足首の捻挫したけど、半年してもまだ痛い
質問 半年前に足首を捻挫したんだけど、まだ痛い。どうしてですか? 足首の捻挫って、けっこう多い。スポーツしていた人なら、経験があると思う。ある研究によると、1万人に一人の割合で、毎日捻挫が起こっているらしい。人口50万人の松山市なら、毎日50人くらい捻挫している勘定だから、かなり多い。 足首の捻挫だけど、子どもは要注意! 11歳までの子どもの捻挫は、ほとんど骨折、医学的には裂離(れつり)骨折している。ただし、その診断ができるのは、超音波検査ができる医師だけ。レントゲンではわからないから、「ただの捻挫だね」と言われて、痛みが残ることがある。きちんと診断して、固定してくれるところにかからないと、後で困ることになる。 12歳以上の捻挫は、ほとんどが靭帯損傷。要は、靭帯の一部、もしくは全部が切れている。そう言われると、きちんと固定して治す気になるだろうか。しかし実際は「捻挫ですね」と言われると、大したことはないと思う人が多い。だから適当な固定をして、または固定もしないで痛みが軽くなったらスポーツを再開したり、歩き回ってしまう。その結果、緩い足首が完成する。 足首が緩くなると、再び捻挫を起こしやすい。一度捻挫した人は、半数の人が再捻挫するというデータもある。何度も捻挫していると、靭帯はさらに裂けてしまうし、軟骨の傷みもひどくなる。そうなると、新たな損傷が生まれてくる。 捻挫して何ヶ月もたっているのに痛みが残っている人は、捻挫から派生する、骨や軟骨の損傷、足首の緩さが原因であることが多い。だから、整形外科を受診して、MRIやCTで原因を特定してもらおう。 治療だけど、足首をひねらないために筋力を強化するリハビリが必要。それでも痛みが取れなければ、手術ということになる。 靱帯が切れていれば、靱帯を縫う必要があるし、軟骨が損傷していれば、軟骨を除去したり、ピンでとめたりする。骨が原因なら、変形して伸びた骨を切除したり、遊離してしまった骨を取り除いたりする。 いずれにしても、痛みの原因を特定した上で、治療すること。そして、完全に元通りになることはないので、ある程度、痛みとはうまく付き合っていく必要もあるね。 「捻挫」と言って軽く考えず、ケガをした時点できちんと治すことが一番大事だね。