私が『プロ棋士の食事(鰻重の深い謎)』の連載を始め、

鰻重を注文した棋士は対局でバタバタと敗れる傾向がある、

という事実を鋭く指摘して以来、

対局の日に鰻重を注文する棋士が激減しております。


このブログの影響力はそれだけスゴイ。


というのはまったくの冗談。

しかし2チャンネルの『昼食・夕食・おやつ総合スレ』を読む限り、

鰻重の注文が激減しているのは確かです。


このシリーズの2回目の記事で

9月20日に行われた順位戦C級2組の一斉対局では

鰻重を注文する棋士が4人も出た。

そして全員が枕を並べて討ち死にした。

と書きましたが、


この9月20日以来、

鰻重はどうも験(ゲン)が悪い、

ということが棋士の方々のあいだに知れ渡ったらしい。


しかし最近、

このジンクスに敢然と挑戦した棋士が2人います。


ひとりは加藤一二三9段で、18日の王座戦一次予選、

石田9段との対局のときに昼食で鰻重の竹を注文している。

そして対局は見事に勝っております。


ジンクスは破れた、と言いたいところですが、

加藤一二三9段はご存じのとおりクリスチャンですから、

私としては本シリーズを続ける関係上、

例外として扱いたい。

でないと続きの記事が書きにくい。


もうひとり、

鰻重は験が悪いというジンクスに挑戦したのは丸山9段です。

丸山9段は昨日、

A級順位戦の屋敷9段との対局で鰻重の松を注文した。


毎日新聞の有料ネット『名人戦棋譜速報』によれば、

『丸山九段はうな重(松)、肝吸を注文していましたが、店がお休みだったのか電話がつながりませんでした。
丸山九段は注文の変更はなく、結局外食されたようです。 』

ということだったそうです。


で、対局結果ですが、

丸山9段。屋敷9段に負けて順位戦4連敗です。


うーん。やっぱり鰻重は験が悪い。

食べなくても注文しただけで負けてしまう。[続く]