猫を多頭飼いしてる人なら自分家の子たちの相性について、

日々頭を悩ませている人も多いだろう。

猫の飼い主なら誰でも自分の家の子が

仲睦まじくしている姿を見たいというもの。

 

今、左衛門家には7匹の野良上がりの保護猫と2匹の純血種、

合わせて9にゃんが暮らしているがこの9にゃんの関係は

多少の小競り合いはあったりするものの、基本的にはとても良好である。

もちろん”今は”という話で、

多頭飼いの経験に乏しい猫飼い初心者の頃は

相性の悪い子同士が流血騒ぎの修羅場になったこともあり、

一体どうすりゃいいんだ~と頭を抱えたこともあった。

 

猫同士の相性を考えた場合、

果たして血の繋がった兄弟、姉妹の場合はどうなのだろうか?

無条件に相性は良いものなのだろうか?

我が家には2年前に保護した同腹の保護猫3姉妹がいるのだが、

今回はこの2年間、この子たちを育てながら見てきた

この”姉妹の絆”、猫の血の繋がりの絆について書いてみようと思う。

 

2021年の10月、我が家の玄関先に3匹の仔猫が置き配された。

 

 

 

キジトラ、サバトラ、シロトラの可愛い仔猫。

体重300gちょっと、生後1か月ちょいと思われた。

この子たちを置き配したと思われる母猫は左衛門家の近くでよく見かけた

美しい銀毛のサバトラで、左衛門佐と嫁さんが

「シルバーちゃん」と呼んでいたメス猫だった。

 

我が家に仔猫を置き配したと思われるメス猫、シルバーちゃん。

 

何故このシルバーちゃんが我が家の玄関先に我が子を置き配したのかというと、

実は我が家にはこのシルバーちゃんの姉妹と思われる猫、

睦月がいたからである。

左衛門佐と嫁さんはこの睦月を保護する前、

まだ幼かった睦月がこのシルバーちゃんともう1匹、

”なつ”と呼んでいたかなり変わった毛色をした”赤毛のキジトラ”と

3匹で一緒に居るところを何度か目撃しているので

おそらくこの3匹は姉妹で間違いないだろうと思う。

 

シルバーちゃんの姉妹と思われるサビ猫の睦月。

 

シルバーちゃんとなつは睦月が我が家で保護され、

家猫となった後も何度か庭のニャングルジムに出ている睦月に会いにきているので

自分の姉妹がこの家に居るということは知っていたはずである。

そして2019年の9月、まずなつが自分の子供である”雪晶”を連れてきた。

左衛門佐はなつが雪晶に乳を与えているシーンを目撃しているので

雪晶はなつの子供で間違いない。

 

なつが左衛門家に預けていった雪晶。我が家で唯一の男の子。

 

なつは雪晶を左衛門家に預けていった後、その姿を一度も目撃していないので

もう既にこの世にはいないと思われる。

そしてその2年後、今度はシルバーちゃんがチビ3匹(泣)を置いて行った。

シルバーちゃんは我が子が左衛門家に保護されたのを確認するように

二度ほど我が家の玄関先に姿を現したがやはりその後、

パッタリと姿を消したのでこの子も既にもうこの世を去っているのではないだろうか。

小さかった3姉妹も無事成長し、可愛いウチの子となった。

 

もっとも大きくなったキジトラのこざる。ちょっと神経質で甘え下手。

 

臆病でおとなしい性格のサバトラのアクア。

 

猪突猛進ガール、天真爛漫で物怖じしない性格のシロトラのだるま。

 

血の繋がりがあると思われるこの5匹の関係を人間の関係に表すと、

チビ3匹にとって睦月は母親の姉妹なので叔母にあたり、

雪晶は母親の姉妹の子なので従兄弟ということになる。

実際のところ、この5匹は歳が若く近いということもあってか、

シニア組の4匹との関係と比べるとめちゃくちゃ仲が良い。

特にチビ3匹と雪晶の相性は抜群で、

雪晶はまだチビたちが幼猫の頃から年老いた女王ルナに変わって

献身にチビたちの面倒を見ながら育ててくれた。

 

体調を崩し、一人だけ成長の遅れてしまっただるまの遊び相手をする優しい雪晶。

 

 

だからそのハンモックに4匹は無理だって!!

 

成猫になった今でも雪晶とチビ3匹の関係は変わることなく、

チビ3匹はこの優しい従兄弟のお兄ちゃんのことが大好きである。

また、睦月と雪晶の相性もとても良く、

雪晶は幼猫のときは女王のルナが面倒をみて育ててくれたのだが

大きくなるにつれ、睦月と一緒にいることが多くなった。

チビ3匹が来るまでは常に一緒にいるぐらい仲が良かった。

 

仲の良い睦月と雪晶。チビ3匹が来るまでは常にベッタリだった。

 

では叔母である睦月とチビ3匹の相性はどうかというと

これまたすこぶる良く、近くに雪晶がいないときは

睦月にくっついて甘えることもある。

 

雪晶の代わりに睦月にくっついて眠るチビ3匹。チビたちがこうした甘えた行動をシニア組の4匹に対してすることは無い。

 

こうしてみると猫は兄弟姉妹に関わらず

血の繋がりのある猫同士は比較的相性が良くなりやすいのかな~なんて思ったりする。

我が家がたまたまなのかもしれないけど。

そして一番肝心な姉妹の絆。

母猫のお腹の中にいたときからずっと一緒だった姉妹。

まあ普通に考えて相性が悪い理由が無いと思うんだけど、

でもその絆は左衛門佐や嫁さんが考えていたよりもずっと強固なものだった。

我が家の3匹の場合、全員が女の子、

全員が全トラ柄、毛色が茶・青・白の色違い、

大きさが大・中・小と、よくもまあ、

シルバーちゃんはこんなに綺麗に産み分けたなぁと

感心するような3姉妹で、ある意味それぞれの個性の比較もしやすい。

性格はそれぞれまったく違うのだが、

ひとつ大事なことはこの3匹の間には他の猫との間で見られるような

いわゆる優劣とか序列みたいなものが全く無いことだ。

同腹の姉妹同士で遠慮が無いが故にニャンプロでも

エスカレートして手加減の無い本気モードになることがよくあるのだが

その時々によって誰が勝つかは違うし、

どんなに激しくやりあってもその1時間後には頬と頬を寄せ合って

眠っていたりする。

 

だるまの激しい攻撃にたまらず敗走するこざる。

 

成猫になった今は仔猫のときほど常に3匹ベッタリ一緒にいるわけではないが、

それでもよくくっついているのはチビ3匹のうちのどれかの組み合わせ、

または雪晶であることが多い。

 

 

 

この3姉妹には他の猫には無い特殊な鳴き声があって、

3姉妹のうちのどの子かがその鳴き声で鳴くと

驚くことに他の場所にいる残りの2匹がすぐに駆けつけてくるのだ。

左衛門佐は最初はマドハンドが仲間を呼んだ!!(ドラクエ知らない人すみません)

と言って笑っていたのだがこれは他の猫には見られない習性?なので

きっとこの3姉妹だけにある絆の証なんだろう。

成猫になった今ではアクアとだるまの2匹がこの鳴き方をすることは

ほぼなくなったのだが寂しがりのこざるだけは今でもこの鳴き声を発することがあり、

するとどこかにいたアクアとだるまがすぐに飛んできて、

まるで「こざるちゃん大丈夫?」と言わんばかりに

頭をペロペロと舐めてあげるのだ。

左衛門佐が観察する限りでは同腹の兄弟、姉妹は離すことなく

一緒に育ててやればこのような硬い絆でずっと結ばれたままなんじゃないかと思う。

既に6匹飼い猫がいる状態で3匹同時に保護するというのは

正直かなり勇気のいる決断ではあったが今となっては

どれ1匹も離さず保護して本当に良かったなと思う。

1匹だけでもメチャ可愛いのにこれが姉妹2匹揃うと可愛さが2乗(2倍ではない)

3匹揃うと3乗になるのでとんでもない可愛さになる。

同じ女の子のトラ猫なのにその毛色と同じぐらい性格が違うので

その個性を観察しているだけでも日々の生活がとても楽しい。

この可愛い3匹が頬を寄せ合って眠る姿を少しでも長く見ていられたらいいな・・・と願う。