桜が開花した。

もう寒い思いをしながら釣りをする必要もなく、

最近の左衛門佐は積極的に船を出し、

クロダイと激しい攻防を繰り広げている。

 

ここ最近の釣果は1枚、1枚、〇ボ、1枚、1枚、〇ボと、

頑張って1枚獲れるかどうかという、

まさに一進一退の攻防。

www 必死だな。www

と笑われるかもしれないがまだ初心者どころか見習いの域を出ない

左衛門佐のレベルではまだタイの顔を見れるだけマシ、

師匠に弟子入りする前まではボ〇ズという名の禿げきった荒野を

ひたすらサクラバクシンオーし続けていた左衛門佐からすればとんでもない進歩である。

 

先週の釣果。クロダイ42cm。

 

先週の釣果。クロダイ46cm。

 

先週の釣果。クロダイ45cm。

 

今週の釣果。クロダイ44cm。

 

こうして釣行を重ねるうちになぜ師匠のように上手くいかないのだろうという疑問や、

さらに釣れる条件というか、幾つか気が付いた事があった。

 

まず一つは師匠と左衛門佐では船を出すタイミングが違うということだ。

当然左衛門佐はタイが食うであろう時合を予測して船を出し、

ポイントを選定するのだが師匠は左衛門佐が、

「いや~今日も厳しかったぜ~」とか言いながら帰港した頃にひょっこり現れて

あっと言う間にタイを仕留めてくる。

え?このタイミングで出るの?マジで??

みたいなことも多い。

それでもホントに簡単に釣ってくるんだよな~。

・・・なんで?

 

それとちょっと気が付いたことがあった。

この釣りはそれこそ膝丈ぐらいの下手すりゃ座礁!!みたいな

スーパーシャローを攻めていく釣りなのだが

ポイントを探して浅瀬を船を進めているとき、

逃げていくクロダイの姿を目撃できた日は今のところ100%の確率で釣れている。

タイの姿が見えないポイントではアタリ一つ出ないことが多い。

あちらこちらにタイの姿が見えて、

あ!ここタイいるな。

と思ったポイントは大抵投入してすぐに何かしらの反応がある。

 

こんなふうに下手すりゃタイの背びれが出ちゃうぐらいのスーパーシャローに来ての

摂餌行動をティーチングというのらしいが、こうしたタイは餌を捕る為に

わざわざそんな浅瀬にまで来ているので食欲は旺盛というわけなのだろう。

そしてそんな場所は底が綺麗な砂地か砕けた白い貝殻が混じった砂地、

もしくは非常に丈の短い海藻が生えた砂泥地であることが解った。

そして釣り上げたクロダイの胃の内容物やイケスで吐き出した餌を確認したところ、

今のクロダイが食べているものは海苔が一番多く、

他にはフジツボやツメタガイ、アサリ他巻貝などの貝類などが多く見られた。

カニやヤドカリなどの甲殻類は捕食していないようだ。

・・・俺、全部ヤドカリで釣ってるんだけど・・・。

 

先日、帰港したときに弁釣りセンターの常連組の一人が桟橋で船待ちしていた。

この常連組はいつも3人セットで釣っているヒラメ流し釣りのエキスパートで、

弁天島釣りセンターのヒラメの釣果情報で目を見張る釣果の多くは

彼らが上げてきたものだ。

この船待ちしている彼も近代型・新弁天流し釣法の使い手で、

彼が手にしているタックルから察するにそのスタイルは左衛門佐のそれよりも

さらに近代型に洗練されたスタイルのようだ。

今でこそヒラメ専門だがその彼も昔は師匠に教えてもらい、

クロダイ釣りも盛んにしていたらしい。

タイが摂餌行動にくる浅瀬には必ず満ち潮の時に魚が入ってくる道、

引き潮の時に魚が瀬から出ていく道があり、

その道を押さえることができれば釣果は格段に上がるとのこと。

とても参考になる話だった。

 

「なかなか師匠のようにはいかないんだよな~。」

 

「あの人は幾多のキビレコンテストで優勝してきた凄腕だからね。そう簡単には真似できんよ。」

 

そういえば左衛門佐が昔に買った「完全版・浜名湖の釣り」って雑誌の巻末に

かなり詳細なキビレの特集があって、クロダイ釣りの参考になるかと

熱心に読み込んでいたら当時のキビレコンテストのランキング上位者の中に師匠の名前があった。

ゲゲ!!この本1999年発行だぞ。

そんな昔から既に名人やってたのかよ師匠!!

 

こんなふうにクロダイの習性や摂餌行動について色々考えていたら

一つの考えが浮かんできた。

師匠のこの釣りをもっともっと近代的にアレンジできないかな・・・。

ここで頭に浮かんできたのはYouTubeに上がっていた、

ジグヘッドにカニを付けてタイを釣るスタイルだ。

釣りビジョンでアルカジックの高橋くんが特殊なジグヘッドを使って

ワームでクロダイやキビレを連発させていたのを

食い入るように観ていた左衛門佐であったが、

要するにあれをワームではなく生エサでやるというわけ。

 

ダイワのチニングXにPE巻いた小型スピニング、リーダーはフロロ2号のタックル。

 

でも左衛門佐が付ける餌はカニではない。

これだぁ!!

 

 

そう。

左衛門佐お得意のヤドカリである!!

これぞ名付けて!!

左衛門ヤドカリグ!!www

これをズズィ~とズル引きしてやればまるで殻を失くしたヤドカリが彷徨い歩いているようだ。

腹を空かしたクロダイなどひとたまりもあるまい!!

試しに桟橋の船から数投してみたが速攻で太郎に食われていい感じだった!!www

もうちょい水温上がり、産卵に出掛けているタイ達がシャローに戻ってきたら

ぜひコイツを直接ブチこんでやりたい。

どうなるかとても楽しみだ。

 

そして昨夜。

弟子入り後、初の本格的な夜釣りに挑戦した。

師匠は昼でも関係なく釣れるよと言うがそれは師匠だから!!という話で、

いつも一進一退の攻防を繰り広げている左衛門佐は

タイの警戒心が緩む夜ならもっと簡単に釣れるのではないかと思ったからだ。

ただ夜はまだ冷え込む日が多くずっと機会を伺っていたのだが

ようやく夜釣りでも寒さに震えなくていい気温になったのでついに決行した。

まだ明るいうちにポイントに着いて水深とボートポジションを確認。

やっぱり夜は見えないから上げじゃないと不安だよね。

船を留めて遠くを見ると、左衛門佐が昨秋から左衛門流・新弁天流しを教えている知り合いの船がいた。

彼も今は活き餌が無いので師匠に弟子入りしてクロダイ狙い。

釣れてるのかな?

 

着いてすぐに一枚良いのを掛けたがバラしてしまい、

その後しばらくアタリが無かったが真っ暗になり潮が緩くなったか?

ぐらいのタイミングで時合が到来!!

アタリが頻発!!

バラシや掛け損ないが多すぎて自分の下手さに閉口したが

それでも短い時間で4枚釣り上げることが出来た。

本当はもうちょっと釣りたかったけど

既に下げに切り替わっていることに気が付いた時点で撤収。

浜名湖の下げてゆくスピードは速い。

脱出できなくなるとマジで瀬の上で一晩を過ごすことになる。

 

昨夜の一枚目。クロダイ40cm。

 

昨夜の二枚目。クロダイ38cm。

 

昨夜の三枚目。クロダイ47cm。

 

昨夜の四枚目。クロダイ46cm。

 

初めて本格的に夜釣りをしてみて思ったのは

やはり夜は釣れるな~ってこと。

警戒心が薄いのか、アタリも多いし

何よりも掛かるアタリが出るのでフッキング率が違う。

それこそ竿ごと飛んでいきそうなアタリもあったぐらい。

昼間よりも広範囲に摂餌行動をしているからだろうか。

 

でも新しい釣りを覚えるのは毎回発見があって楽しいね。

ここ10年以上ほとんどヒラメとマゴチ(+カワハギ)しかやってこなかったからな。

とても新鮮な楽しさがある。

今年はまた水槽でクロダイ飼育してみよう。

やはり魚を観察することは釣りへの大きなヒントになることが多い。

クエちゃんまだ2匹いるから夏前にどちらか浜名湖に返して水槽一基空けるか。

 

さて、次はいつ行けるかな。

今年は風ドン吹きとか雨とか天気悪くて釣り行けない日が多いよね。

あぁ、そろそろヤドカリも捕ってこないとな。。。