「悪の華」が実写ドラマ化されたと知り、
つい見たい衝動に耐えられず
なけなしの金をはたいて
ディズニープラスに加入し一気見した。
鈴木福の表情とか目の形、声が
漫画のイメージ通り過ぎて驚いた。
序盤の佐伯さんは芦田まなが
適任だと思ったけど、
擦れていった後は
演技力の見せ所だなと思ったり。
あと劇中歌の「僕たちの唄」とかの
音楽も良かった。
ドラマを楽しんだ流れで二年くらい本棚に入れっぱなしだった漫画も一気読みしてしまった。
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格式高い輝いたもので
空っぽな自分を取り繕い、
人や過去から目を反らして
逃げて距離を取ろうとする反面、
ずるずる過去の人間関係や出来事に捕らわれ
無気力に人畜無害に生きようとする。
勝手に理想の人物像を
他人にあてはめて目前の人を見ようとしない。
実に勝手な振る舞い。
それで人を傷つけてほったらかし
罪の意識を感じざる負えない。
一方で恥ずべき過去の過ちの中には
今思えばくだらないものも多く、
当時は最もらしい論理があるからこそ
酷く悩んでいたはず。
いつしか過程は忘れて結果だけが残る。
そんな過去に一切捕らわれず
勝手に幸せになりたいというエゴと
ぶつかりあう不安定な状態こそが思春期で、
それを終わらせるには
自分と向き合い、他人と向き合うこと
(春日の反省と著者の思春期に対する見解を要約)
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もう成人している未熟な私は共感できた。
過去の過ちへの罪悪感や恥じらいといったブレーキによって、
自分を抑圧し、
人との繋がりを疎み、
ずっと止まっている内に置いてかれてしまった。
一方で心のどこかかでは正反対のアクセルが僅かに存在している。
そこで
これらの比率を交換するのが思春期を脱する事
つまり前へ進むということなのではないか。
純粋な子供は恥らいが0に近い
アクセル全開、
思春期は恥らいが100に近い
超強力なブレーキ、
成人とは
思春期で一度発現した恥じらいを
克服してコントロールできる状態、
アクセル優位が平常運転。
コントロールするには自主練習が必要。
克服したい。
でも
どこか
大人になりきらない事に居心地のよさを感じてる
から、
思春期を抜け出そうとしなかったんだ
とも思える。
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キャラクターについて
一番惹かれるのは佐伯さん。
献身的で春日に対して都合がいい女。
純粋な子供から
擦れて大人びて行く様子にそそられた。
仲村にマウントを取ろうとするも、
相手にされず方言が飛び出るのも好き。
春日に対して仲村に依存してる、
常磐は代替品だから
オリジナルが来たら捨てるだろ
とか言ってたけど、
春日からよりを戻したいと
迫られたら彼氏捨てて
なによりも逆レの描写がエロかったのがでかい。
春日が羨ましい。
モブのクラスメートの気持ちが理解できる。
気になったのは木下あい。
木下あいは
他人の事情に過剰に
首を突っ込みガチで行動を監視したがってる
ようにみえた反面、
友達思いで目の敵にしてる春日の背中を押すような人情深さからも、
まさに村社会の住民のようにみえる。
そして主要人物全員が
閉鎖された町から半ば追放された
一方で、彼女だけは町に根をはり生きていた。
人間的にまあまあ好き。
仲村さんも好き
「おかえりアリス」でもそうだけど
性的快楽に捕らわれない喜びを求めていて、
でも普通の思春期迎えた男女なら
どうしても付き纏われる。
教室をぐしゃぐしゃにした時、
春日とじゃれてる時、
海で揉みくちゃになった時の、
あの純粋無垢な
笑顔から感じられる喜びを
追体験して幸せを感じられた。
ありがとう。
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描写について
九巻で春日が現実に向き合い始める前後で
八巻では佐伯さん、
十巻では木下あい、
十一巻で仲村さわ
がはっきりと
春日に対して別れをつげたが、この時点で過去が清算されて彼らが思春期を終えたということだと理解した。
また
春日が部屋で泣く時
春日目線で
視界が徐々に歪んでいく表現
を見てリアルに感じたし
時系列が戻るけど
図書室で仲村が春日に
「佐伯さんがセックスしたがってるって」
って言ったとき、
窓の外から聞いた佐伯さんは
前後の文脈がないのと、
仲村と春日の関係を
怪しんでる状態で
立ち聞きしてる。
だから「って」は音として
認識されずに切り捨てられてる。
これもリアルだなと感じた。
こういう主観的な部分が凝ってるから
世界に入り込みやすい
1巻から徐々に書き込みが増えて
画力が上がってくのも
意図した訳ではないんだろうけど
時制を遡るほど記憶が曖昧になるから
抽象化されたり
デフォルメで補完されたりして
のっぺりとして絵になってるとも思えてくる。
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どこか拗らせた人じゃないと面白いと思えない
でも
拗らせてて良かったと思えるのは
こういう作品を最大限楽しめる事に尽きる。
アニメ版と映画版も近い内に絶対見る。


