住人がおらず,更地になることが決まったお隣の家の庭で伸び放題だったヤエムグラ。

ヤエムグラといえば百人一首に詠まれた恵慶(えぎょう)法師の歌を思い出します。
八重むぐら 茂れる宿のさびしきに
人こそ見えね 秋は来にけり
(訳)
幾重に重なったつる草が生い茂った宿はひっそりとして寂しく,訪れる人の姿は見えないが,それでも秋はやってくるのだなあ。
解釈によると,この歌での八重むぐらはつる状の草全般をあらわすそうで,現在のアカネ科のヤエムグラのみを意味しているのではないそうです。
住む人がいなくなり,誰も見ることがなくなって荒れたお隣の庭。
それでも庭の木々は季節を忘れず,梅や椿,サツキ,モッコウバラと次々に花を咲かせています。


今では訪れる人もなく,猫たちの自由な遊び場と化した庭。
わたしも猫さがしを口実にお邪魔しながら,隣の庭の緑生い茂る木々には長年癒されてきました![]()
家とともに庭の木々が伐採されて更地になることを知って,歌を詠んだ人の心境に近いようなさびしさを感じています。
これまで新しい季節の訪れを告げてくれた庭の野草や木々たち。
感謝の思いを込めて,画像を少し残しておきます。

庭いっぱいに生えているヤエムグラも,少しいただいて野草茶を淹れてみました。

ヤエムグラはアカネ科の多年草。
ヤエムグラのお茶はリンパの流れを促進し,関節炎を緩和する効果もあるそうです![]()

摘みたてのヤエムグラを洗ってお湯をそそぐだけのシンプルなお茶です。
薄い緑茶のようなほのかな色になりました![]()

薄い緑茶のような味わいに加え,新鮮な野草の香りと人参のようなほのかな甘さ![]()
癖もなく,香りとともに体にすっと染み込みました。
消えゆく景色の味の記憶として心に残りそうです![]()
今日も最後まで読んでいただき,ありがとうございました![]()