中学1年生の年間の流れと,担任が気をつけること・するべきこと

を,未完成ながら下にまとめてみました。

 

 赤い字は,学習・テスト関連

 青い字は,部活動関連

 緑の字は,特別支援教育(交流授業)関連です

 

 学級開きの時に,一年間の予定表を作り,生徒に

配り,中1の主だったイベントを解説します。

 

 学級担任は,1年間,学校生活の

「ツアーコンダクター」として働くことが大切です。

 

●追記●

  特別支援教育学級から通級で来ている子どもがいる場合,PTA総会,学年部会,

 授業参観,学級懇談会に,出欠をとるためのクラス別の名簿に,その子の名前を

 必ず記入しておく(手書きでなく,印刷物として。かつ,五十音順であること,つまり

 最後に入れるのではなく)ことを忘れないようにする。

  そのことも,学年主任に伝えておくこと。

  特別支援教育学級の授業参観,学級懇談会の出席簿は,教室内(できれば,

 教卓の近くに,そこに名簿があることが一目でわかるよう)に置きましょう。

 

 ※ 子どもの自殺について

   文科省の資料(2021/05/07)から

 コロナ下で,子どもの自殺が増えています。特に女子の増加傾向が心配されています。

 

(東洋経済オンライン,2021/09/07)

 

     毎年9月1日が,子どもの自殺が最も多い日とされてきました。

  2学期の始まりの日です。

  ところが近年,授業時数の確保のため,夏休みを短くし,8月下旬が2学期の始まり

 となっています。

  

 

(東京新聞 Tokyo Web  2018/08/26 )

 

  上のグラフも,自殺のピーク日の早まりを示すものです。

 

 子どもの自殺が多い日

 ⑴ 最も多いのが,二学期の始業式

 ⑵ 次に多いのが,一学期の始業式とその数日後です

   ※ 学級編成替えのチャンスを生かして,子どもにとって

     少しでも「居心地ある」環境を提供する,

     班替え席替えもあるし,クラスのルールづくりなど,

     教師ができることではないでしょうか。

 

 

  自分のクラスの子が自殺した時,学級担任は警察の事情聴取を

 受けていました(私の知る限りです,例外もあるでしょう…)。

  教師よりも同級生たちが心配です。

  スクールカウンセラーの増員(臨床心理士会,公認心理師協会

 に依頼する)が不可欠です。一人のスクールカウンセラーでは

 間に合いません。

 

  教師が自殺を防ぐことができるかは,むずかしいでしょう。

  でも,今子どもの自殺が増えていること,自殺の多い日が,

 主に学期の始まる日の前後であることは,心にとどめておいて

 ください。

 

●専門家の指摘●

 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の

松本俊彦氏

 

 薬物乱用,摂食障害,自傷,危険な性行動など

様々な「自傷的」行動のなかで最も「自傷的」な行動とは

 

 「悩みや苦痛を抱えたときに,誰にも相談せず一人で

 抱え込む」

 

 ことであり,だからこそ,

 

 「いかにして子どもたちの援助希求能力を高めるのか

 

 という議論こそが,自傷・自殺予防教育で重視されるべき

 である。

 

 と,著書『自傷・自殺する子どもたち』 合同出版 2014

  pp.153 - pp.154

 

 援助希求能力は,学校の諸活動の中で「ヘルプカード」の活用

(ヘルプカードについては,「教室環境の整備」で触れている)

佐藤学氏による「学びの共同体」論で中核をなす

 「わからない,教えて」と級友や教師に気軽に言える

そして,それが受け入れられる学校の在り方

などで,養うことができるのではないか。

 教師も,自ら「援助希求」的態度を,生徒の「モデル」として

示すことも重要ではないかと思えます。

 

 

●語られなくなる辛さ●

  私が感じた一番のつらさは,亡くなった原因が自殺である場合,

 子どもも大人も,その子を「話題にしづらくなる」ため,その子が

 語られなくなることです。

  何かをアピールしよう,自分を知ってもらおうという「意図」が

 自殺者にあったとすれば,その「意図」は確実に失敗します。

  その子は「語られることがなくなる」からです,

  ごく限られた密接な関係者以外は。