阪神ファンのお父さん。

 

初めて訪問した時には、

化学療法ですっかり体力を奪われ、

食事も摂れない状態でした。

 

慣れない介護生活で、お母さん(妻)は

とても疲弊していました。

 

急に日常生活がままならなくなり、

介護生活が始まったわけですが、

どこに相談すればいいのかもわからず、

息子さんと二人で途方に暮れたそうです。

慣れない介護で、お母さんは体も痛めていました。

 

そんなタイミングで訪問診療と

訪問看護が始まりました。

 

お父さんは食事も摂れず、ベッドの上で

1日の大半を過ごしていました。

 

お母さんは暗い表情で、疲れ果てていました。

 

 

その後、お父さんは化学療法をやめました。

「人の体にはだれだって、ガン細胞があるんや。

 せやから、戦わず、共存していったらええんや。」

 

そこから、お父さんの体力が

少しずつ回復してきました。

 

数か月たった今では、

ヨーグルトやゼリーしか食べられなかったのが、

自分でお昼にお料理をして

食べるまでに元気になりました。

 

最近、お父さんがよく言うのは

「抗がん剤の呪縛から解放された」

というセリフ。

 

なるほど!!

本当に、そんな感じです。

 

 

お父さんの体力が戻るにつれ、

お母さんは別人のように明るくなりました。

 

お店をされていたお母さん。

もともとは明るく元気な人だったんですね照れ

最近では得意の洋裁のお仕事を再開されました。

庭先の畑やお花も楽しめるようになりました。

 

 

訪問すると、まるで私のことを

娘のように心配してくれて、

楽しそうにいろんなお話をしてくれます。

最初に会った日のお母さんとは別人です。

 

「今は、お洋服を作ることが楽しいの」

そう話してくれるお母さんの笑顔は

とっても素敵ですキラキラ

 

 

私が帰る時には、私の車が角を曲がるまで

いつも見送ってくれて、車のサイドミラーには

深々と頭を下げる姿が映っています。

こんな風に大切に思ってもらえるって

本当にありがたいことだなあ。

幸せだなあと思います。

 

たとえ病気になったとしても、

残された時間が短かったとしても、

だれもが幸せになるために

生きている。

いや、生かされているんだなあと思います。

 

 

幸せのために

生きていくだけさ

 

歓ぶあなたと

生きていくだけさ

 

幸せのために

生きていくだけなのさ

 

歓ぶ姿にどれだけ

救われてきただろう

 

今日は大好きなSUPER BEAVERでルンルン

 

 

 

あなたにとっての幸せって

どんなことですか?