・・・昔々あるところにザレ×ゴトというお芝居を生業とする村があったそうな・・・
その村では「しゅさい」と呼ばれる者を筆頭に全世界に戯言をいつも、それはそれは全力で発信しておったそうな。
村人たちも当然村のために精一杯発信しておった。しかし・・・その中でもひときわ目立って発信する者がおった。ひときわ目立って発信する者がおった。そう、それはほんとに、ひときわ目立って発信する者であったそうな・・・
小僧「ねぇねぇ、じいちゃん、あそこにヒトキワ目立って発信している者がいるよ!」
じい「そうじゃのぉ。ヒトキワ目立っておるのぉ。・・・これ、坊主!そないに見ぃでない!目が焼けるぞい!」
小僧「えっ!?・・・なんで焼けるの?」
じい「・・・あの者は太陽じゃからだ」
小僧「・・・た、太陽?」
・・・そう、そのヒトキワ目立つ者は、まさに村の太陽であった。
その者がヒトキワであればあるほど、村に陽が注ぐ。空が青くなり、水が湧き、緑は青々と育ち、野を駆ける動物たちはみるみるうちに大きくなり、そのすべてが村人たちの血となり骨となった。
しかし、ヒトキワに目立つあまり、その者はしばしば敵国から攻撃を受けることになる(ヒトキワの乱)。
―敵国はその者の弱点である、ネギ、マシュマロ、ナタデココを持ち寄ったのだ!― (歴史学者:サンダール)
一方、その者はそういうピンチのときには、
酒と
煙草と
男と
女の子と
読書と
音楽と
散歩と
睡眠と
椎名林檎と
東京事変と
大泉洋
に癒された。
そういう感じで難をのがれ、その者はいつも村を救い潤していた。
しかし、夜が訪れると、その者は寂しくなった。いと寂しくなった。
さすがのヒトキワの太陽も夜には勝てなかった。
「こんなことをするためにトウキョウに来たんやない、わしはこないなことのために・・・」
と、夜中にたまに独り言か、はたまた世界中に向けてか、言うのであった。
じい「・・・そんなときもある。誰だって。なぁ知ってるかえ?強くなくったっていいんじゃ。本当に強いやつは、やさしいんじゃ。」
小僧「・・・うん!僕、強くなる!」
じい「・・・」
・・・その者は強いからやさしかった。やさしかったからときに弱くもあった。
そんなことは村人みんなが知っていた。だから村人、その中でもユイチやミハエル、マーヌ、タチッハそしてキートモは、目が焼け焦げそうになりながらもずっとその者を見続け見守っていた。
やがて彼らは目が焼かれるかわりに、罵倒、叱責、喝采、失笑、感謝などなど呪文を覚え、その者に向けて浴びせられるようになった。
彼らのLV.が5、HPが350になった頃、その者はようやく人並みになった。つまり、人間になった。
―その者のMPが6を越えたのだ!―(歴史学者:ゲータ)
目が焼かれる心配もそろそろなくなり、その者がヒトキワの能力をコントロールできるようになった頃、
村人はその者をこう呼ぶようになったそうな。
『こーだの親分』

―この村の発信技術(ヒトキワ)をもとにして、蓄音機が世に生まれたんだ!―(発明家:エジソン)
彼女をはじめ、村人たちの尽力により隣国との平和協定を結ぶに至り、色んな人々が戯言を求めて村を訪れた。出ていくものたちはお土産片手に皆笑顔だった。そして新たな人々が村を訪れた、
2016年12月16日~19日、
「天使の決断」
というお芝居が催されることとなるのである。
to be continued
・・・次回は再来年!『こーだの親分』第二話!
「お金がほしいの巻」へ続く。
【作者あとがき】
この物語はフィクションです。実在のこーださんは目を焼くことは決してありません(よい子はまねしないでね)。
でも、彼女は太陽だなぁ。人間だけど。

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神田直樹