昔よく行った おばあちゃんの家だった。


たくさんのお手玉を作ってくれた おばあちゃんの横で、


ルービックキューブのような四角形の物を作ってた。


お手玉はやわらかいので 一つ一つに針があり


それを刺しながら 27個使って四角形の物を作ってた。


そして 僕は途中で、一つのお手玉を、


横にいた おばあちゃんの脳天に刺した。


あっという間に おばあちゃんは死んだ。



最悪の気分で 目が覚めた。



おばあちゃんは、もう5年以上前に亡くなっている。


大阪に住んでいたのだが俺はその場にいるどころか、亡くなったのも知らなかった。


俺は関東で生きるか死ぬか苦しんでいた。今も同じだが・・・。


母親は あえて俺に知らせなかった。つらい思いをさせたくなかったからだろう。


20年以上実家には寄っていないが、それはどうでもいい。


あんなに優しかった おばあちゃんが亡くなったのも知らず、


お参りにも行かず、どうでもいい人生を送っていた。



子供のころ 血を見るのが怖かった弱虫の俺に、


おばあちゃんは、20cm四方の缶を持ってきて


「こん中にさっきまで血があったんやけど、10秒数えてみ」


「さあ何が出てくるんかな? さあ開けるで」


俺は怖かった。おばあちゃんはニコっとしながら


おもむろに缶を開けると、たくさんのお菓子(宝物)が入っていた。



夢を見た翌日、パソコンが壊れた。


俺は 紙におじいちゃんとおばあちゃんの名前を書いて神棚らしき物を作った。



そして次の日から チケットショップを回った。


二日目に 夜行バスの安いのが取れて、その晩 難波に向かった。


そして南海電車で和歌山に行き、一人でお寺を探した。


すぐ見つかり、管理人のおばちゃんに、お墓に案内してもらい、


おじいちゃんとおばあちゃんのお墓をきれいに洗い 雑草を取った。


そして線香と花を添えて 拝んだ。{今まで来なくてごめんなさい}



和歌山城の天守閣に登ったら、そこから遠く住んでる俺を、


おじいちゃんおばあちゃんは、見守ってくれている気がした。



トイレに神様はいるか分からないけど、


缶の中には、たくさんのお菓子(宝物)が入ってるのは確かだ。






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