2016年に映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!
 ■ 映 画 化 作 品(6月24日全国公開)

映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!

映画公開前にチェックするもよし、見た後でじっくり復習するもよし。

合わせて原作本・コミックを楽しんでください!




ジャンル:ミステリー/サスペンス
 ダーク・プレイス  【6月24日公開】

冥闇 (小学館文庫)/小学館

¥998
Amazon.co.jp

■内容紹介
三十一歳のリビー・デイは七歳のときに母とふたりの姉を殺される。首を絞められ、斧を振りおろされ、ショットガンとナイフで惨殺されたのだ。生き残った彼女の証言によって、十五歳の兄ベンが殺人犯として逮捕され収監された。リビーはすさんだ少女時代を送り、自嘲的で無気力な大人となり、事件後に寄せられた寄付金で暮らしていたが、それも底をつきはじめていた。そんなとき、彼女は有名事件の真相を語り合う「殺人クラブ」の集まりに招かれる。事件について語れば謝礼を支払うという申し出に乗り、彼女はお金のため、家族に降りかかった事件を振り返るのだが。

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■原作の感想
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Arikaアイコン(小)1「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンの世界的ベストセラー
一家惨殺事件で生き残り、実兄を犯人だと証言したリビー・デイの物語

1985年に起こった一家惨殺事件。家族で唯一生き残ったのは、7歳のリビー。彼女の証言により、15歳の兄ベンが逮捕される。あれから24年、31歳になったリビーは、その忌まわしき事件と今一度対峙させられる。兄の無実を信じる謎の組織と関わったことから、封印していた過去の記憶と向き合っていくさまを描く。自分は本当に何を見たのか、あるいは、何を見なかったのか。一家惨殺事件の生き残り少女が大人になった現在と、事件前の母視点、犯人として服役中の兄の当時の視点で描かれている。生き残りであるリビーの最初の動機が「生活するお金がないため」という、かなり底辺からの出発であり、トラウマもあるだろうけど、何も意欲的にしたがらない姿勢が頻繁に出て来て、正直「面倒な人」という認識で読み進めていた。兄ベンの当時の視点で描かれる数々の行動とその判断が裏目に出たり、周囲の人の悪意ある受け取り方。事件の真相への展開はゆっくりだ。誰かを守る姿勢と方法について問いかけている。リビーやベンやパティの視点が交錯していく巧みな語り口で衝撃的だけど家族愛が沁みるオチまで惹き付けられる。 貧困、ネグレクト、偏見差別、ドラッグ、銃と、問題山積みで誰が犯人かわからないまま話は進んで、面白かった。善人が全く出てこない(笑)とりあえず、デイ家の皆は運が悪すぎるね…。楽しい話ではないが、決して暗い話でもない。リビーはかなり過酷な少女時代を過ごし、悪癖もあり問題だらけなのだが、自分を客観視出来るほどの冷静さ、洞察力を持ち合わせている。そして勇敢さも。 ギリアン・フリンの『冥闇』は、良くも悪くも過去の遺産で生きなければならない主人公の物語である。過去の遺産で生きると言えば、のちに書かれる『ゴーン・ガール』のエイミーの萌芽が、このリビーからは読み取れる。真犯人は誰もが疑わしく、終わりの方で明かされる犯人は一寸意外だが、伏線も少しあった。この辺りは多分作者の妙でもあり、映画化されて、原作通りか、違う展開になるかは楽しみに思えた。




■映画ストーリー
8歳のときに起きた一家惨殺事件で生き残ったリビー(シャーリーズ・セロン)のもとに、有名事件の真相について話し合う「殺人クラブ」から招待状が届く。彼女が兄の犯行を目撃したと証言したことで、当時15歳だった長男ベンが終身刑を宣告された事件について話してくれれば謝礼を支払うという。生活費に困っていた彼女は申し出を受け、家族を襲った悲しい事件を振り返るが……。

★映画チェック★
『ゴーン・ガール』の原作者ギリアン・フリンによるミステリー小説「冥闇」を映画化。幼いころに一家惨殺事件から生き延びた女性が、家族を襲った事件の真相を追ううちに驚がくの真実にたどり着く姿を、『サラの鍵』などのジル・パケ=ブランネール監督が描く。血塗られた過去と向き合うヒロインには、『モンスター』などのオスカー女優シャーリーズ・セロン。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などのニコラス・ホルト、『モールス』などのクロエ・グレース・モレッツらが共演。


■スタッフ
原作: ギリアン・フリン
監督・脚本: ジル・パケ=ブランネール
英題:DARK PLACES
製作年:2015年
製作国:イギリス/フランス/アメリカ
日本公開:2016年6月24日 (TOHOシネマズみゆき座 ほか)
配給:ファントム・フィルム

■キャスト
リビー: シャーリーズ・セロン
ライル: ニコラス・ホルト
ディオンドラ: クロエ・グレース・モレッツ
パティ: クリスティナ・ヘンドリックス
ベン: コリー・ストール
若き日のベン: タイ・シェリダン