前回の口腔教材を利用して、上に鼻腔エリアを作ってみました。鼻腔は外鼻道に始まり、後鼻孔により咽頭に通じる空間です。鼻腔と口腔は口蓋により隔てられています。
鼻腔の正中には鼻中隔という仕切りがあり、これにより左右の鼻腔は隔てられます。
鼻腔の外側壁から屋根のように突出しているものを鼻甲介といい、上から、上鼻甲介、中鼻甲介、下鼻甲介といいます。
鼻甲介の下にそれぞれできる通路を鼻道といいます。
上鼻道→上鼻甲介と中鼻甲介の間
中鼻道→中鼻甲介と下鼻甲介の間
下鼻道→下鼻甲介と口蓋の間
また、上鼻甲介の上の部を蝶篩陥凹といいます。
さらに、鼻甲介と鼻中隔との間を総鼻道といいます。つまり、鼻腔の中は細かくエリア分けされ、すべての空間には名前がついているのです。

鼻腔には副鼻腔という空洞が開口しています。
副鼻腔は頭蓋骨の内部にある空洞で、前頭洞・上顎洞・篩骨洞・蝶形骨洞があります。
前頭洞→中鼻道に開口
上顎洞→中鼻道に開口
篩骨洞→上鼻道と中鼻道に開口
蝶形骨洞→蝶篩陥凹に開口

副鼻腔は鼻腔と同じ、鼻粘膜の続きでおおわれるため、鼻腔の炎症が副鼻腔にも波及し、副鼻腔炎を起こし、しばしば蓄膿症(副鼻腔に膿がたまった状態)を起こすことがあります。
喫煙歴のある方、喘息や慢性気管支炎のある方、肥満のある方は副鼻腔炎になるリスクが高いです。
また、副鼻腔の中では上顎洞が一番副鼻腔炎になりやすいです。それは、上顎洞が副鼻腔の中で最も大きく、鼻腔の炎症がより波及しやすいこともありますが、上の歯と接しているために、上の歯の炎症によっても起こる可能性があるからです。

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