今日の歌はこちら
Little Glee Monsterの「おかえりなさい」
心不全の長い入院生活から、
自宅へ戻られたお父さん。
退院をきっかけに訪問看護が始まりました。
「病院はなあ、若くてかわいい看護師さんが
みんな優しくしてくれてよかったわ~」
「お父さん、その看護師さんたちの
お母さんくらいの年やけど
よろしくお願いしますね」
そんなご挨拶から始まりました。
お話をお聴きしながら、お家での
お風呂をどうするかという話になりました。
「病院ではどんな感じでお風呂入ってました」
「一人で入ってた」
「酸素はどうしていました」
「酸素はな、じゃまくさいから、腕にチューブを
巻きつけて入ってな、苦しくなったら吸うんや」
「なるほど。やっぱり、途中で苦しくなります」
「せやな、途中で2~3回は吸うかな」
「お風呂の後、酸素の数値はどれくらいに
なっていたかわかりますか」
「そんなもん、測ったことないわ」
「お風呂の椅子とかどうしましょう」
「病院にあった椅子はなあ、プラスチックが
当たって痛くてな・・・」
なるほどなるほど。
だいたい様子がわかりました。
「お父さん、今日貸し出し用の
お風呂の椅子持ってきたので
使ってみてください。
あと、脱衣場に椅子を置くので
座って服を脱いだり着たりしましょう」
「わかった。やってみよう」
お風呂の中での動作は、
ご自分で行えるので、
その間、私は何かあった場合に
対応できるように待機します。
「あ~気持ちよかったわ~
この椅子ええわ~
これなら痛くないし、背もたれもあって
楽に入れたわ」
「それはよかったです」
「脱衣場に椅子を置くだけで、
こんなに楽にできるもんなんやな~
こんな簡単なことで、違うもんやな~
病院でも教えてくれたらよかったのにな~
若い看護師たちは、知らなかったのかもな~」
「年を取っている方がいいこともあるんですよ~」
心不全の患者さんにとって、
家での生活の中で、入浴というのは
かなりの重労働となります。
できる限り、体への負担を減らしつつ、
ご本人が望む方法で入浴してもらいたい。
そのためには、どんな物を使って、
どんなお手伝いがあればできるのか、
ということを考えます。
まずは、第一段階クリアです。
ここから、体調の変化も起きてくるので、
その時その時で、少しでも負担を軽く
できる方法を一緒に考えてやっていきます。
それと同時に体調の変化に早めに気づいて、
早めに対応することで、入院せずに
自宅で過ごせる時間を長くできたら
いいなあと思っています。
おかえりなさい
今日という日が
あなたの新しい明日を
照らす光でありますように
そして明日もきっと笑えるように