2017年に映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!
 ■ 映 画 化 作 品(1月14日全国公開)

映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!

映画公開前にチェックするもよし、見た後でじっくり復習するもよし。

合わせて原作本・コミックを楽しんでください!



ジャンル:恋愛/ドラマ
  ブラインド・マッサージ  【1月14日公開】

ブラインド・マッサージ (エクス・リブリス)/白水社

¥3,672
Amazon.co.jp

■内容紹介
南京のマッサージ店で働く盲目のマッサージ師たち。

暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。

中国20万部ベストセラーの傑作長篇!茅盾文学賞受賞作品。

----------------------------------------------------------------------------
■原作の感想
----------------------------------------------------------------------------
Arikaアイコン(小)1 盲人たちの営むマッサージ店を舞台とした群像劇 
南京のマッサージ店で働く盲目のマッサージ師たち。ふとしたことで、平穏に思えた日常にさざ波が立ち、やがて大きなうねりとなって、盲人たちはそれぞれ人生の決断を迫られることになる。南京のマッサージ店に勤める盲目のマッサージ師たちの悲喜こもごも。滋味豊かでほろ苦さも哀感も備わり、洒脱でしっかりした手応えのオムニバス。恋愛小説といっていいと思う。メインの人物が全て見えない、という事もあるしそれ故に同じハンディを持った人のコミュニティで起きる感情のもつれはひたすらに人間臭い。顔が分からない相手を愛するとはどんな感覚だろうと考えながら読むうちに、優しく交わされるささやかな言葉、静かに流れる時間、あえかな触れ合いのさまに心が震える。きっと残る4つの感覚で「見て」いるのだろう。正直1/2くらいまではハマらなかったのだが、第6章『金嫣と泰来』から俄然面白くなり一気読みした。とても不思議な小説。読者の視点は俯瞰的なのにいつの間にか盲人たちの「見えない目」と同一のものとなってくる。そのスイッチがとても自然で、あ、そうか、彼らは目が見えなかったのだ、とふいに気づかされることになる。彼らの閉ざされた世界に外からの光が入ったとき「見えていなくても何ら変わらない」という世界が「皆が見えないからこそ成立する人間関係」であることが露呈する。その変容がお見事。「ああ、人生には多くの袋小路がある。うっかりすると、はまり込んでしまう。」(p325)。久しぶりに小説らしい小説を読んだ気がする。




■映画ストーリー
幼少期に事故で視力を失ったシャオマー(ホアン・シュエン)は、シャー(チン・ハオ)が院長を務める南京のマッサージ店で働いていた。生まれつき目が見えないシャーは、美人のドゥ(メイ・ティン)のことが気になり、美というものに心をとらわれる。そんな中シャオマーは、駆け落ち同然で南京にやって来たワン(グオ・シャオドン)の恋人コン(チャン・レイ)への欲望が抑え切れなくなり……。

★映画チェック★
『天安門、恋人たち』『スプリング・フィーバー』などのロウ・イエ監督による、盲人マッサージ店で働く人たちのドラマ。異性への強い欲望を抱く若いマッサージ師や、美を知りたいと願う院長らの人間模様が描かれる。ホアン・シュエンや、ロウ・イエ監督作品に出演経験のあるチン・ハオとグオ・シャオドンらのほか、実際の視覚障害者が店員役で出演。巧みな映像表現や登場人物たちの葛藤に心を揺さぶられる。


■スタッフ
監督: ロウ・イエ
脚本: マー・インリー
原作: ビー・フェイユイ
撮影監督: ツォン・ジエン
録音: フー・カン
作曲: ヨハン・ヨハンソン
編集: コン・ジンレイ / ジュー・リン
衣装: チャン・ディンムー
メークアップ: シー・ホイリン
美術: ドゥ・アイリン
英題:BLIND MASSAGE
製作年:2014年
製作国:中国/フランス
日本公開:2017年1月14日 (アップリンク、新宿K's cinemaほか)
上映時間:1時間55分
配給:アップリンク
製作会社:wild bunch

■キャスト(役柄:俳優)
シャオマー: ホアン・シュエン
シャー・フーミン: チン・ハオ
ワン: グオ・シャオトン
ドゥ・ホン: メイ・ティン
マン: ホアン・ルー
コン: チャン・レイ