下肢の動脈(A=artery 動脈)は、総腸骨動脈→外腸骨動脈 → 大腿動脈 → 膝窩動脈 → 前脛骨・後脛骨動脈→足底動脈弓の順に流れていきます。
第4腰椎の高さで左右に分かれ外下方に走り、仙腸関節の前で、内腸骨動脈と、外腸骨動脈とに分かれます。
2.外腸骨動脈
仙腸関節の前で内腸骨動脈と分かれて外下方に走り、血管裂孔を通って大腿動脈に移行します。
枝:下腹壁動脈(上方に走り、前腹壁で内胸動脈の上腹壁動脈と吻合します)
分布:下肢、前・側腹壁
3.大腿動脈
血管裂孔を通って大腿前面に出た後、大腿三角を下行し、内転筋管を後方に走り、内転筋腱裂孔を出て膝窩に至り膝窩動脈となります。
枝:浅腹壁動脈、大腿深動脈など。
浅腹壁動脈は、上方に走り、前腹壁で内胸動脈の上腹壁動脈と吻合します。
分布:前腹壁、大腿の筋、膝関節
4.膝窩動脈
大腿骨下端の後面正中を下行し、ヒラメ筋腱弓の高さで前脛骨動脈と後脛骨動脈とに分枝します。
分布:膝関節とその付近の筋。
(1)前脛骨動脈
下腿骨間膜の上縁を貫いて前面に出て前脛骨筋の外側を下行し、伸筋支帯をくぐり足背に出て、足背動脈となります。
分布:膝関節、下腿前側筋群
(2)後脛骨動脈
下腿後側を下行し、内果の後方で足根管を通って足底に出て、内側足底動脈と外側足底動脈に分かれます。
終枝:内側足底動脈、外側足底動脈
側枝:腓骨動脈(腓骨の内側に沿って下行し、下腿深層の屈筋群と腓骨筋群に分布します)
(3)足底動脈弓
後脛骨動脈の外側足底動脈と、前脛骨動脈の足背動脈の深足底枝と吻合します。
分布:足底、足趾
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