物語:3/配役:3/演出:4/映像:3/音楽:3
総合評価 :★★★
洋画:ショコラ
原題:Chocolat 2001年5月21日公開

ショコラ [DVD]ショコラ [DVD]
(2012/12/19)
ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ 他

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★作品情報
製作国:アメリカ
製作年:2000年
上映時間:121分 
監督: ラッセ・ハルストレム
製作: デヴィッド・ブラウン、キット・ゴールデン 、レスリー・ホールラン
製作総指揮: アラン・C・ブロンクィスト 、メリル・ポスター 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
原作: ジョアン・ハリス
脚本: ロバート・ネルソン・ジェイコブス
撮影: ロジャー・プラット
音楽: レイチェル・ポートマン

出演
ジュリエット・ビノシュ
ヴィクトワール・ティヴィソル
ジョニー・デップ
アルフレッド・モリナ
ヒュー・オコナー
レナ・オリン
ピーター・ストーメア
ジュディ・デンチ
キャリー=アン・モス
レスリー・キャロン
ジョン・ウッド

★内容
「サイダーハウス・ルール」のラッセ・ハルストレム監督がジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ主演で描く愛のファンタジー。古くからの伝統が根付くフランスの小さな村に、ある日謎めいた母娘がやってきてチョコレート・ショップを開店する。厳格なこの村に似つかわしくないチョコだったが、母ヴィアンヌの客の好みにあったチョコを見分ける魔法のような力で、村人たちはチョコの虜になってしまう。やがて村の雰囲気も明るく開放的なものになっていくのだが……。



Arika報告書v

画面いっぱいに並べられるチョコレ-トにうっとり・・・

い価値観に縛られるのをやめて、自分の心に正直に行動したら、何もかもが、うまくいって、みんなでハッピーになりました。めでたしめでたしと言うお話です。


どこからともなくやってきた母娘によってもたらされた甘いチョコレートが人々の口でとろけたら同時に宗教のよろいや古いしきたりに固められ閉ざされた人々の心も溶かしてくれます。

チョコが自由の象徴として描かれてる、この作品はいまだに世界中のあちこちに存在する異端を忌み嫌い部外者を排除する心を溶かすことが人々に必要だと問いかけてる気がします。

彩りが少なく、埃っぽい田舎町に不釣り合いなビビッドなチョコ屋があるだけでその存在が際立ち、リアリティの中に幻想的な世界観を構築しています。

伯爵との落ちは予想通りで笑えますし、最後はハッピーエンドですが、画面も内容も終始暗めのため、終わってもすっきり・ハッピーとはいかないかもしれません。

出演者、皆いい味出してますが特にベテランジュディデンチの存在感がさすがでございます。

そして、ラッセハルストレム監督独特の映像感覚や子供の世界観がこの作品でも印象に残ります。

タイトルにもある通り「チョコ」は物語の重要なアイテムではありますが、作品としては補助的な役割であり、決してメインテーマではありません。また、パッケージではジョニー・デップとジュリエット・ビノシュが大きく描かれ、「チョコと二人のラブストーリーかな?」と思われる方もいると思いますが、違います。(ちなみにジョニーはストーリー後半からふらっと出てきますが、そこまで大きな役割を担うわけではありません。)

個人的にチョコは嫌いではありませんが、そこまで熱狂的に好きでもありません。

それでもこの作品を見ている中で「チョコ愛好家」の気持ちが少し分かるような気がします。

好みに合ったチョコを薦めてくれる、そんなお店がもしもあったらきっと通うと思います。

おいしものが心をほぐず過程は見ていて気持ちがいいのですし、とても魅力的にチョコを描いている作品だと思います。