白血病治療薬の臨床研究 ノバルティス社員がアンケート回収 
2014/1/17 20:44 nikkei.com
 東京大病院など国内の22医療機関が参加して白血病治療薬の副作用を調べる臨床研究に、この治療薬を販売するスイス製薬大手の日本法人ノバルティスファーマ(東京)の社員が関与していたことが17日分かった。複数の営業担当社員が患者の回答したアンケート用紙を医師から預かり、臨床研究の事務局を務める東大病院に届けていた。厚生労働省は同社社員が関与した経緯を調べる。

 東大病院によると、アンケート用紙は各医療機関が直接、東大病院にファクスすることになっている。しかし、これまでに集まった255件のうち125件をノバルティスファーマ社員が回収したとみられる。医療機関が保管する原本との照合を進め、113件は正しい内容と確認した。

 臨床研究は白血病の既存薬を服用する患者に、同社が販売している新薬(タシグナ)に切り替えてもらい、副作用が軽くなるかどうかを調べるのが目的。2012年5月から15年3月末までの予定で実施している。

 ノバルティスファーマは高血圧症治療薬の臨床研究で元社員が統計解析に関わったことが問題視されている。同社は白血病治療薬の臨床研究への社員の関与を認め、「不適切だったと反省している」とのコメントを発表した。



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