四月になれば彼女は  川村元気

この方の本を読んだのはこれで3作目。
どれも読みやすく、すんなり入り込んでイメージしやすい表現をする作りになっています。

本作は恋愛が全面に出て来て、全体の雰囲気は淡く、切なく、心に隙間ができてしまったかのような寂しさがあります。

恋愛の形を考えられる力強い言葉に溢れた素敵な作品です。

一度は読むのを途中で辞めてしまったのですがそう思えるようになったのは、ラストがあったからで、うっすらと肌寒さを感じる全体の中で、最後だけはほんのりと温かみを残した仕上がりになっていました。

恋のテーマはやはり深いです。