先週末、言語聴覚士の川端さんが開催されている
介護食、嚥下食のレッスンに行ってきました。
看護師でありながら、介護食や嚥下食について学んだことなどなく、
全く知らない世界でした。
今回のレッスンの内容はとろみ材の使い方について。
一口にとろみ剤と言っても、いろんな種類があるし、
わざわざとろみ剤を買わなくても、台所にある食材で
とろみをつけることもできるんですよね。
食材でとろみをつけたら、その食材の栄養も摂ることができます。
印象的だったことをいくつか
・介護現場にありがちな、何を食べているのか
わからない形状と味の介護食を介助する時、
そのスプーンから介助者の気持ちが伝わってしまう。
こんな食事でかわいそう…
そんな思いが伝わってしまう。
・食べることで心が動けば、腸の動きもよくなって、
消化吸収力がもアップする。
・情報は資源、知らなければ使えない。
・介護食と言っても、美味しいものなら、
家族みんなで楽しめる。
そして、とろみ剤だけではなく、タンパク質や
糖質を分解してくれる酵素を使うことで、
食べやすくなるだけではなく、
消化を助けることができる魔法の粉や、
炭酸にとろみをつけるための専用のとろみ剤など、
いろんなものがあることを知り、
本当にびっくりしました
とろみビールも、とろみコーラもできちゃう
ここで、ある方の顔が思い浮かびました。
Aさん。
病気がだいぶ進行し、最近では意思疎通も
なかなか難しくなってきました。
Aさんとは以前、一緒に焼き鳥屋さんで
飲んだことがあるんです。
Aさん、ビール飲みたいよな・・・
研修を受けた夜、奥さんにさっそくお知らせ。
すると、奥さん、すぐにとろみ材をポチっと。
そして、今日。
グッドタイミングに届いた、介護用リフトと
チルト型の車いす。
さっそく車いすに乗って、外の風を感じに。
すると、それまで、辛そうにしていたAさんの
表情が徐々に穏やかに。
「Aさん、ビールあるよ。飲む」
と声をかけると、ちょっと表情がゆるんだ
久しぶりのビールに、Aさんの表情は
どんどんゆるみ、最終的には
奥さん愛用のタコハイグラスでごくごくと
「おいしい・・・」
小さな声で、そうおっしゃいました
おいしいよね。
病気になったって、いつだってやっぱりビールはおいしい
よかったね。
今度は何にしようか
ハイボールかな
レモンサワーかな
今まで「食べる」という支援について、
あまり考えたことがありませんでした。
でも、どんなものがあるのかを知り、
その人に合ったものを選ぶことで、
こんな素敵な時間が持てるのだということがわかりました。
Aさん、次は何を試しましょうか