下垂体は、視床下部の下面から細い柄でぶら下がっている器官で、多くのホルモンを分泌する場です。前方の「腺性下垂体」と後方の「神経性下垂体」に分けられます。
腺性下垂体は、胎生期に口腔の天井の一部が上方に伸びてきた腺細胞の集まりです。また神経性下垂体は、第3脳室の底が突出してできた神経組織です。下垂体というひとつの器官として存在していますが、実は前方と後方で発生起源がまったく違うんです!
視床下部ホルモンが第一次毛細血管網に放出されると、下垂体門脈→第ニ次毛細血管網を経て前葉の内分泌細胞に作用して前葉ホルモンを分泌します。前葉ホルモンには次のものがあります。
①成長ホルモン
②プロラクチン
③性腺刺激ホルモン(FSH・LH)
④甲状腺刺激ホルモン
⑤副腎皮質刺激ホルモン
中間部は前葉の後方に位置します。ヒトでの生理作用は不明です。
①オキシトシン
②バゾプレッシン
前葉ホルモンは、視床下部ホルモンが血液を介して前葉に運ばれることで、前葉で産生・分泌されるホルモンです。後葉ホルモンは視床下部で産生され、神経線維の中を軸索輸送により運ばれ、後葉で蓄積・分泌されるホルモンです。作られる場所の違い、移動方法の違いをしっかり理解することが大事です。
◇あとがき◇
今回も緩衝マットを土台に作成しました。本当は立体にしたかったんですが、いい素材が見つかりませんでした。
とじひも、フエルト布、ストローなど、様々な素材を使うことで、視覚に障害がある場合にも場所の確認がしやすかったです。色合いにも気をつけてみました。