれなかった著者の「甘え」も滲み出ていて、読み物としては中々面白いと思う。ただ、これが迷惑をかけた人間への贖罪になっているかというと疑問符がつくし、読み終えた後にどこか違和感の残ると同時に世の中、悪い事をすれば必ずしっぺ返しを食らうのである良くも悪くも教訓にもなるだろう一冊。人生長いので、まだ彼も若いのだからきちんと反省して更正して欲しい。




 BiStory アイドルを殺したのは誰?

BiStory~アイドルを殺したのは誰?~/エムオン・エンタテインメント

¥価格不明
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Arika報告書v1アイコンアイドルとして決して出すべきではない本音を詰め込んだ一冊
BiS(ビス)=結成当初のキャッチコピーは“アイドルを研究して、アイドルになろうとする、アイドルになりたい4人組”。グループ名は、Brand-new idol Society(新生アイドル研究会)の頭文字をとっている。2010年11月活動開始。右も左もわからなかった立ち上げから、オリコントップ10入りを果たすまでになったBiSの裏側が、今、もっともスキャンダラスな形で明かされる―――。 どんなにメンバーチェンジしてもグループ内部では不信感を抱き続けるリーダーがマネージャー宛に送ったメールがそのまま本になっているのだから、そんなの面白いに決まっている。ただし、これを読んだらどんな人もBiSに加入する気は確実に失せると思います。アイドルとして決して出すべきではない本音を詰め込んだ一冊。







 一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ/遠野 なぎこ(著)

一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ/ブックマン社

¥1,512
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Arika報告書v1アイコン18歳で私を身ごもった母。
「お前は醜い」と私に言い続けた母。育児を放棄し不倫に走る母……。

母親に認められたくて子役の仕事を始めた私は、やがて女優「遠野なぎこ」になった。思春期を迎え、増える体重に悩む私に悪魔がささやく。「吐けばいいのよ」。悪魔は、母の顔をしていた――。摂食障害に苦しみ、愛情を求めてさまよった壮絶な体験を綴る。母親に愛されなかったアダルトチルドレンな彼女が、愛を確認したくてセックスに走り、そして失敗を繰り返し自殺を決意し、半場ヤケ気味に出演したバラエティー番組で自分の傷口を晒す・・・・。バラエティー番組における彼女の男好きなおかしな人キャラが、これを読むと全く笑えなくなること確実なんですが、不器用で、痛々しくて、いい自伝的小説だと思いました。 そこに書かれていたことは、想像を超える壮絶な母と娘の愛憎物語。壮絶な彼女の体験から人格はどのようにして形成されていくのかがよく判りました。いつの日か自分を傷つけ壊すことから遠ざかることができて、愛せる誰か(友人や恋人)と暮らせるようになって回復し、回復後、第二弾を出版されることを期待しています。