一年旅の準備はほぼ整ってきましたが、一つ懸念があります。

 
それは沖縄にキャンピングカーで、それも大型犬のすみれを連れて行けるのかということです。
 
北海道に関してはカーフェリーでキャンピングカーごと渡り、犬連れ旅を楽しんでいる方も多いようですので心配はしていません。
 
実際に調べてみると、青函間のカーフェリーにはペットを預かってくれる専用部屋や、ペットと一緒に過ごせる客室、はたまた船上に簡単なドッグランまであり、犬連れでもまったく問題ないようです。
 
そもそも大間・函館間は1時間30分、青森・函館間は3時間40分しかかかりませんので、航海中は犬を車内に入れておいても問題はありません。
 
おまけに価格もこなれているようで、普通車(6m以内ならキャンピングカーも適用)なら何名乗っても1万円台という破格な割引サービスまであります。
これは雑魚寝の二等客室限定ですが、わずか数時間ですのでアクビをしているうちに着いてしまいます。
 
問題は沖縄です。
 
そう言えば、キャンピングカー&犬連れで沖縄に渡ったブログや動画を見たことがありません。
 
恐る恐る調べてみると、確かにこれは二の足を踏みます。
 
結論から申し上げれば、行けるには行けるのですが、鹿児島との往復の運賃だけで25~30万円ほどもかかります。
 
まず自動車運賃のベースとなる貨物車か乗用車かはナンバーだけで判断するとのことで、8ナンバーのキャンピングカーは問答無用に割高な貨物車扱い。片道12万円前後、往復だと復路が1割引きとのことですが、それでも往復で23万円もかかります。
 
実質上キャンピングカーが貨物車というのはあり得ませんので、民間とは思えない硬直ぶりにまずビックリです。
 
その他に旅客運賃が二等で+1.5万円、一等で+4.5万円、特等だと+6万円もかかります。(自動車運賃に一人分の二等旅客運賃を含む)
 
青函間より距離が遠いとは言え、今時30万円も払えば地球の裏側にも行けてしまいますので、まるでデフレ前にタイムスリップしたような感じです。
 
割引きに関しては、行政の補助による小粒な割引きはありますが、営業企画的なインパクトのある割引きサービスはなく、うちが行くのは閑散期の冬の平日ですが、そんなことはまったく関係ないようです。

ペットに関しては青函間と同じく車内滞在もできますが、鹿児島から沖縄までは約25時間。その間、人間はクルマに戻れませんので、事実上犬をクルマに残すのは不可能です。
 
預かってもらうためにはケージを自分で持ち込む必要があり(青函フェリーは据え付けのケージを使用)、ケージに犬を入れたままの状態でクルマからペットルームに運ばなければなりません。
 
大型犬用のハードなケージをキャンピングカーに積むことは困難ですので折り畳みのソフトクレートを持って行きますが、大型犬用のソフトクレートは犬を入れたまま持ち運びする前提ではなく、持ち上げたら底が抜けるかもしれません。
 
しかしクレートを運ぶ台車やペットカートのレンタルはなく(青函フェリーはレンタルあり)、大型犬を運ぶには独自の工夫が必要になります。
 
どれだけ苦行ですか・・・
 
同じ航路に2社が就航しているようですが、競争を避けるためか運賃や条件などはほぼ横並びですので、他に逃げ道はありません。
 
ちなみに、鹿児島・沖縄間より10時間も長くかかる東京・北九州間のオーシャン東九フェリーの運賃は、同条件で約半額の15万円ほどしかかかりませんし、ペット対応もちゃんとしています。
 
それに比べ、鹿児島・沖縄間のフェリー各社は、一体どういう感覚で経営しているのでしょうか。
 
この運賃や条件では、今までさぞや多くの方が渡航を諦めてきたことと思いますので、結局は自分たちが損をしているということに早く気づいてもらいたいものです。
 
それでもこの一年旅で沖縄にはぜひ行きたいと思っています。
沖縄には何度か行きましたが、キャンピングカーでの旅はまた違う、ならではの旅になるはずです。
 
運賃の方は納得いきませんが、深呼吸して出す以外ないでしょう。
 
すみれの運搬は困ったものです。
 
船会社に電話で確認すると、ペットルームまで犬を露出させなければOKとのことですので、大型犬用の抱っこ紐で肩から吊り下げ、露出した部分はゴミ袋やタオルで隠してなんとか運ぼうと思います。
 
 
 
 
この抱っこ紐も数千円はしますが、これも沖縄に渡るためだけの出費です。
 
一年旅が終わったら、フェリーで沖縄に行くことは二度とないでしょう。