真相という言葉を受けさらに僕の心拍数は上がる。
西郷寺とさっちゃんのやりとり履歴を辿る西田さんのスローペースに我慢が出来なくなり『自分で確認していってもいいですか?』と申し出ると以外にもあっさりとその願いは受理された。
『読んでて疑問に思う事があったらすぐに聞いてね』何かを教える時の、西田さんのそのお決まりの台詞が僕の耳に届く頃には、既に僕の全神経はパソコンの画面に写し出された履歴に集中していた。
西郷寺
『返事が遅くて怖かった、無視されてるんじゃないかって。待ってる間。寂しくて気が変になりそうだった。わかる?孤独でどれだけ怯えていたか。』
さっちゃん
『ごめんね。まさか西郷寺君がこんなに早い時間にメールをくれてると思わなかったのでサイトのメールボックスをチェックしていませんでした。何通も何通もメール送らせてしまって、寂しい思いさせて本当にごめんなさい。』
さっちゃんは優しい。
自分の寂しさを埋めるために始めた出会い系サイトで、結局は西郷寺の寂しさ孤独を埋めようと、傷ついているはずの自分の心を必死に使ってくれる。
僕がさっちゃんに魅かれたのはそこだ。
さっちゃんを助けたいなどと言いながら
結局は西郷寺を使って僕自身がさっちゃんに救ってもらい癒して貰いたかっただけ。
それを改めて自覚する。
西郷寺
『いや、僕もおかしくなってしまって、朝から変なメールを沢山送ってごめん。直接携帯にメールしてるわけじゃないから何通送っても一緒だってのは分かっていたんだけど。サイトを通さず直接連絡が取り合えたらお互いこんな思いしなくても済むのに。さっちゃんもそう思わない?』
さっちゃん
『そうね、連絡先が交換できたらって私も思うけど。サイトを通してのメールにはお金がかかるから好きなだけメールをするわけにもいかないし。私は主婦だから自由に使えるお金も限られてるしね。でもここでは個人情報は文字化けしちゃうから私がメールアドレス送っても見えないでしょ?』
何日か前にさっちゃんから携帯のメールアドレスを送られた事があった。
その時はここでのルールに従って『文字化けしていて見えない』と答えたのを覚えている。
本当はしっかりと見えていたのに。
どう使えるかは分からないがあの時送られたアドレスを何かに控えておけば良かったと後悔した。
しかしそれをしていても多分意味はないだろう。
僕らはサイトを通さず直接連絡を取り合うなんて事は決して許されない関係なのだ。
何故なら
僕はハセガワであって西郷寺では無い。
全ては嘘。
嘘の世界で結ばれた二人。
この虚像の世界でのみ成立する関係
パソコンの画面からはみ出してしまっては維持する事の出来ない関係
この限られた世界で、この画面の中だけで上手くやっていく他ない二人なのだ。
しかし
ここで西郷寺から思ってもみない提案がされる。
西郷寺
『もし個人情報を交換する方法を僕が知ってるとしたら?』
なんでそんな質問をするのだろう?
出来るはずも無い事なのに。
さっちゃん
『そんな方法知ってるの?知ってるのなら勿論教えて欲しいよ。それと本当に申し訳ないけど一通一通のメールにお金が掛かっちゃうからなるべく言いたい事を一通にまとめてメールしてもらっていいかな?正直お金が厳しいの。本当にごめんなさい』
ここへ来てもさっちゃんは冷静、まとも。
お金がかかるやり取りでなるべくの無駄を省きたいのだ。
前に進まない、あまり有意義でないやり取りに朝から既に3通も費やしている。
この日までに、さっちゃんが1日に送ってくるメールの件数は平均で約10通くらい。金額にすると1日5千円。
しかしそれでも毎日続ければ一ヶ月で15万円にもなる。主婦にはとんでもない負担だ。
当然どこかで1日のメール件数は減らしていかなければいけないんだろうなと、昨日までの僕は考えていた。
しかし直接メールのやり取りが出来るようになれば
そんな事がもし可能なら全ては0円で済む。携帯使用料くらいは掛かるだろうがここと比べると無いに等しい額。
さっちゃんが食いつくのも当たり前。
お金がかからず好きな時に連絡を取りあえる仲。
さっちゃんが今一番願う事はそれなのだろうから。
しかしそんな事は『こちらの事情』で出来るはずはない。
単にそういう話題で会話を引き伸ばし受信数を稼ぎたいだけなのだろうか?
それだけではこの後のさっちゃんからの160件のメール受信の説明がつかないのだが。
西郷寺
『実は僕は個人情報交換の方法を知っているんだ。それには少しの痛みが必要になるけど。だから今まで言わなかった。負担をかけたくなくて。でも僕は痛みを伴ってでもさっちゃんと直接連絡を取り合えるようになりたい。僕と連絡先を交換しよう』
こいつは、、
何を言い出すんだ?
西郷寺とさっちゃんのやりとり履歴を辿る西田さんのスローペースに我慢が出来なくなり『自分で確認していってもいいですか?』と申し出ると以外にもあっさりとその願いは受理された。
『読んでて疑問に思う事があったらすぐに聞いてね』何かを教える時の、西田さんのそのお決まりの台詞が僕の耳に届く頃には、既に僕の全神経はパソコンの画面に写し出された履歴に集中していた。
西郷寺
『返事が遅くて怖かった、無視されてるんじゃないかって。待ってる間。寂しくて気が変になりそうだった。わかる?孤独でどれだけ怯えていたか。』
さっちゃん
『ごめんね。まさか西郷寺君がこんなに早い時間にメールをくれてると思わなかったのでサイトのメールボックスをチェックしていませんでした。何通も何通もメール送らせてしまって、寂しい思いさせて本当にごめんなさい。』
さっちゃんは優しい。
自分の寂しさを埋めるために始めた出会い系サイトで、結局は西郷寺の寂しさ孤独を埋めようと、傷ついているはずの自分の心を必死に使ってくれる。
僕がさっちゃんに魅かれたのはそこだ。
さっちゃんを助けたいなどと言いながら
結局は西郷寺を使って僕自身がさっちゃんに救ってもらい癒して貰いたかっただけ。
それを改めて自覚する。
西郷寺
『いや、僕もおかしくなってしまって、朝から変なメールを沢山送ってごめん。直接携帯にメールしてるわけじゃないから何通送っても一緒だってのは分かっていたんだけど。サイトを通さず直接連絡が取り合えたらお互いこんな思いしなくても済むのに。さっちゃんもそう思わない?』
さっちゃん
『そうね、連絡先が交換できたらって私も思うけど。サイトを通してのメールにはお金がかかるから好きなだけメールをするわけにもいかないし。私は主婦だから自由に使えるお金も限られてるしね。でもここでは個人情報は文字化けしちゃうから私がメールアドレス送っても見えないでしょ?』
何日か前にさっちゃんから携帯のメールアドレスを送られた事があった。
その時はここでのルールに従って『文字化けしていて見えない』と答えたのを覚えている。
本当はしっかりと見えていたのに。
どう使えるかは分からないがあの時送られたアドレスを何かに控えておけば良かったと後悔した。
しかしそれをしていても多分意味はないだろう。
僕らはサイトを通さず直接連絡を取り合うなんて事は決して許されない関係なのだ。
何故なら
僕はハセガワであって西郷寺では無い。
全ては嘘。
嘘の世界で結ばれた二人。
この虚像の世界でのみ成立する関係
パソコンの画面からはみ出してしまっては維持する事の出来ない関係
この限られた世界で、この画面の中だけで上手くやっていく他ない二人なのだ。
しかし
ここで西郷寺から思ってもみない提案がされる。
西郷寺
『もし個人情報を交換する方法を僕が知ってるとしたら?』
なんでそんな質問をするのだろう?
出来るはずも無い事なのに。
さっちゃん
『そんな方法知ってるの?知ってるのなら勿論教えて欲しいよ。それと本当に申し訳ないけど一通一通のメールにお金が掛かっちゃうからなるべく言いたい事を一通にまとめてメールしてもらっていいかな?正直お金が厳しいの。本当にごめんなさい』
ここへ来てもさっちゃんは冷静、まとも。
お金がかかるやり取りでなるべくの無駄を省きたいのだ。
前に進まない、あまり有意義でないやり取りに朝から既に3通も費やしている。
この日までに、さっちゃんが1日に送ってくるメールの件数は平均で約10通くらい。金額にすると1日5千円。
しかしそれでも毎日続ければ一ヶ月で15万円にもなる。主婦にはとんでもない負担だ。
当然どこかで1日のメール件数は減らしていかなければいけないんだろうなと、昨日までの僕は考えていた。
しかし直接メールのやり取りが出来るようになれば
そんな事がもし可能なら全ては0円で済む。携帯使用料くらいは掛かるだろうがここと比べると無いに等しい額。
さっちゃんが食いつくのも当たり前。
お金がかからず好きな時に連絡を取りあえる仲。
さっちゃんが今一番願う事はそれなのだろうから。
しかしそんな事は『こちらの事情』で出来るはずはない。
単にそういう話題で会話を引き伸ばし受信数を稼ぎたいだけなのだろうか?
それだけではこの後のさっちゃんからの160件のメール受信の説明がつかないのだが。
西郷寺
『実は僕は個人情報交換の方法を知っているんだ。それには少しの痛みが必要になるけど。だから今まで言わなかった。負担をかけたくなくて。でも僕は痛みを伴ってでもさっちゃんと直接連絡を取り合えるようになりたい。僕と連絡先を交換しよう』
こいつは、、
何を言い出すんだ?