風の話(2) | 大ざっぱなO型キャンプ

大ざっぱなO型キャンプ

2023年の夏、2拠点生活の長野でキャンプ再デビューしました。

 

階級6が常に吹いているときにレジャーキャンプをする方は少ないかと思いますが、連泊しているうちに運悪く階級6が吹いてしまうとどんなことになっているかを色々と検証してみました。

 

 

まずは、本物のテントは風邪が流れやすい形にデザインされています。計算では270クラスのファミリーテントの入口がまったいらな形で、実際はへこんだりしますが板と仮定してみます。

(私は学校の先生ではないのでざっくりとで間違っていてもそれなりにお願いします(笑))

 

1㎡あたりの風圧 の計算式は

風圧(kg 重/㎡)=0.05×{風速(m/s)}の2乗

で表せます。

 

270サイズのテントと仮定しますから、面積は 高さ2×幅2.7=5.4㎡

風速は階級6の最大の値 13.8(メートル/秒)ですから

 

1㎡あたりの風圧は 9.522 Kg重/㎡

5.4㎡では 51.42 Kg重/㎡ になります。

 

小柄なおっさん一人分くらいの力をテントが受けることになります。(実際にはテントが風を逃がすのでそこまでにはなかなかなりません)

 

270サイズのテントの入口が板でできていて、階級6の風を真正面から受けるケース、(テントが風を逃がしたりへこんだりして吸収することを考えない最悪の計算)では51.42kg の力がテントの入口にかかることになりますから、もしペグ1本と張り綱で支えるとしたら、テント側の張り綱を支えるところがロープより強いと仮定して

 

 

一般的なロープであれば、3mmでも100kgが強度限界のようなので切れることはありません。実際には2本もしくはいろんな方向に張り綱を張りますからもっと安全になります。なのでロープよりも支える部分(ペグ側)の問題になります。

 

単純に、土のうで支えるとすれば51.42kgの重さでギリギリ、現実的には60kgくらいの重さで支える必要がありそうです。1つに20㎏くらいの石や砂をつめた土のう3つくらいのイメージでしょうか?

キャンプサイトの状況にもよりますが、ペグが抜けやすい(ということは手でもささる)時があります。砂浜だと普通の丸ペグはほぼ用無しになります。コンビニ袋に砂を入れて縛る、平らなペグを数本縛って砂に穴を掘ってイカリのように使うなどの応急処置はありますが、やはり土のうを使うことになります。

 

 

 

よく、ペグの打ち込み角度60度って言いますが、もし張り綱と同じ角度にペグを打ったとしたら、さっきの51.4kgがもろにペグを抜こうとする力として頑張るのでペグが抜けやすくなります。

 

 

張り綱の角度によって分散される力が変わってきますので、張り綱に対して直角に打ち込むのが理屈的には一番強くなります。

 

 

張り綱の角度で一番理想的なのは力が縦横に半分づつ分散される45度ということになりますので、45度狙いに張り綱を張るのが理に適っているという事になります。上から見た角度は、タープやテントにしわが寄らないために最適な角度ってものがあると思いますので、三角テントででもなければ、テントやタープの種類によって変わってくると私は思います。

 

 

 

 

小難しいことは置いておいて、実際には、抜けそうなら何本もペグを打って補強をしたり、大事な張り綱(タープではポールを支えているメインの張り綱)を二重にするなどが現実的ですね。

 

私は、風が強い時にはばたつかない程度に張り綱をやや緩めにする、朝露で張り綱が縮んでテントがぱっつんになるから寝る前には少し緩める、防水のしっかりしていないテントは、雨の日や朝露が乾かないうちはテントの内側はなるべく触らない、と習いました。