春の兆しが見え始めた今に 夏の話をしましょう
最近になって 今まで見かけたことがなかった人を通勤の途上の道やバス停に見かけます
大人もいるし子供もいます
3月がサヨナラの季節で 4月が出会いの季節 のように思っていましたがけれど
梅が咲いて 今年は桜がいつごろから咲くかというのと同じで
今は世の中もいろいろ変わってきたのでしょう 2月だというのにはっきりと変化を感じます
わたしが住む団地の公園には夜になると少年少女の声が響いています
毎年そうです
ゆく季節を惜しむのと 来るべき時への期待とで声が出るのでしょう
もっと暖かくなると 新しい社会へつながるバスへと乗り込むために駆け込んでいくのです
乗り込んだバスの中で その日吸収したあらゆる情報を時間が足りなくなるまで話し続ける
バスを降りると先を争うように右へ左へ人を縫って猛スピードで駆け出してゆくのです
あんなことは わたしにはもうできません オッと危ないとぶつかりそうになってドキドキさせられます
でも彼らは そうそうぶつかったりしません そういう若さがあるのです
まかり間違ってぶつかったら 「スミマセン」と謝ります そういう純粋さがあるのです
それらのことも 夏を迎えるころには影を潜めているでしょう
社会を受け入れてなじむ そう言えるのかもしれませんし
現実を知って俯くことも あるのかもしれません しかし
よそ見をせずにまえを向き 進んでいってほしいものです
行き先の決まったバスを飛び出して 自分の足で その先へ駆けてゆくことを わすれないでください