脳の血液は、大脳静脈や小脳静脈など多数の静脈を通って、最終的にすべて硬膜静脈洞に集められます。
【硬膜静脈洞】
脳硬膜の２葉（内葉と外葉）の間にある静脈洞で、頭蓋骨の内面に密着し、頭蓋内部からの静脈血を集めます。
・上矢状静脈洞
・下矢状静脈洞
・直静脈洞
・横静脈洞
・Ｓ状静脈洞
・後頭静脈洞
・静脈洞交会
・海綿静脈洞
・海綿間静脈洞
・蝶形頭頂静脈血
・上錐体静脈洞
・下錐体静脈洞
・脳底静脈洞
があります。
（注）模型では代表的なもののみ表しました。
【硬膜静脈洞内の流れ】
（上矢状静脈洞）と（下矢状静脈洞 → 直静脈洞） → 内後頭隆起 → 横静脈洞 → Ｓ状静脈洞 → 内頸静脈
●上矢状静脈洞
大脳鎌の上縁に位置します。
●下矢状静脈洞
大脳の下縁に位置します。
● 直静脈洞
大脳鎌と小脳テントの接合部に位置します。
●後頭静脈洞
小脳鎌と後頭骨の接合部に位置します。
● 静脈洞交会
上矢状静脈洞、後頭静脈洞、横静脈洞、直静脈洞が合わさる部で、内後頭隆起の近くで合流します。非対称的であることが多いです。
●横静脈洞
静脈洞交会から小脳テント後縁および外側縁まで水平に走行し、Ｓ状静脈洞に続きます。
●Ｓ状静脈洞
横静脈洞と内頸静脈を結びます。頭頂骨、側頭骨、後頭骨にまたがるＳ状洞溝を通ります。
● 内頸静脈
頸静脈孔には始まり、総頸動脈の外側を下行し、胸鎖関節の直後で鎖骨下静脈と合流して腕頭静脈になります。総頸動脈と椎骨動脈の分布領域の血液を回収する静脈です。
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