親愛なるブーラノイアへ
先日、君に依頼された書物の解読が終わった。早速その結果を送るよ。
かなり古い時代に書かれたものらしいけど、僕の手に掛かればどうということはなかったね。
古代の兵器開発者の手配みたいだけど、真実かどうかは疑問だね。僕はよくある作り話だと思う。
まあまた帰ってくるときはもっとおもしろいネタを頼むよ。期待しないで待ってるから。
考古学者フリスタ
開発手記 その1
27-24-12
とある富豪から依頼を受けた。モブを倒すための兵器が欲しいとのことだ。どんな奴がターゲットなのか聞き忘れてしまったが、まあいい。モブにされるような輩だ。きっと強欲な奴なのだろう。よくあるコンテナに似せたエモノを作れば引っ掛かるに違いない。
27-26-19
プロトタイプが仕上がった。助手の荷物に紛れさせておいたら、見事に引っ掛かって腰を抜かした。あとは攻撃思考を入れれば完成だ。
開発手記 その2
27-26-29
納品した。
27-26-1
クレームが来た。どうやらそのモブは強大な力を持つドラゴンだったらしい。先に言えよ。しかしスポンサーには逆らえない。低身低頭で追加予算を引き出した。仕事が終わったら覚えておけ。
27-27-5
さて、計り知れない強さの相手を倒すにはどうすればよいのか。
……悩む。
開発手記 その3
27-28-6
暑い。この季節は嫌いだ。それはそうと方針を決めた。強さのわからない相手はまずその強さを見極める。そしてそれに対抗し得る力を付けてやればいい。兵器を成長させるわけだ。
27-29-16
成長機構が完成した。まるで生物のようだ。せっかくだから母体となるものも作ってしまうか。
27-10-14
母体が完成した。自己成長を続けている。体内で生成した幼生ともいえる兵器をボトボトと産み落としている。幼生は母体に似て一見コンテナのようだ。まるで産卵のような様は見ていておもしろいのだがこのままでは研究室がコンテナだらけになってしまうので防御体に戻して保管しておく。
開発手記 その4
27-10-29
納品した。こっそり仕掛けたカメラで戦いの様子を覗く。なるほどこれはとてつもない大きさのドラゴンだ。こちらの攻撃は当たっているのだが、まったくダメージを受けているようには見えない。これを倒すまでの成長とはどれだけ時間がかかることやら。
27-11-01
クレームが来た。敵を目の前にして逃げ出すとはどういうことだ!とのこと。適当に説明してみたものの顔を真っ赤にして怒鳴り散らすだけで話にならない。
付き合ってられないので、帰り際に地下室に忍び込んで母体の幼生を放しておいた。数年後にはおもしろいことになるだろう。
27-11 05
しかし、Ⅻはどこに潜伏しているのか。
先の戦いで発信機とカメラは壊れてしまったようだし。成長を促すために魔霧の濃い場所にいると思うが……。
(この日から更新されてない)