【はじめに】

 僕は1988年10月から気功の世界に飛び込み、1990年4月から指導員を続けている。
 その中で、気功とは、きの感覚を手掛かりにして、命の根源的な力である丹田の気の力を強くしていく習練であるということに気づいた。
 そして、その〔気の習練法〕を、気功を学び深めていく手順として〔緩感貫採練(かんかんかんさいれん)〕として整理した。
 その〔緩感貫採練〕の習練の中で、最初の〔緩感〕が習練の礎になることに目覚め、それを〔ふぁんそんテクニック〕と名付け、その習練にも取り組んできた。
 その〔ふぁんそんテクニック〕の習練の中で、〔ふぁんそん〕ならではの体感から〔緩感〕以降の気功の習練である〔貫採練〕とは方向を異にした〔空の体感〕へと向かう習練法を整理し、その全体を〔ふぁんそんテクニック〕と呼ぶことにした。
 この教本は、気功の習練の礎である〔緩感〕をベースにして、そこから〔気功〕と〔ふぁんそんテクニック〕へと広がっていく習練の全体像を体系化したものである。