予定通り日帰りクエストシリーズ読み終えました。

 

作品全体を通しての感想は読みやすいということでしょうか。文字量も多くはないうえに難しい言い回しもなく、肩ひじ張らずとも読める主役のエリ同様読者側も頑張らなくていい作品でした。

 

 

以下ネタバレになります。

 

 

宿敵ベヅァーはやはり死にましたね。

散々しぶとく暴れましたから、シリーズのラストで孤独に死ぬ。というのは与えられるべきステージを見事に勝ち取ったと思います。

実はこいつが主役なのではないかと思えるくらい登場回数が多い彼なので、死んで「ザマーミロ」とか清々するとか言うよりも読者の想像通りのラストになって、「お疲れさま」という印象ですね。

 

この作品の世界としては、人間と竜人は和平を結ぼうとしましたが、ベヅァーの暗躍によって和平は未遂に終わり、もともと実験程度に人間にちょっかいを出していた竜人は撤退するという流れでした。主役のエリも異世界に永住や王様と結婚とはならず、竜人との対立がひと段落したことも無視して、今後も遊びに世界を往復するという内容でした。

 

シリーズ通して主役が異能とか商才やらには目覚めず(香辛料の取引はリュックの許容内でしていたが)一般人のまま一貫していたので良かったと思います。まあ異世界で金を受け取っていながらお年玉のために渋々実家に帰っていたのはどうしてだ?質屋以外にもやりようはあるんじゃないか?とは思いますが、そこは作中でも語られているように“怪しまれないように”ということで、高校生ですし、納得するとしましょう。

商業的に無双すると世界観壊れちゃいますしね(笑)

 

アフターストーリーがあるのかはわかりませんが、もし今後も物語が続くとしても、主人公は“遊び人Lv.1”を貫くことでしょう。途中都合上賢者呼ばわりされていましたが、所詮ちょっと運が良くて活躍する異世界人。

竜人のお偉い方に知人はできましたが、竜人にも他国があり、人間も他国があり、絶対的巨悪はないこの世界ではたまたまスポットライトを浴びた主人公らしくほどほどに活躍してよくて今回的だった竜人の国と本当の意味で和平を結ぶことができるかもしれませんが世界統一や戦争のない世界平和は女子高生には荷が重いでしょう。

 

そして宿敵ベヅァーは魔法か何かで復活しない限りもういないので作品としてはいいところで終わらせてくれてモヤモヤ感はありませんでした。

 

 

というわけで最後まで読んでいただきありがとうございました。

またのおこしをお待ちしております。