あさのあつこの時代小説「夜叉桜」です。
「弥勒の月」って内容を全然覚えていないんですが、
読後の印象はこちらのほうが良かったです。
いわゆる時代ミステリ、簡単に言えば捕り物という
ジャンル分けになりますが、それはあくまで舞台装置であって
語っていることは「NO.6」や「十二の嘘と十二の真実」などと
通底する、人間の怖さのような気がします。
あさの氏の最近のテーマ、ということでしょうか。
場面の転換に一行空けるところが、
ちょうどページの境目に当たってちょっと分かりにくい
という箇所が数ヶ所ありまして、作家の責任ではありませんが
少し印象悪く、損をしています。
それから、発行後4ヶ月経ってますので
誰かがすでに指摘していると思いますが、
初版本には209ページ4行目に誤植があります。
主人公の名前「木暮」が「小暮」になっています。
まぁ、だからどうということもありませんが。
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