→ 信玄の軍配者
「軍配者」シリーズ第三弾、最終作となる
富樫倫太郎「謙信の軍配者」です。
「早雲の軍配者」で足利学校に学んだ三人。
氏綱・氏康の軍配者となった風摩小太郎。
流浪の果てに武田信玄の軍配者となった山本勘助。
扇谷上杉氏の配下であった曾我冬之助。
前作「信玄の軍配者」で、北条氏に敗れた冬之助は
勘助に援けられて越後へ逃れ、長尾氏に拾われます。
長尾氏の当主はのちの上杉謙信である、長尾景虎。
ようやく越後をまとめ、のち勇躍する直前の景虎を支える
軍配者となった冬之助が、本書のタイトルです。
しかし、内容としては信玄（晴信）と景虎が主人公と
言わざるをないような印象を受けました。
まぁ、相手が歴史的英雄ですので仕方がありませんが
題名からすると、もう少し軍配者が活躍して欲しいところ。
勘助と冬之助それぞれのエピソードはそこそこあって、
それぞれに面白いものではありましたが。
全体としてはとても質の高い作品で、
登場人物たちのバラエティに富んだ魅力が味わえました。
一年ちょっとで三部作完結というスピードもちょうど良く、
お買い得であったと思います。
bk1 → http://www.bk1.jp/product/03429468
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