2015年に映画化・ドラマ化・アニメ化のメディアミックス作品をご紹介!!
■2015春期☆木曜日にドラマ化された原作&コミック

ドラマを見る前にチェックするもよし、見た後でじっくり復習するもよし。

合わせて原作本・コミックを楽しんでください!




【4月16日更新】
 アイ’ム ホーム/石坂啓

I’m home アイ’ム ホーム (上下)【コミックセット】I’m home アイ’ム ホーム (上下)【コミックセット】
(1998)
石坂 啓

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ドラマタイトル:アイムホーム

4月16日スタート テレビ朝日系 毎週木曜 午後9:00~午後9:54(初回は午後9:00~午後10:09)

■原作/原案…原作:石坂啓「アイムホーム」(小学館)

■スタッフ
脚本:林宏司/監督:七高剛/監督:田村直己/プロデューサー:横地郁英/プロデューサー:大江達樹/プロデューサー:川島誠史/プロデューサー:太田雅晴

■キャラクター紹介(キャスト)
家路久(木村拓哉)
証券会社のサラリーマン。超エリートだったが、事故に遭って過去の記憶が曖昧になり、業務が楽な部署に異動する。妻の恵と4歳の息子の顔が仮面に見えるようになり、2人に対する愛情があるのかすら分からない。離婚した妻子のことははっきりと覚えている。

家路恵(上戸彩)
久の妻で資産家の娘。久はなぜ彼女と結婚したのか、どのような結婚生活を送っていたのか、何も思い出せない。

野沢香(水野美紀)
久の元妻。雑誌のライターをして生計を立てている。記憶を失い、時々、自分と娘を今の家族と錯覚する久に困惑する。

本城剛(田中圭)
久と恵の息子・良雄が所属するサッカークラブのコーチ。

四月信次(鈴木浩介)
久が異動した第十三営業部の部員。かつてはバリバリ働いていたが、今はやる気がない。

筑波良明(及川光博)
久の主治医を務める脳外科医。妻子が仮面に見えてしまう久に対しても、ひょうひょうと接する。

小机幸男(西田敏行)
久が異動した第十三営業部の部長。優しく穏やかだが、無神経な一面も。

■内容紹介
“ただいま”という家はどこ?───

5年間の記憶を失ったサラリーマン・家路久は、帰るべき家を知らない。再婚した家族の顔が分からない。

会社での自分も思い出せない。

彼はかすかな記憶をたぐり寄せながら、ふたつの家族の間で、真実の自分を探し始める。

自分のポケットにあった10数個のカギをもとに本当の自分と、帰るべき場所をさがす長い旅が始まった……。

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■原作の感想
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記憶を失った会社員と10数個のカギ!? 
“仮面妻”と過去の謎をめぐるホームドラマ

Arikaアイコン(小)1 ビッグコミックオリジナル1997年第13号~1998年第24号まで、不定期に連載されました。物語の主人公は家路久、やり手の銀行員でしたが、左遷で地方に飛ばされ、単身赴任していたアパートのボヤで一酸化炭素中毒になり、5年間の記憶を失ってしまいます。彼の記憶の糸をたどれるのは、10本の鍵、これが文字通り記憶回復のキーとなります。久は、かすかな記憶を頼りに、キーを使い様々な家を訪れます。かっては、カオルと結婚していて、娘スバルがいたこと、そして、現在は、ヨシコと結婚していて一人息子、ヨシオがいることなどがわかってきます。しかし、なぜか、久の眼には、ヨシコ、ヨシオの顔は面をかぶっているように見えて、実際の顔がわかりません。人の名前がカタカナで表記されているのは、記憶をなくしている久の心の状態を象徴的にあらをしているようです。久は、過去の様々な友人、関係者を訪れ、そのことによって、過去の自分がどのような人間だったかが徐々にわかってきます。現在の久からは想像も付きませんが、やり手の銀行員、剛腕で出世のためならば、手段を選ばず、女にも手が早く、非常に上昇志向の強い男・・・・・。本書は、上下に分かれていて、上巻は、元の妻ヨシコが病に倒れるところで終わっています。

今読み直しても、色褪せることなく面白い。仮面を被った家族は不気味でシュールだが、仮面を被りながらも、子供の行動は可愛らしく、どこかに愛情があるように見える。特に当時は、仕事に夢中になっているうちに家族との関係が希薄になっていた男性は多かったように思う。主人公の過去がだんだんはっきりとしてくる様子、新しい妻と子どもと一緒にいる意義とは?息をつかず、読んでしまいました。最後に考えることは、やはり、自分が「ただいま」と言える場所はどこだろうかということです。コミックは余計な話しは省いていきなり本題に入るところが多くて予備知識がないと何のことやらという感じなのですが、逆に話しが簡潔でとんとんと読み進められます。これがそのままドラマになるとは考えにくいので、コミックはこのコミックの話しとして読まれるのがいいと思います。





 ボタニカル・ライフ 植物生活 /いとう せいこう

ボタニカル・ライフ―植物生活 (新潮文庫)ボタニカル・ライフ―植物生活 (新潮文庫)
(2004/02/28)
いとう せいこう

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ドラマタイトル:植物男子ベランダー season2

4月16日スタート NHK BSプレミアム 毎週木曜 午後11:15~午後11:45

■原作/原案…原作:いとうせいこう「ボタニカル・ライフ 植物生活」(新潮文庫)

■スタッフ
脚本:望月一扶/撮影:杉中敏行/ナレーター:秀島史香(植物男子ベランダーSEASON2 俺の直前スペシャル)

タイトルBGM:ザ・ドアーズ「Hello, I Love You」


■キャラクター紹介(キャスト)
ベランダー(田口トモロヲ)
自称・ベランダー。都会の片隅にひっそりと住むバツイチの中年男性で、フリーのライター。自分勝手なやり方でベランダで植物を育てることを無上の喜びとしている。植物の世話の仕方は、かなりいい加減。

木下楓(岡本あずさ)
ベランダーが通う花屋の店員。

藤村杏子(安藤玉恵)
ベランダーが通う花屋の店長。

茂木梅吉(松尾スズキ)
ベランダーが以前勤めていた会社の先輩。筋金入りの盆栽愛好家で、ベランダーにことあるごとに盆栽を勧めてくる。

田中惣太郎(古舘寛治)
ベランダーの隣に住む植物学者。突然、ベランダーの家に上がり込んできたりする。

■内容紹介
第15回講談社エッセイ賞受賞作。世界に1つだけ俺のベランダの花。単行本に「1年3カ月分」を大幅増補!

庭のない都会暮らしを選び、ベランダで花を育てる「ベランダー」。そのとりあえずの掟は……隣のベランダに土を掃き出すなかれ、隙間家具より隙間鉢、水さえやっときゃなんとかなる、狭さは知恵の泉なり……。ある日ふと植物の暮らしにハマッた著者の、いい加減なような熱心なような、「ガーデナー」とはひと味違う、愛と屈折に満ちた「植物生活」の全記録。第15回講談社エッセイ賞。

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■原作の感想
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植物男子である著者のベランダでの植物生活エッセイに、ぷぷぷw(笑)
Arikaアイコン(小)1エッセイでここまで笑わせてもらえるとは思わなかった。ひねくれてるような、馬鹿正直なような、都会のベランダーの悲喜こもごもが妄想や沢山の知識を交えて書かれていて、思わず「ぷぷっ」と笑える。 花を咲かせる植物は、青春が短く、青々とした時期が長いことを指して「壮年の輝く私に向けての準備に余念がない」などと、いちいち例えが面白い。植物を突然死させてしまうとこも非常に親近感湧く。 何度読んでもどこからよんでも面白い!私は初心者ベランダーなので、数も少く、枯れてしまうと気持ちがなえて次に進むまでに時間がかかりますが、この本を読んでいると季節の花を楽しみ、枯れてもそれを楽しめる気がしてきました!春になったので新しい鉢を買いに行こう♪今年はベランダー中級者を目指したい!





  恋愛時代/野沢 尚

恋愛時代〈上〉 (幻冬舎文庫)恋愛時代〈上〉 (幻冬舎文庫)
(1998/08/01)
野沢 尚

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恋愛時代〈下〉 (幻冬舎文庫)恋愛時代〈下〉 (幻冬舎文庫)
(1998/08/01)
野沢 尚

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ドラマタイトル:恋愛時代

4月2日スタート 日本テレビ系 毎週木曜 午後11:59~深夜0:54

■原作/原案…原案:野沢 尚『恋愛時代』(幻冬舎文庫)

■スタッフ
脚本:藤井清美/演出:藤村享平/プロデューサー:木谷俊樹/プロデューサー:西川義嗣/プロデューサー:汐口武史/プロデューサー:津嶋敬介/プロデューサー:石田麻衣

主題歌:西内まりや「ありがとうForever...」

■キャラクター紹介(キャスト)
衛藤はる(比嘉愛未)
スポーツジム勤務。体育会系で仕事はしっかりこなすが、細かい気配りは苦手。実は小心者で、思いついた皮肉は言わずにはいられないタイプ。短い結婚生活の後に離婚したのは、ある悲しい理由がある。

早勢理一郎(満島真之介)
はるの元夫。文学をこよなく愛し、書店で働いている。客の気分にぴったりの本を薦めることを生きがいとしている。はるの皮肉は気に障っていたが、ないと物足りないとも感じている。

小笠原かすみ(佐津川愛美)
はるの小学校時代の友人。離婚歴のあるシングルマザーで、経済的にも苦しいが、娘にだけは苦労をさせまいと奮闘している。はるとはスポーツジムで再会し、はるに紹介された理一郎に恋心を抱く。

永冨匠平(淵上泰史)
はると理一郎の結婚式を担当した結婚式場職員。結婚を迷う理一郎の背中を押したが、実はこの時、はるに一目ぼれしており、密かに思いを募らせていた。理一郎とはるが離婚したことを知り、はるに思いを打ち明ける。

織田多実子(香椎由宇)
理一郎の高校の同級生で初恋の人。現在は料理教室の先生として働いており、同窓会で理一郎と再会する。

喜多嶋竜一(佐藤隆太)
はるの妹・しず夏が通う大学の准教授。はるのジムで水泳の特訓をしているが、極度の水恐怖症。妻との関係がこじれ、現在は別居しており、密かにはるに思いを寄せる。

■内容紹介
早勢理一郎と衛藤はるはもと夫婦。離婚した後も何かと理由をつけてはよく会っているおかしな関係だ。ある日、話題は再婚のことに。「早く結婚しろよ」「あなたこそ!」意地っ張りな二人は、自分の手で互いの結婚相手を探し出すと言ってしまう。しかしそれがとんだ展開になって…。乱歩賞作家が描く大人のための恋愛小説。島清恋愛文学賞受賞。

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■原作の感想
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離婚してから始まる恋物語。
前半はイライラさせられる、後半は感動の秘密が待っている恋愛小説!?

Arikaアイコン(小)1 26歳の衛藤はるはスポーツジムのインストラクターで、34歳の早勢理一郎は書店の店長。この2人は2年前に1年ちょっとの結婚生活を終えるが、今も付き合いを続けている。この主人公でもある2人がひょんなことから互いの結婚相手を探すこととなるのだが、互いに相手に対して未練を持ちつづけ、今まで以上に相手のことを考えていくのだが、理一郎が初恋の相手と同窓会で会うこととなり、2人は結婚することに。その神父役としてはるが務めることとなるのだが、はるはこの結婚式当日に理一郎と離婚の原因にもなったことの隠された秘密を知ることに……。ドラマとは違い、ひと昔前の設定、雰囲気。時代を象徴する事象や言葉。が、どこか懐かしい。故・野沢尚としては異色作といえる恋愛小説ですが、上下巻を感じさせない程一気に読まされた作品です。上巻では主人公の二人の態度に読んでいて互いの煮え切らない態度にイライラもしましたが、下巻では感動の秘密が隠されており、物語としても登場人物それぞれの個性を明確にして、特にラストは実にハラハラさせてくれます。

初版は17年前、そりゃあ、今の時代、今の26歳が読んだら、少し古めかしいので、あくまでもドラマ脚本は本作を基にして、今の時代設定らしく面白くてどこか切ない新しいラブストーリーに仕上げられてることだろう。が、何より作品自体のテーマが普遍的な「愛」なので、逆にいえば、時代的背景を除けば設定をもろともしない 古くさも感じさせない小説である。ただいえるのは「恋愛時代」というテレビドラマのような題から受ける印象とは違って、読み終えたあと爽快感、充実感でいっぱいです。主人公のはると理一郎の心の微妙なすれ違いがぐいぐい最後まで引きつけます。ぴったりはまりそうなのに、なぜか磁石のように目には見えない力で反発し合う二人。意地と相手を思う気持ち。 別れても好きなはると理一郎、この先、二人はどうなってゆくのかの上巻…。そして下巻を読み終わったらその深さが染みてくるように感じるだろう。きっと結婚っ て地味かもしれないけど、素敵なものだと思えそう。 彼らはもちろん、脇役もみな個性的でそれぞれの人々のその後が読みたいとさえ思いました。離婚しても恋愛は続くのかな。こういう恋愛もあるんだね。落ち着けてじっくり読める恋愛小説です。