ラナ・クラークソン
2005年2月18日
スペクター事件
公判の期日は9月16日に決定
ラナ・クラークソン殺害の容疑で起訴されたフィル・スペクターの公判は長い迷走の果て、夏を越えた今年の9月16日と決まった。
昨日木曜日、フィル・スペクターは黒のフロックコートにトンボのブローチ、黒のブーツ姿で裁判所に出頭。判事がスピード審理の権利を放棄するのかと尋ねると、「はい裁判長」と答えた。このあと判事は第1回公判の期日を申し渡した。
弁護団はメディアの質問には一切答えず、無言で裁判所を後にした。
注:このシリーズをずっと読んでくださっている読者の方ならご存じのとおり、ラナ・クラークソンがスペクターの屋敷で死体で見つかったのは2003年2月3日。冒頭の日付を見てもわかるように、この時点で事件からすでに丸2年が経過している。公判はこれから7カ月後の9月と一応は決まった。この間、スペクターの支離滅裂な行動は依然として続く。
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フィル・スペクター
こんなレコードをプロデュースしたこともあった。
スペクターが結婚するという噂は本当だった!!
来年に初公判を控えているスペクターだが、裁判に勝ったら婚約者のレイチェル・ショートと結婚する運びだという。
無罪を主張しているスペクターを支える婚約者は25才の美人だ。彼女の母親のカレン・マクドナルドもこの結婚に賛成している。どころか、スペクターが義理の息子になるのが待ちきれないようだ。
彼女は言う。「彼は誰も殺してないわ。もちろん娘を傷つけるはずがないじゃない・・・・彼はいい人よ」
「公判の準備を進めているスペクターを家族ぐるみで応援してるの。私たちは彼の最大の支援者よ」と胸を張る彼女は、最後にこう付け加えた。
「裁判に彼はもう200万ドルも注ぎ込んできたのよ。検察は彼を一文無しにしようとしてるんだわ」
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ラナ・クラークソン
殺人容疑で起訴されたフィル・スペクターは有罪になれば終身刑が予想される。4月にスタートする公判に臨むのはO.j.シンプソン事件でも名を馳せたロバート・ブレージャー弁護士も加わった強力な弁護団だ。
ブレージャー弁護士はスペクターが逮捕された夜の供述を開示するように要求している。事件当日の依頼人の供述はスタンガンの影響で朦朧としている間に取られたもので信頼性がない、と弁護団は主張する。
弁護団はまた、被害者のラナ・クラークソンのパソコンから取り出したE-メールを開示せよとも要求している。事件当時の彼女が将来を悲観していたか、自殺したがっていたことを示す兆候があるかもしれない、というのが理由だ。
弁護団に役だつ情報がE-メールの中にあれば、検察側はそれを引き渡す義務があると判事は語っている。
事件現場からはDNAも採取されており、裁判には科学者も証人台に立つことになりそうだ。DNA分析に関わる問題は検察側と弁護団の間で解決済みだという。
ブレージャー弁護士は地方検事と捜査当局との間に交わされたE-メールの開示も要求したが、これに対し、パット・ディクソン副地方検事は「我々はE-メールを使っていない」と語った。
次回の予備審問は2月7日に開催される。