朝7時。

おもむろに目を覚ました左衛門佐。

・・・寒い。

かなり冷え込んでいるようだ。

 

ガチャリと玄関を開けると・・・。

風、冷たっ!!

しかもまあまあ吹いている。

 

嫁さんの部屋に行き、

まだ布団の中でモソモソしている嫁さんに、

 

「かあちゃん、外かなり寒いよ。釣り行くの止める?」

 

と聞くと、

 

「ううん!!行く!!!!!」

 

との返事が返ってきた。

止めるという返事を期待していたのだが・・・。

トホホ・・・。

このクソ寒いのに行くのかよ。

まあ、こないだ左衛門佐がマゴチ釣った日は、

(LINE送りつけてやった日ね)

仕事から帰ってくるなり、

 

「わたしも日曜日、でっかいマゴチ釣る!!」

 

って、キーキー!キャーキャー!!うるさかったからな。

 

今日はのんびりと準備。

午前中は上げなのでタイミング的には良いはずだ。

左衛門佐は朝からいきなりカップラーメン。

うめ~。

身体が温まるな。

 

8時をうんと過ぎた頃、

ようやく出撃。

今日は日曜日。

嫁さんの接待なのでもちろんポイントはいつものマゴチポイント。

狙うは嫁さんの大好きなデカマゴチである。

左衛門佐は船頭さん。

ちょっと釣れないとすぐに、

 

「船頭が悪い。」

 

とか言い出すから大変なのよ。

 

今日もかなり吹く予報だがそれでも昨日一昨日よりはかなりマシなはず。

ここなら何とか釣りにはなるはずだ。

 

二人ともで~っかいハゼつけて釣り開始。

お願い、1本でいいからいいマゴチ釣れて。

嫁さんに。

 

小潮なので潮はぬるいが少し濁り入ってていい感じ。

もっと濁っててもいいんだけど。

 

「今日は少し濁り入ってるから釣れるかもよ?」

 

なんて話ながら流してみるが・・・何も反応無し。

まあ、そんなに甘くはないよね。

でも持ってる女の嫁さんならワンチャンぐらいはあるかも。

それにしてもここは風裏だから穏やかでいい。

のんびりと穏やかな気分で釣りができる。

全然アタリ無いけど。

 

 

二人で猫の話しながら糸を垂らすが・・・。

ホント、何も起きないねぇ。。。

1時間経過しても、竿先には何の反応も無い。

魚、おらんのかなぁ??

 

やはり風がキツイのか、船が増えてきた。

みんな鉄橋南が釣り辛くて逃げてきたみたいだ。

 

これは?

底かぁ~。

これは??

底だぁ~。。

 

を何回繰り返しただろう。

自虐的に、

「おっ、また底が食った。」

とか、

嫁さんが牡蠣殻を釣り上げたり

左衛門佐がメーターオーバーの木の枝を釣り上げたりして

バカやって遊んでいるといきなり嫁さんが、

 

「あ!!これは!?来たぁ!!!!!」

 

「マジで?どうせまた底でしょ?」

 

しかし、真剣な顔で送り込む嫁さん。

・・・マジ??

 

固唾を飲んで見守っていると、

ついに嫁さんの鬼アワセが炸裂!!

竿が・・・大きく弧を描く。

おいおい、マジで魚なの??

半信半疑の左衛門佐の前でゴンゴン震え出すマゴチX!!

マジ魚じゃん!!

 

慌てて自分の仕掛け回収、タモを手に嫁さんに駆け寄る。

水中からゆらりと茶色い影が浮いてきた。

・・・長い??

マゴチだ!!

しかもデカイ。

パッと見、ロクマル近いように見える。

 

「かあちゃん、もっと竿立てて。」

 

嫁さんに指示を出し、掬う隙を狙う。

その時、キラキラと光る孫針が目に入る。

ちっ、・・・親針1本だな。

早く仕留めないとバレるかも。

まだ水面に浮かしていないがあまり暴れさせたくないので

隙をついて一気にザブン!!

 

「やったー!!釣れたぁ!!」

 

大喜びの嫁さん。

良かったね~~~。

 

嫁さんの起死回生の一撃。マゴチ55cm。

 

サイズを測ってみると・・・55cm。

最初のパッと見で57~58ぐらいあるか?思ったほどのサイズではなかったが、

それでも十分に立派なサイズ。

まあ流石にそんな簡単にロクマルは釣れんわな。

 

よっさ、ここから時合かも!!

二人で気合を入れて船を入れ直すが・・・。

またも穏やかな時間だけが過ぎる。

 

「あ、うーちゃんだ!!必死に羽ばたいてる!!」

 

「うーちゃんってさ、飛ぶの下手だよね。潜るの上手な代わりに身体重いのかな?」

 

なんて取り留めの無い話をしていたら何やら左衛門佐の竿先が変。

アタリっていうより何か不穏な感じ。

もしかして・・・。

 

仕掛けを回収してみると予想通りハゼが頭だけになっていた。

孫針も無い。

え~~~、こんなトコにも太郎居るの??

おのれ太郎・・・。

 

それにしても・・・アタらんねぇ。。。

できてあと30分くらいかな。

嫁さんにいいマゴチ釣れたから船頭が悪いとか言われなくて済むけどさ・・・。

でもいくら船頭役でも俺にもワンチャンぐらい、くれてもいいのに・・・。

この寒い中、ずっとアタリ一つ無いのはさすがに悲しいよ。。。

 

それでもマゴチを釣って上機嫌の嫁さんを見ていたら、

まっ、いっか・・・。

という気分になってきた。

まあ、俺はその気になればいつでも出れるからな。

 

すると・・・。

左衛門佐の竿先がコツッ・・・コツッと何か変。

これ、また太郎が突いてる・・・?

いや、っていうよりハゼが暴れてるのか?

何だ??

と思った次の瞬間、

 

「ゴン。」

 

という軽い衝撃の後に、グィ~と竿先が重くなった。

 

・・・何か食った。

良かった、これは絶対に太郎じゃねえな。

でも・・・ゴツゴツやらない・・・??

 

??

マゴチじゃないのか??

そんなことを思いながらガツンッ!!といくと気持ちよく竿が曲がり、

ゴンゴン!!という生命反応!!

よっさ、魚だ!!

 

手応えからして全然デカくないけど、

それでもこれだけ待った魚だから嬉しい。

バレんなよ~!!

ゆっくり巻きながら二人で水中を凝視していると、

茶色くて平たい魚がボンヤリと見えてきた。

あぁ、マゴチじゃない。やっぱりヒラメだぁ。。。

 

やっと釣れた左衛門佐の1枚。ヒラメ47cm。

 

 

サイズは左衛門サイズにすら及ばなかったけど、

それでも奇跡のワンチャンをモノにした魚だけに凄く嬉しかった。

 

それからもうちょっとだけ頑張ったけど、

潮がぬるくなり始めたところで終了、帰港。

結局この日、浜名湖が与えてくれたチャンスは二人共に一度きりだった。

 

二人で寒み~寒み~言いながら帰宅。

でもいいマゴチ釣って嬉しそうな嫁さんを見て左衛門佐もホッと一息。

まだしばらくは風吹きそうだなぁ。

今月は釣り出来るチャンス少ないかもね。

本命のクロダイもできれば2枚ぐらい、今月中に釣りたいんだけど・・・。

カニマンションに魚のアラ入れて沈めておいたら少しヤドカリ入ってた。

これでクロダイ釣れるかな??

 

次のクロダイ出撃のチャンスは・・・いつ・・・??