不思議な魅力 | 短歌のようなひとりごと

不思議な魅力

頭よりバケツをかむりバケツの穴の箇所捜しおる


洋傘(こうもり)の先をつたいて雨水がしとしとと垂れている思いかな


いつまでも頭の中に生きている貧しき父は爪噛んでいる


私が死んでしまえばわたくしの心の父はどうなるのだろう


 (山崎方代)