聖地巡礼も終わりお昼ご飯も食べて次に向かったのは1年ぶりのかながわ労働プラザ。

なんだか思っていたより中華街から近い。しかも去年と同じところで昼食食べたのですが、去年はえらい歩いた気がして。

ぼちぼち出ないと間に合わないかなと12:30頃店を出たら・・・5分で着いた。

去年はいったいどんなルートを歩いてきたんだろう。

 

去年は誰一人として顔を知る人もおらず。

母にかまっていただけなかったらどうなっていたのやら・・・恐ろしい。

今年はいきなりうちのジョージ・・・主治医に出くわし。

ジョージ軍団として多くのキャンプスタッフも来ていてびっくり。(あれ?誘ってもらえてない?)

皆さん夏は参加できないのでね。

気軽にジョージとか書いてるけど(バレませんように)立派な教授さんで、それなりに有名で力もお持ち。

なのに気さく。お願いもしやすい大好きな先生です。

 

FBのお友達にもお会いできました。

ご挨拶してお別れすると、その方のお友達からは「あーあのぎょうざの?」って声が・・・

はい。ぎょうざの人です。

 

そして無事にkazumiさんにも到達。今回もたくさんかまってもらいました。

相変わらず誰がブロガーさんで、誰がそうじゃないのかピンと来ぬままではありましたが。。。

初めての方よろしくお願いします。

お馴染みの方お久しぶりです。

前弾が長すぎた。

 

今回の講演は女子医大の三浦先生。

参加者の半分くらいはビギナーさんだとかいう事もあって、新人さんにもわかりやすい内容という事で講義いただきました。

学生時代に大学の先輩に誘われ北陸のサマーキャンプに参加し1型糖尿病を知る。

特に普通の子どもたちと変わらなかったが、夜低血糖を起こして豹変。痙攣している子供を見て低血糖の怖さを覚えたそうです。

中身についてはkazumiさんが詳しく・・・逃げるな!(でもわかりやすくまとめているので是非ご覧ください)

実はディスカッションが講師の先生と語るになっていたので(希望は当事者以外)そこで内容を書き示すことにします。

文献などに載っている事を基本に答えられていますが、証明が難しい内容が多く答えが出ていないとか、研究が進んでいない事も多く、一部先生の感覚的な回答も入っています。

 

Q1

睡眠と血糖コントロールについて

A1 

ストレスホルモンや自律神経が関係してきます。睡眠の質についての研究は進んでいないが、時間の短さがコントロールの悪さに繋がる傾向は出ている。睡眠時間の短さによるストレスで高く出る傾向にある。

皆さんも仕事の日、休みの日で変化はないでしょうか?

 

Q2 

気温と気圧について

A2 

季節の変わり目で低血糖で倒れるという事例は出ています。

季節の変動で暖かくなってくると血糖は下がる(インスリンが効きやすい)、寒くなって来ると上がる傾向だけど、逆の人もいる。証明は難しい(血糖変動のファクターは多いから)ですが暖かくなって循環が良くなることが要因ではないかと考える。おおよそ4月5月頃に血糖が下がる傾向が出ているので、その頃にはインスリンの量を注意するようにと指示出すが2ヶ月おきの受診の方も多く「そんな先の事は覚えてられない」と言われるとかで。是非覚えておいていただきたい。

気圧についてはこれも証明が難しいが、気圧が下がる事によってストレスホルモンが出ることも有り、そうなっていれば影響は有りうると思う。気圧が下がると血糖が上がる傾向。

 

Q3

夜間低血糖が増加

元々高血糖気味だったので寝る前に補正を入れるようになったのを機に起こるようになった。

1人で寝ているが怖い。悪夢で起きたりするが寝起きで計算も上手くできず補食して起きたら結局高血糖の繰り返し

A3 

夜間低血糖についても要因となるファクターが多く適切な回答を即答できないが、ベーサルがランタス、レベミルであれば夜うちから、朝うちに変えるのは効果的かもしれない。XRやトレシーバのように長く効くものだと効果は薄い。

夜間はインスリン効果値が高い傾向にある(人が多い)ので、初心者への補正の指導としては血糖値250なら1単位、300なら2単位(200で下げたい人も多いが効果値が大きいから200はうたない)としている。まず自分のインスリン効果値を知る事が大事。

補正を考える時は都度都度ではなく、2週間とか2ヶ月とか長いスパンで様子を見てから決めることが大事。

(スパンの長さは目的によって変わる)それから夕食に何を食べたかを記録しておくこと。(某ブログすげーなと感心)

一般的には日本食は下がりやすい。

~ここでファシリよりアンケート~

基礎インスリンを打つタイミングについて

 夜 多数  朝 少数  昼ごくわずか

 

Q4 

リブレ(パーソナル)を2週間やったが夜間低血糖が多かった。トレシーバを6→5に落として、脂物を食べるようになったら良くなりました。(だからどーしたとか言わないの!)

A4 

リブレは・・・なんとなく低く出る気がする。

間質液中の糖分の測定であること、実際の血糖より10分ほど遅れて出ること、急上昇中、急降下中だとその差も顕著。

講義でも言ったトレシーバで低血糖頻度が下がるのかについては効果ピークの問題。ピークが小さいので低血糖になりにくい。でもトレシーバもピークはわずかながらにある。そのピークをどこに持って行くか、血糖値の高い時間帯を逆算して打つ時間を決めるが効果的。

これは感覚だけど・・・アナログ製剤はうつ場所は選ばない(どこでも良い)けど、遺伝子操作のクセがそれぞれにある気がする。

 

Q5 

ポンプを始めて2年。3日つけっぱなしなので硬くなってくる。打つ場所もない。お勧めの場所はないでしょうか?

A5 

ポンプはどこでも大丈夫。腕にしてる人もいるし、腰回りも自分でつけている。仕事や趣味の事もあるので生活に合わせてさせる場所を使ってください。

 

ファシリより・・・ インスリンボールのインスリンはどこに行っちゃう?

A 

脂肪とインスリンが変性したものだからそこにたまっている。塊に捕まったらそこにあるが、何か衝撃などのきっかけでぽろぽろと漏れだしたら思わぬ低血糖にということは有りうる。

 

Q6 

娘(16歳)が発症して6か月 A1c15→7%へと順調。思うように情報が集められず。個人差も大きいので。

発症して皮膚に疾患、食べ物で痒くなることが。体質が変わる事は有りうるのか?

頭痛、手足の冷えにはなりやすくなるか?

A6 

もしもインスリンが原因で起こっているとしたら非常に稀なこと。体質が変わるということは一般的には考えづらいが、2型患者がインスリン治療で劇1になった例は6例ほどある。

抗体は?→「無いと言われた」

頭痛、手足の冷え(一般的に女性に多い兆候)はインスリンの関与はないと思われる。

インスリン自体がそういった症状に関係するのはかなり稀なこと。

A1cが15%まで上がるのに数ケ月を要するので、その間の影響というのはあるかもしれない。

 

Q7 

インスリン経口薬やアップルウオッチで血糖を見れるなどのニュースを見るがどうなってる?

A7 

6月にメドトロからガーディアン(?)と言うのが出る。データが携帯に飛ぶようなもの。

パッチについては詳細な情報は来ていないが臨床段階。この辺の開発は医療者と工学者が一緒に研究を進める必要が出てきている。

テルモからパッチポンプというリモコン操作できる小さなチューブレスポンプが出る。春先くらいから(女子医ではと思います)試験的に使い始めて全国に広がっていくと思います。

ただし、新しいものを使えば問題を解決してくれるという訳ではない。使い方、目的をよく考えて主治医とよく相談してください。

インスリン製剤についてはいわゆる超超速効の治験が進んでいるところ。ポンプの注入が遅い問題などはこれでカバーできるのではないか。

 

Q8 

神経障害について

左手のバネ指の診断が3度。手をよく使う仕事をしているが糖尿病患者はなりやすいと言われた。

ただ、自分は罹患9年でA1c5.8~5.9くらい。このくらいでも合併症がでるのだろうか?

A8 

多少の影響はあるんだろうとは思う。が、個人差で合併症になりやすい人もいる。

手であれば糖尿病合併症ではない可能性もある。(手は合併症が出る頻度は小さい事から)

 

Q9 

低血糖と合併症の因果について

A9 

低血糖の多い人は腎臓に影響が出ている・・・気がします。感覚的なのでデータ、文献ない。

低血糖は頭や組織の栄養不良状態であることを考えると、良い訳は無いと思う。これも証明が難しい。

が、ひどい低血糖は起こさない(普段のコントロールの中で一切低血糖を出してはいけないって事ではないって意味での表現かと思います)

低血糖が無いとA1cが高くなるという風潮が感じられる。良くない事。

低血糖を減らすにはポンプの方が少し便利だと思う。

 

Q10 

娘が(ひどい)低血糖を2回 4時間ほど痙攣した。医師に相談して少し血糖値高め設定にしたがA1cが上がるにが嫌という。

A10 

例えば網膜症発症の平均A1cは8%。もちろん低いにこしたことは無いのだが、血糖値の数字を目的に生きていくのはよろしくない。

(QOLを上げる=血糖値やA1cの値をよくすることとは違うということ 低血糖を起こさず合併症を避けられるコントロールを心がけることはQOLを上げるという意味かな?)

 

Q11 

劇1で妊娠希望でSAPにしてもらている。旦那さんもIDDMで調べたら父の姪もなっていて、さらに祖母が発症した。

自分の子どもに出るのではないかと不安が大きい。

A11 

これも非常に稀なことだと思います。親子でという例も女子医で2例ほどある。1型発症者は遺伝子(HLADR4及びDR9)を持っている人が多い事はわかっているが、持っていてもならない人も多数いる。つまりは遺伝子だけの問題ではなく他の要素もあるということ。

ご主人も1型という事で遺伝の割合は普通より大きいかもしれないが、それでも確率は数字は言えないが低いと言って良いと思う。

日本は症例が少ないので統計取れていないが、アメリカでは男性からの遺伝が微妙に多いような結果がでているが、それでも2型の遺伝の比率からするとまったく低い。

 

Q12 

他の病気の治療とA1cどちらを優先させるべき?

耳の病気で一般的にはステロイドを使用するのだが、あなたは1型だからステロイドは使えません。と言われた。

一方DM主治医に言うと、病気を治すのが先決。ステロイドでの治療を勧められた。

A12 

女子医でもあることだが、耳鼻科の先生にステロイド使っちゃダメですよねと言われる。

まずは病気を治すことを優先する(つまりステロイド使う事)ようにとお願いしています。

治療が長引くようであればインスリンコントロールの方法を一緒に考えていくだけのこと。

 

Q13 

事故について(医師より)

低血糖で事故を起こす事も有り、主治医の裁量で免許の返納を指導できるがどうしてますか?

A13 

運転を仕事にしている人だと難しい問題ですね。危ないと感じる人にはきちんと約束させること。

講義でも話しましたが全体の50%しか運転前にSMBGしていない。SMBGは必須にしてそれに対しての約束が守れないようであれば返納指導という事にはなるかと思います。

講義で例に挙げた方(2度事故)は返納させました。仕事にしていなくて奥さんの運転で生活はできるので。

あとはその人のキャラにもよることもある。

非常にコントロールの良い糖尿病優良な方が物損を起こしてしまうような事もある。運転前のSMBGはぜひやって欲しい。

 

Q14 

再生医療の現在

iPSの再生医療の研究はどの辺まで進んでいますか?海外に比べ日本は遅れているのでは?

A14 

インスリンの再生には成功しています。ただ反応が良くない。(必要な分を正しく分泌できない)

今の状態であれば1型から2型になる事は可能かもしれない。分泌量が少ないのでベーサル無くしてボーラスだけにするくらいにはなるだろうが、それで良しとはしないのでまだ時間はかかるでしょう。

膵島移植についても1回では足りないので3回ほど行うが、これもインスリンを減らすレベル。完全にインスリンフリーは難しい状況。

日本の研究レベルも十分に高いです。

 

Q15

たまにインスリンが効かなくなる。効かなくなってしまったのかの検査はあるのか?インスリンの変更は?

A15

インスリン抗体というのは多少は誰でも持っている。投与したインスリンが抗体にくっついてしまう事で本来の目的の作用をしなくなっていまう。20~30%程度の抗体ではどうってことなくて、影響が出るのは80%くらいから。

今までうってたのが効かなくなった時、インスリンを変えたら上手く行く人もいるけど、行かない人もいる。

甲状腺の問題や、うつ場所、季節要因など効かなくなる要素はたくさんあるので何が原因かが大事。

ここからは感覚的なところだが、ノボラピッドやヒューマログのようなアナログ製剤はやけに効いたり、聞かなかったりクセがある。RやN行くべきところにちゃんと行く気がする。

インスリンの変更についてなどは患者さんの意思は大事にしていきたいという事で診療しています。

 

Q16

リブレはメーカーが腕推奨しているが、腕以外はダメ?服を脱ぐときに引っかかって取れちゃった。

A16

今腹部の治験をやってると聞いている。理屈上お腹がダメってことはないと思います。もうすぐ結果が出ると思うので暫くお待ちください。(自身も2週間付けてみて)確かに引っかかりやすいとは感じました。もっとRを滑らかにするなどセンサーの形状の改善をメーカーに促す方法もあるかとは思う。

~ファシリより~

西の方にはお尻に付けてる人もいましたね。

~先生~

問題はないと思うが自己責任で。

 

Q17

看護師さんにリブレの周りには注射しないようにと言われたがダメなの?

A17

別に良いです。センサーの近くに注射をしたからと言って理屈上値がおかしくなることは無い。

ただし、炎症反応や針刺しの場所(硬くなりやすくなる)と言った注意から避けた方が良いアドバイスだったのかも。

ただ、何も狙ってリブレの周りにうつことも無いでしょうから、少し離してうてばよいですよね。

 

LQ ファシリより

講義で1型の肥満が問題になっているという話でしたが、1型ならでは肥満がるのでしょうか?

LA

それは無いです。もともと日本の1型患者さんは細身の方が多いですしね。

一般的なメタボの問題と同じです。

 

 

以上 長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

本来一番楽しかった懇親会の話を書きたかったのですが。

母のお隣で飲んだんだよぉ~。うらやましかろう。

また後程。