雑学三昧のブログ

雑学三昧のブログ

植草甚一「僕は散歩と雑学が好き」が好き

睡蓮みどりさん

 

映画監督・榊原英雄容疑者逮捕-業界に蔓延する性暴力

2年前から告発-睡蓮みどり

2024年3月3日 しんぶんあかはた日曜版

 

演技指導の名目で俳優志望の20代の女性に性的暴行をしたとして、警視庁捜査一課は2月20日、映画監督の榊英雄容疑者(53歳)を準強姦の疑いで逮捕しました。榊原容疑者の性暴力を2年前から告発してきた睡蓮みどりさんは「やっとここまできた」と胸をなで下ろします。

板倉三枝記者

実名で声あげた女性から勇気もらった

-捜査協力はしたものの、逮捕は知らされていませんでした。

「うれしいです。やりとりしてきた女性警察官の方たちが、執念で頑張ってくれたんだと思います。同時に裁きが決まったわけではないから手放しで喜べない気持ちもあります。ただ逮捕されたことで、ネットの匿名の方からの攻撃がグッと減りました。司法で裁かれていないのだから、私の方がうそをついている、などと言われ、、悔しい思いをしてきましたので」

 

-睡蓮さんが被害に遭ったのは2015年10月。知り合いの監督に映画業界の飲み会で紹介され、2度目に会ったときでした。

「『新しく撮る映画に出てほしいから、事務所に台本を取りに来て』と呼び出されました。ほかのスタッフもいらっしゃると思ったら、1対1でした」

 

-しかし台本に睡蓮さんの名前は「これから書き足すから、どういう演技をするか見たい」と言われます。

小さなカメラを手に「自分をカメラだと思って、自分を誘惑する演技をするように」と要求する榊原容疑者。とまどいながらも"演技指導"を名目にした指示に逆らえず、言われた通りに動きます。

「ただ全部は脱ぎませんでした。その過程で急に暴力的なスイッチが入って、被害に遭ってしまいました。投げ倒された後のことはフリーズしてしまって…。いまだに自分の経験と思えないところがあります」

 

-睡蓮さんは、榊容疑者の性加害を告発するまで7年かかりました。

「記憶を封印し、なかったことにしたかった。うまく逃げられなかった私も悪いと、自分を責め続けました」

話す気になったのは、『週刊文春』に複数の被害者が匿名で告発し、俳優でアクティビストの石川優美さんが実名で告発したのがきっかけです。初めて自分の身に起こったことが「性暴力」だったと気づきました。

 

-現在、複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療をしながら記憶や自尊心の回復をはかっています。

今回、榊容疑者は、20代の女性とは「男女の仲だと思っていた」と供述。しかし警視庁が押収したSDカードからは、別の複数の女性とのわいせつな動画が50点、発見されています。

-睡蓮さんは「被害者の多くは、当時着ていた服や下着は、嫌な記憶とセットなので、捨ててしまいがちです。でも本人が物証を持っていた。これは大きいと思います」

 

加害者側は忘れてリセット

「榊(容疑者)は私とプライベートで会ったことは一度もないのに『不倫関係だった』と主張しました。今回も『えん罪』と言っています。加害者に共通するのは誰一人反省していないことです。世間やファンに謝罪しても被害者には謝罪しない。そして世間が忘れた頃に同じ業界で復権を果たしています。被害者はリセットなんかできません。苦しみは死ぬまで続きます」

 

構造的な問題が浮き彫り

昨年来、芸能界における性加害・性暴力の問題がクローズアップされました。その大半は、地位や力関係を背景にした構造的な問題であることが浮き彫りになりました。しかし今なお「男女の問題と矮小化されている」と睡蓮さんは話します。

「2年前に『映像業界における性加害・性暴力をなくす会』を立ち上げましたが、支援者は増えていません。

いつも被害当事者が前面に立たなければならないことに、私たちは疲弊しています。加害者が告発した側を名誉毀損で訴えるスラップ起訴や、被害者が誹謗中傷される二次加害の問題もあります。医療につなげることもしてほしいし、問題は山積みです。被害者は救済されず置き去りにされています」

 

-国に望むことは-。

「スラップ起訴の規制など、全てやってほしいことですが、一番は性教育の大幅な見直しです。性暴力とは何か、自分の尊厳を守るための教育をきちんとする。自分も他者も、当たり前に大事にできる人たちが育っていけば、未来は大きく変わると思うんです」

「今回の事件を一時的なニュースで終わらせてほしくありません。私ももう少しだけ頑張るので、何が問題なのかを社会全体で考えてほしいと思います」

 

 

 

★榊容疑者3度目逮捕

2024年5月15日:日本経済新聞

演技指導などを装い女性俳優にわいせつな行為をしたとして、警視庁捜査一課は14日、準強姦の疑いで、俳優で映画監督の榊英雄容疑者(53)=川崎市中原区木月住吉町=を再逮捕した。逮捕は3回目。

再逮捕容疑では2016年7~8月ごろ、東京都内のホテルとマンションで計2回、当時20代の女性にわいせつな行為をしたとされる。容疑を否認している。

同課によると、女性は榊容疑者が関わるテレビドラマにエキストラで出演。2人で飲食した際に「売れるためには覚悟を見せろ」と言われ、ホテルに連れ込まれていた。

榊容疑者は「映画出演のため表情をビデオで撮らせてもらう」とも言い、女性にわいせつ行為をする様子を撮影していた。容疑者宅で押収したSDには、今回の被害女性ら約10人にわいせつな行為をする動画が記録されていた。

 

榊英雄容疑者

 

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」元代表をSNS上で誹謗中傷したとして20代女性を書類送検 脅迫と侮辱容疑 神奈川県警

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」元代表をSNS上で誹謗中傷したとして20代女性を書類送検 脅迫と侮辱容疑 神奈川県警|TBS NEWS DIG
2024/07/11 TBS
 
ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり被害を訴える「当事者の会」の元代表の男性にSNS上で誹謗中傷したとして、投稿者の女性が警察から書類送検されました。

脅迫と侮辱の疑いで横浜地検に書類送検されたのは投稿者の20代の女性です。

関係者によりますと女性は去年10月、ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり被害を訴える「当事者の会」元代表、平本淳也さんに対し、SNS上で「死ね」などと投稿した疑いがもたれています。

警察は去年10月に平本さんからの告訴状を受理し、投稿者の特定を進めていて、きのうまでに女性を書類送検したということです。

平本さんは「被害届と告訴状の申告から長い時間をかけた捜査の末、警察の尽力により、ようやく送検に至りました。」「社会に蔓延る誹謗中傷という犯罪に対する抑止となることを願います」とコメントしています。
 
《雑学亭閑話》
X(Twitter)は匿名なのをいいことに、安易に、いとも簡単に人を殺します。殺した人には責任を取ってもらわなくてはなりません。
今は告訴すると犯人を特定するのはさほど難しくはありません。しかし、警察の調書作成段階で、傷に塩をすり込むような扱いをされることもしばしばあります。いわゆる、セカンド・レイプですね。
弱者が声を上げにくい社会装置ができあがっているのです。平本さんもどれだけ傷つき、自殺念慮の思いに晒されてきたでしょう。その思いを共有しようと考える人が少なすぎる。
 

SMILE-UP.が東山社長のコメント発表「改善や徹底に誠心誠意」 性加害問題で国連が調査報告-日テレ2024/6/27

日テレNEWS NNN

 

 

国連人権理事会の会合で旧ジャニーズ事務所による性加害問題などについての調査内容が報告され、会合に出席した元ジャニーズJr.の二本樹顕理さんは被害者の救済を訴えました。報告を受け、SMILE-UP.は、東山紀之社長のコメントを発表しました。 【画像】国連人権理事会で報告…元Jr.も発言 旧ジャニーズ性加害問題  東山社長は「ビジネスと人権作業部会からは、被害者救済に関する様々な取り組みに関し、その努力を認めるとして、一定のご理解をいただいたものと受け止めております」としたうえで、「引き続き、被害者救済に向けて、金銭補償のみならず、被害にあわれた皆様の心のケアや誹謗中傷対策への取り組みも含めて、お一人お一人に寄り添いながら全力で取り組んでまいります」「報告書にある各ご指摘事項を真摯に受け止め、改善や徹底に誠心誠意努めてまいります」とコメントしています。 また、SMILE-UP.は、今月14日時点で、499人に救済委員会から補償額を通知したとして、補償の手続きには、弁護士や臨床心理士などの専門家が同席できることなどの周知を徹底していくとしたほか、補償額には弁護士費用も考慮して評価されていると認識していると明らかにしています。

 

《雑学亭閑話》

「引き続き、被害者救済に向けて、金銭補償のみならず、被害にあわれた皆様の心のケアや誹謗中傷対策への取り組みも含めて、お一人お一人に寄り添いながら全力で取り組んでまいります」

 

新潟水俣病患者の発言のマイクを切った、伊藤信太郎環境大臣の言い訳を聞いているような気持ちです。白々しいよね。