第2章

 

思い出の場所雅彦と夏子は、再会をきっかけに頻繁に会うようになった。

 

仕事終わりに一緒に夕食をとったり、週末には昔よく訪れた場所を巡ったりした。

 

その中で、二人の心は次第に近づいていった。

 

ある週末、雅彦は夏子をドライブに誘った。

 

行き先は二人が初めてデートした海辺の町だった。

雅彦は、かつての思い出を辿る旅が二人の絆をさらに深めると信じていた。

 

車を降りると、波の音が心地よく耳に届き、塩の香りが漂ってきた。

 

雅彦は夏子の手を取り、海岸沿いを歩き始めた。

 

「懐かしいね、ここ。」

 

 

夏子が微笑みながら言った。

 

 

「あの時も、こうやって手をつないで歩いたね。」

 

雅彦は少し照れくさそうに答えた。二人は歩きながら、過去の出来事やお互いの想い出を話し合った。

 

夏子は、雅彦との再会がどれほど嬉しかったかを語り、雅彦もまた、彼女との時間がどれだけ自分にとって大切だったかを伝えた。

「雅彦さん、私たちが離れていた時間も、こうして再び繋がるための一部だったのかもしれないね。」

 

夏子の言葉に、雅彦は深く頷いた。二人の間には、かつての恋愛以上の絆が育まれているように感じた。

 

その日、二人は海辺のレストランでディナーを楽しみ、夕陽が沈む様子を眺めながら、未来の話をした。

 

「夏子、これからも一緒にいろいろな場所に行こう。君と過ごす時間が、本当に幸せなんだ。」

 

「雅彦さん、私もそう思うわ。あなたと一緒にいると、毎日が特別なものになるの。」

 

その夜、二人は手をつないで海辺を歩き続け、夜風に吹かれながら、お互いの存在の大切さを感じていた...。

 

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