祐介・字慰 | 雑読日記

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読んだ本の感想など

尾崎世界観「祐介・字慰」です。
今度決定する芥川賞の候補になった著者の
処女作で、半自伝的小説だそうですね。

私は音楽聴くのも趣味で、尾崎世界観がやっている
バンド・クリープハイプも好きでよく聴きます。
ライブイベントも10回くらい行ってるはず。
しかし、小説読むのは初めてですね。

「祐介」と「字慰」の2作品が収められており、
分量としては8割がたは「祐介」が占めています。
こちらは入れないバンドマンの話なので、
これが半分自伝ということですか。

いわゆる私小説に分類される内容で、
最近私はあまり読まないタイプの作品ですね。

赤裸々でヴィヴィッドな描写が目に付きますが
売れないバンドの下積み話としては
ままありそう、という印象があるのも確か。

本来私小説の読みどころはストーリーではないので
お話の展開に期待する方が間違っていますが、
どうしてもそういう読み方をしてしまうのは
エンタメ中心に読んでる弊害ですね。