ヒトの体は60兆個の細胞からできています。そして細胞は、隣り合う細胞と、細胞間結合装置により連結しています。
連結の仕方には以下の4種類があります。
①タイト結合(密着帯)
もっとも表層部にある結合です。これはガッチリした結合で、隣り合う細胞を帯状に取り囲みます。発達すると細胞間を液体を含めすべての物質の通過を阻止します。脳では、毛細血管の内皮細胞間に発達し、血液脳関門(BBB)を形成します。
②接着帯
タイト結合のすぐ下にあり、細胞周囲を帯状に取り巻いている結合です。向かい合う細胞膜の間には20nmほどの隙間が空き、そこにカドヘリン(細胞間結合物質)が詰まっています。カドヘリンに面する細胞膜の内面には、細胞骨格の1つであるアクチンフィラメントが集まり、裏打ち構造のように細胞同士を接着しています。
③デスモソーム(接着斑)
接着帯と同じく、向かい合う細胞膜の間には20nmほどの隙間が空き、そこにカドヘリンが詰まっています。カドヘリンに面する細胞膜の内面には厚い裏打ち構造が認められ、ボタン状のタンパク質と中間径フィラメントのケラチンフィラメントが結合しています。
デスモソームの構造はちょうど2枚の布を2個のボタンを介して糸で綴じ合せたような構造をしています。
④ギャップ結合(細隙結合)
向かい合う細胞膜は2nmと隣接しています。そして管状の膜貫通タンパク質が隣の細胞のものと結びついた構造をしています。そのため、2つの細胞の細胞質は管貫通タンパク質により連続することになり、管の内部を物質が通過することができます。
とくに心筋細胞間に発達したギャップ結合は、心筋の強力な収縮を可能にします。

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