「愛の不時着」@新国立劇場を観劇しました。

 

・お話がわかった気がして楽しかった!

・原作(ドラマ)は見ていないほうが楽しめる気がする!

・何なら韓国ドラマに慣れていないから余計楽しめた気もする!

 

大満足の観劇でした。若干ネタバレ(原作を見ている方は知ってるよ!という話ですが)あります。

 

  • お話がわかった気がして楽しかった!

私は「愛の不時着」については”韓国の財閥のお嬢さんがグライダーで遊んでいたら風に飛ばされて北朝鮮に不時着、助けてくれた北朝鮮の軍人さんと恋に落ちる話”という情報しかありませんでした。

それって”買い物に行ったらベルリンの壁が出来ちゃっておうちに帰れなくなった話”(国境のない地図@星組)並みの、設定のオポンチさダイナミックさに笑ったものですが、世間の評判はすこぶる良い。

何なら、いつもは韓国ドラマなどには縁のなさそうな男性方の評判も良い。

 

その恋がどうなるのか?ということも全くわからずに観劇しましたが、なるほどそうなったのかー!

確かに面白かったです。

 

意外だった面白ポイントは、韓国でもかなり裕福な暮らしをしているお嬢さん@ユン・セリさんが、北朝鮮の標準的な生活とのギャップに「?!?!」ってなるところでしょうか。

セリさんが「アロマキャンドルが無いと寝られないの!」とマイルール発動するも、北朝鮮のイケメン将校リ・ジョンヒョクさんは「アロマ…?」状態で、普通にローソクが出てきたり、考えれば「確かにー!」なことですが、面白かったw

 

オチもそうなるんだ、って思いました。(たぶん、原作ドラマ的には途中のところで舞台は終わっているみたいです)

そういえば、設定のオポンチさダイナミックさに気を取られて、その恋の行方にこれまで全く興味がなかったことに気づいた瞬間でもありました(笑)

最後までかたずをのんで見守っていましたよ!

原作を見ていなかったからの新鮮な感覚だと思うので、原作を見ていないけれど気になっている方にはオススメしたい!

 

  • 原作(ドラマ)は見ていないほうが楽しめる気がする!

ゼロベースで観劇したのでスピーディな展開は、ツッコミどころはあるものの結構楽しめました。

おそらく、原作ドラマが人の想いを深掘りするというよりは、次々に起きる出来事に翻弄される様子を面白く描いていく作品だと思うので、トンデモ展開を乗り越えていく様子が単純に楽しい。

 

原作ドラマを見ている方からすると「カットされているところが気になって、ずいぶん忙しい気がした」そうですので、カットされているところがわからないほうが楽しめるのかもしれません。


とは言うものの、唐突な展開に「??」となることもありました。

これは、長い原作ドラマを2時間そこそこにまとめているわけですから仕方ないですね。

 

公演パンフレットに「これを読めばさらに舞台が楽しめる『愛の不時着』雑学集」というものが掲載されていて、そこに載っている範囲内でのネタバレになりますが…

 

例えば、色々あって何とか韓国に帰国した令嬢のセリさんのもとに、北朝鮮で助けてくれたイケメン将校さんがさっそうと現れるシーン。

セリさんは苦労しながら帰国した感があったのに、将校さんは一体どうやって韓国に?w

原作では危険な廃鉱を匍匐前進で進むというハードモードなシーンがあったようですが、そのあたりは丸っとカットされています。

 

それから、各人物の人物紹介をするプロローグも、完全初心者だとわかりにくかったです。

特にダンさん(北朝鮮の女性。イケメン将校さんの婚約者っぽい)がチェリストで、おそらく将校さんと同じような時期に音楽系の活動をしていたみたいなことを示しているであろうシーンとか、観劇後にパンフレットをよく読んで「そういうことか」と納得したり。

ああいうふうに処理するしかなかったのかもしれませんが、次々に出てくる人たちとその人に対する背景の情報量の多さについていけなかった…

この点については、何度もご覧になっている方や原作をご存知の方は楽しめるんだと思います。

こうやって紹介するのか!みたいな感じで。

 
でもトータルで見ると、原作ドラマを見ていない人も楽しめるし、何より新鮮に楽しめると思います。
 
  • 何なら韓国ドラマに慣れていないから余計楽しめた気もする!
私はとにかく韓国ドラマには全く縁がなく、あの冬のソナタですら全部見ていません。
なので、韓国ドラマの”お約束”みたいなものがむしろ斬新な展開に思えました。
例えば「過去に一度、命を救われるレベルで出会っているんだけど、再開したときにはあの時の人だ!ってわからない」みたいな状態。
韓国ドラマにはよくある話のようですが、日本のドラマとかにはあまりない展開な気がします。
あと、兄弟仲が生きるの死ぬのレベルで異様に悪いとかw
なんとなく、韓国ドラマってそういう話が多いと聞いていましたが、舞台を見て妙に納得しましたw

 

  • キャストも分かりやすかった!

 

主なキャストは主役のセリさん(女性)と、セリさんを助ける北朝鮮のイケメン将校さん(男性)
セリさんと韓国でお見合いしたことのある男性で、詐欺事件を起こしたクさん
イケメン将校さんの婚約者のダンさん
イケメン将校さんより上の階級だけど汚職系将校のチョルガンさん
イケメン将校さんの部下4人組
こんな感じだったかと思います。
 
かなり前方席だったので、役者さんの顔が良く見えて「この人、誰だっけ?」にならなかったのがよかったです!←そこ?
特に主役コンビはとてもわかりやすくてよかったです。
セリさんは長身のキムヨナ風だし、北朝鮮の将校さんはとにかく背が高い!
最後まで「この人、誰?」にならなかったのがよかったです。←重要
 
セリさんの元お見合い相手のクさん(←と私は勝手に思っていた)、悪い人っぽいんですが、あんまり悪くなさそうw
それは、汚職系将校のチョルガンさんも同様で、かなり悪いことをたくさんしているっぽいのですが、あまりよくわからなかったですね。
きっとドラマではチョルガンさんの悪事やクさんの詐欺まがいのことも細かく紹介されていたんだろうなぁ。
 
割と終盤までどういう人なのかつかめなかったダンさんは、細くて顔がいい。
韓国アイドルみたいだなーと思ったらどうやらそうだったみたいです。
しかしフィナーレの挨拶でもニコリともしないのはなぜ?日本、嫌いですか(涙)。
 
イケメン将校さんの部下4人組は、まあ4人一組って感じですが、韓国ドラマ好きな子だけはやたらキャラが立っていたw
いつも「韓国ドラマが始まっちゃうー」みたいなことを言っていて、ちょっとしたOL感。
因みに、セリさんのお兄さんとか、社宅村の女ボスみたいな人とかは、それなりに存在感がある役ですがアンサンブルの方がやっていました。
 
そして歌はノンストレスで聴いていました。
ダンスはいつも見ているダンスとはちょっと違う感じで、個人的には新しかったです。(コンサート風、というのかな?)
 
  • シーズン2、タカラヅカ版もお楽しみに!ということだそうです
パンフレットには、プロデューサーのキム・テヒョンさんからのご挨拶が載っています。
「今回の公演を最後にシーズン1を終えて、新しいシーズン2でファンの皆さんに会いに来たいと思います。また、宝塚バージョンのミュージカル『愛の不時着』にもたくさん期待してください。
とのこと。
タカラヅカバージョンは、今回の新国立劇場のシーズン1とは違う感じになりそうですね。