教本・4/常に現在進行形的思考で


 子供たちの野球やサッカーなどの練習を見れば解るが、彼らは、上手く打ちたい、遠くへ打ちたい、上手く蹴りたい、正確に蹴りたいなどといった望みを叶える為に一生懸命に練習している。
 いま出来なくても、いや、いま出来ないからこそ、練習して出来るようになっていく訳だ。
 ところガ、〔気功&ふぁんそんテクニック〕の習練になると、「わからない」という表現をする人がいるのだ。
 「出来ないから出来るようになろう」という発想ではなく、「わからない」と、今を固定化してしまう発想になっているのだ。
 しかし、それは仕方のないことかも知れない。
 野球やサッカーのように、コーチの指示に従って、工夫しながら何度も何度もバットを振り、ボールを蹴って、打ち方、蹴り方を体で覚えていくというカリキュラム的指針が〔気功&ふぁんそんテクニック〕にはないからだ。
 〔気功&ふぁんそんテクニック〕に於いては、今の〔わからない状態〕から〔わかる〕、即ち、体感できるようになる為には、如何なる工夫をして行けば良いのかという道筋が確立されてはいなかったのだ。
 この教本は、その工夫の方向と方法を明らかにしていくものであるが、少なくとも〔気功&ふぁんそんテクニック〕の習練に取り組もうとする者は、自分の今の体感を固定的に把握せず、〔いまから、ここから〕の立場に立って、常に現在進行形の姿勢で習練に取り組まなければならないのである。