心臓は体の中では心嚢という袋の中に入っています。心嚢を構成する膜のことを心膜といい、心膜は二重の膜からできています(心嚢=心膜)。
内側の壁を漿液性心膜といいます。
壁側板は線維性心膜のすぐ裏にあり、臓側板は直接心臓の外表面をおおいます。両者は心底部から出る大血管の基部で折り返し、連続した一枚の膜となります。壁側板と臓側板の間にできた空間を心膜腔といい、少量の漿液(心膜液)が入っています(10〜15ml)。漿液の存在により、心膜は心臓の拍動による摩擦を軽減しています。
心筋層は心臓壁の主体をなす心筋細胞でできた層です。心筋細胞の境界には介在板(横線)があり、ギャップ結合により筋の興奮を伝え合います。
心外膜は漿膜性心膜の臓側板とそれを裏打ちする結合組織からなります(臓側板=心外膜)。
つまり心臓は外層から、
①線維性心膜
②漿膜性心膜の壁側板
③心膜腔
④漿膜性心膜の臓側板=心外膜
⑤心筋層
⑥心内膜
という、複雑な構造をしています。
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