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下垂体は、視床下部の下面から細い柄でぶら下がっている器官で、多くのホルモンを分泌する場です。前方の「腺性下垂体」と後方の「神経性下垂体」に分けられます。

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腺性下垂体は、胎生期に口腔の天井の一部が上方に伸びてきた腺細胞の集まりです。また神経性下垂体は、第3脳室の底が突出してできた神経組織です。下垂体というひとつの器官として存在していますが、実は前方と後方で発生起源がまったく違うんです!

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腺性下垂体は上部から隆起部・前葉・中間部の3部に分けられます。また、神経性下垂体は上部から漏斗・後葉に分けられます。

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腺性下垂体の隆起部には血管が存在しています。大脳動脈輪から流れてきた血液が隆起部内の第一次毛細血管網を通り、その下に続く数本の小静脈(下垂体門脈)を通り、

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下垂体門脈から前葉にある第ニ次毛細血管網へと流れ、最終的に全身を循環していきます。
視床下部ホルモンが第一次毛細血管網に放出されると、下垂体門脈→第ニ次毛細血管網を経て前葉の内分泌細胞に作用して前葉ホルモンを分泌します。前葉ホルモンには次のものがあります。
①成長ホルモン
②プロラクチン
③性腺刺激ホルモン(FSH・LH)
④甲状腺刺激ホルモン
⑤副腎皮質刺激ホルモン

中間部は前葉の後方に位置します。ヒトでの生理作用は不明です。

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神経下垂体の漏斗には神経線維が存在しています。細胞体(神経核)は視床下部に存在しています。

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後葉は前葉と同じく、毛細血管網が存在しています。視床下部の神経核で後葉ホルモンが生成され、漏斗内の神経線維を走行し、後葉に蓄積・放出されます。後葉ホルモンには次のものがあります。
①オキシトシン
②バゾプレッシン

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【まとめ】
前葉ホルモンは、視床下部ホルモンが血液を介して前葉に運ばれることで、前葉で産生・分泌されるホルモンです。後葉ホルモンは視床下部で産生され、神経線維の中を軸索輸送により運ばれ、後葉で蓄積・分泌されるホルモンです。作られる場所の違い、移動方法の違いをしっかり理解することが大事です。


◇あとがき◇
今回も緩衝マットを土台に作成しました。本当は立体にしたかったんですが、いい素材が見つかりませんでした。
とじひも、フエルト布、ストローなど、様々な素材を使うことで、視覚に障害がある場合にも場所の確認がしやすかったです。色合いにも気をつけてみました。