冬の光/篠田節子 | 名もなき雑草の詩 (雑草観察日記)

名もなき雑草の詩 (雑草観察日記)

このブログを始めたは頃、雑草は観察対象でした。
ある時に気が付けば、自分自身が極々世間一般の中年オヤジと言う、どこにでもいる、まさに雑草の中の雑草だった。
その雑草が世の中の色んなことを見聞きして感じたことを日々綴っております。

今日は雲の多い空もようとなり、日中も気温は上がらず

12℃止まりで、昨日までの暖かさは何処へやら。

このところの大きな寒暖差で体温調整を司る自律神経は

フル活動、おまけにストレスやらで交感神経系が優位で、

何かと不調を感じる今日この頃です。

意識的にリラックスに努めましょう!!

 

読書の醍醐味は、偶然手にした本が、今の自分にとって

時期、テーマなど、色んな意味でドンピシャだった時。

 

最近読み終えた篠田節子の”冬の光”がまさにそうだった。

 

 

彼女の作品は「田舎のポルシェ」と言うタイトルの短編集を

本屋で見つけ、面白そうだと購入し、読んだら、とても面白

く、おまけに文章や言葉のチョイスもしっくり来て、次は彼

女の長編作品を読んでみたいと思い、小説の内容は確認せず、

とにかく長そうな作品をチョイスしたのが「冬の光」だった。

 

フェリーから飛び降り、自死したと言われる父。

その次女が父の最後の旅路を辿りながら、今まで知らなかっ

た父を知ることになり、また人生の最後を迎えるまでの彼の

学生時代からの生き様、そして夫婦の関係と腐れ縁と言える

だろう元カノとの関係が描かれていく・・・。

 

そして最後の最後に意外な結末を迎え・・・。

我々アラカン世代に必読の一冊でございます。