バドミントン=パーティ(コンジャンクションver.)
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くるまのめんきょ

鮫洲は初めて行った。のぞみの家から直接向かったので、東急大井町線ってのを利用して、大井町から歩く。東京は八月に入ってようやく梅雨明けしたらしくて、だから単純に、暑い。融ける。どうすんだよ、写真撮影とか。髪グシャグシャじゃん。とか思っていた。風が強い、品川。


朝から勉強始めた割に、試験はすらすら解けて、なんだかなんで今まで受けに来なかったんだろうって感じだけれど、ギリギリにならないと行動しない僕が、最終学科試験締切一ケ月前に免許取得したんだから、ある意味これは奇跡的に早い。すべてのぞみのおかげだ。のぞみも一緒に行ったのは彼女も初めての免許更新をしなければならないからで、ギリギリっていうとこっちのほうがギリギリ。免許ができあがるまで待っててもらった。


試験時間が余ったので、いろんな空想にふけっていた。もし僕が早々と免許を取っていたら、一緒に鮫洲まで来ることなんてなかっただろう。そして、のぞみとは可能な限りずっと一緒にいるつもりだけれど、誕生日が離れているから、もう一緒にここに免許の更新に来るなんてことはないんだろう。そう考えたら、鮫洲に二人でいることがとても愛おしく思えてきて、早くのぞみに会いたくなって、試験場を飛び出したんだった。のぞみはまだ講習を受けている時間だったけれど。


教習所からの帰り道に、鮫洲公園ってところに寄って写真を撮りまくったり、ミニストップで人生2度目のハロハロを買って食べたり、大井町駅近くの雑貨屋で時計やロボットを買ったり、たぶんこれは幸せなんだろう。テンションの上がったのぞみを見るのは、少し心配だけれど、嬉しくてしょうがない。だってきっとそれは、僕がいるせいだから。

帰りの大井町線は、二人ともよっかかって爆睡した。終点、二子玉川。乗る方向を間違えて、ホームの端から端まで歩いた。牛乳を忘れないようにしなきゃ。



余談だけれど、鮫洲からは東京モノレールが近くて、羽田空港なんて利用したことのない僕はまだ東京モノレールに乗ったことがないんだけれど、吉田修一の東京湾景を読んで以来、僕は東京モノレールに乗ってみたくてしょうがなかった。去年の九月ころはそんなことばかり考えていて、「一緒に乗りに行こう」なんてのぞみを誘った記憶もあるけれど、果たして忘れっぽいのぞみはそんなこと覚えているのだろうか?

そんなことは僕自身も忘れていたけれど、そう、今思い出したんだけれど、まだまだのぞみと一緒に東京モノレールに乗るチャンスはありそうで、なんだろう、今さらだけど、なんか泣きそうになる。

台風一過

目覚めの瞬間はあまり覚えていない。小島麻由美が流れていた。次の瞬間にはアメリカっぽいポップスに変わっていた。のぞみが一回ベッドから落ちたっけ。目覚めの瞬間は何度もあったけれど、どれもはっきりしない。目覚める瞬間なんてあるんだろうか?意識の有無か。どこまでも曖昧な朝。寝覚めが悪いのはもともとだ。


台風は南に逸れていった。昨日の晩にインターネットで天気図を見たのだ。二子玉川の駅のホームから見る多摩川の水量はこころなしか増加している気もするけれど、のぞみに言わせるとどうなんだろう?「多摩川は戦場だ」河川敷では結構な数の人が遊んでいるのが見える。地震があったらしくて、田園都市線は少し遅れた。相変わらず、地震を感知する能力がない。電車の中ではBook 1stで買ったばかりの文庫をパラパラとめくる。阿部和重のグランド・フィナーレ、吉田修一のランドマーク。それと星野智幸、毒身。最近の講談社文庫の新刊はいいのが多い。


光の中を進む池袋線。なつみたいなひかり。木々の緑を透かして見る陽光。逆に木陰の黒は濃い。コントラスト。季節は変わる。台風が夏を連れてきてしまった。おかげで傘を忘れてきてまった。ことに気づく、朝帰り。


うちのマンションは、久しぶりの晴れ間に未曾有の洗濯ラッシュ。みんながふとんを干している。向かいのパン屋で昼御飯を買う。焼きそばパン、とバナナオレ。家に着いたら、妹はいなかった。今日は海の日のはずなのに、学校か、大変だな。と思ったら妹が帰ってきた。疲れていてすぐに二人とも寝てしまう。


今日二回目の目覚め。午後8時。目覚めたら、世界の状況は一変している。妹はアンソニー2号を退治していたし。世間は新潟の地震で大騒ぎだ。日本はベトナムに4-1で勝利していた。世界は僕が寝ている間にも動く。洗濯をしそこねたことに気づく。まぁいい、当分は雨は降らない気がする。SMAPはどうして国民的アイドルなんだろう?ご飯を買いにコンビニに出かけた。サンクスにはたくさんの人がたむろして、北江古田公園ではカラスが鳴き叫んでいる。ほんとうにここは夜なのだろうか?昼よりも明るい夜。真夏のお祭りみたいな。


久しぶりに長い電話をした。もう終電もないから二子玉川までは行けない。始発で向かう約束をすると、のぞみも納得してくれた。それまで時間があるからマリオをする。やっと8面をクリアーした。妹もレポートがあるから徹夜で起きている。ブログを更新しようと思ったけれど、もう時間がない。シャワーを浴びたら、雨が降ってきた。緑色の傘をさして、家を出る、午前5時。傘が二つになっちゃうな。まぁいっか。何の話をしよう。すべてがうまくいく気はする。ちょっと無理めな注文でもしてみよう。早朝の電車の中で、眠る人たちに囲まれて、本も読む気になれない僕は思う。

遅い誕生日

のぞみからの電話で目覚めて、そういえば夜中に妹がアンソニー(名前を言ってはいけないあの虫)を退治したとか言ってた気がする。アンソニーのいる家で寝たことに今さらながら驚く。まぁのぞみよりは神経丈夫だよな。退治したアンソニーの亡骸はまだこの家にあるのだろか?妹はまだ寝ているからそのことは聞けない。聞きたいのだろうか?知っておいてもいいような気がするけど、知らなくてもいいような気がする。そんなことが多い、最近。MとOさんはどうなったのだろう?Tarrowは何と言って別れたんだろう?都市臣は?お風呂場の掃除をしたい。洗濯物も溜まってる。けれど梅雨だし、台風も来ているんだった。二子玉まで行けるだろか?多摩川氾濫してねーかなー。


紫のポロシャツ。ゆったりとしたカーゴパンツ。かばんにはCDが5枚と返すキンチョール。12時すぎには着くと言ったけれど、13時をまわりそうな時間。若い芸術家の肖像の第二章を山手線内で読み始める。阿部和重のグランド・フィナーレと吉田修一ランドマークがそろって文庫化するらしい。中吊りに書いてあった。そろそろ回帰してもいいと思うんだ、小説に。


二子玉川の地理には大分あかるくなった。髙島屋のPLAZAまで迷わずに行ける。頼まれていたクッションは黄色いのがもう品切れだった。代わりと言ってはなんだが、お誕生日プレゼントにHARIBOのペンケースとHARIBOを買った。ずいぶん遅い誕生日プレゼント。HARIBOのマトリォシカ。


お昼を食べて、いつもどおりごろごろして、写真を撮った頃には日は傾いた。フラッシュを焚く。カメラが欲しい。写真を撮りたい。閉じ込められた世界の中に生きてみたい。ずっと、音のない。こんなことを考えるのは昨日のカルテイエ=ブレッソンのせいだ。メキシコの写真がよかった。切り取ってみたいな、無残に。無遠慮に。強引に。適当にシャッターを押して、いいシーンも悪いシーンもSDカードの中に閉じ込めてしまう。顔をくっつけあった写真は、風味絶佳の広告塔の柳楽優弥と沢尻エリカみたいだった。満足。


夜ごはんの後、にはそうだ、ゴディバのアイスを食べてその後、のぞみはお米くんへのプレゼントを作った。僕はその横でこのブログを立ち上げたんだ。のぞみは色鉛筆とかを駆使してバナナの絵を描いている。遅すぎる誕生日プレゼント。それったってなんも悪いことはないだろう。写真の入ってない手作りのアルバムは、なんだか希望に満ち満ちていてむずがゆい。