今日、帰宅してふと水槽を見るとマゴチの子供が1匹、砂の上に出ていた。

・・・。
この子、朝家を出るときにも砂の上に出ていたな。
 
左衛門佐が出勤する時間はまだ暗いので砂の上に出ていても別におかしくはないのだが、真昼間のこの時間に砂の上に出ているのはおかしい。
よ~く観察すると、少し呼吸が荒いようだ。
 
・・・。
返すか。。。
 
こうした異常を発見したら少しでも早く海に返すのが魚のためだ。
 
どうせなので他の2匹のマゴチたちも砂を掘りおこして捕獲。
一緒に浜名湖に返すことにする。
 
できればもう少し捕食シーンを動画で撮影したかったのだがマゴチは待ちのハンターなのでなかなか思うようにそのシーンを撮影することが困難なので正直なところ、これ以上水槽に置いておく意味もあまり無い。
 
唯一、撮影できた捕食シーンはそれを撮るまで30分も水槽の前でカメラを手にしながら待っていた。
 
餌のハゼを投入した瞬間、射程距離3cmのアタックに失敗したマゴチの子供は延々30分間、今度は鼻面・射程距離0cmになるまで待ち続けたのだ。
 
しかしこれはマゴチの素の習性をとてもよく表した出来事だったとも言える。
 
自然下では潮の動きが活性の上下に大きく左右するのでマゴチといえど積極的に餌を捕食することはある。
実際左衛門佐も流し釣りをしていて、今のは追ってきて食ったなというような経験は山ほどあった。
 
しかし、逆の見方をするとそうした潮の動きがまったく影響しない水槽という安定した環境下ではその魚の素の習性が出やすいということでもある。
 
水槽で飼っていると魚種にもよるが魚が人間から餌をもらえるということを学習してしまい、餌を食べやすくなる代わりに素の習性が観察しにくくなってしまう。
 
その魚の素の習性を観察するには水槽に投入して間もない頃が一番良いのだ。
 
そういった意味でこのマゴチの子供が捕食シーンを撮影させてくれるまで30分もかかったということはこの魚が待ちのハンターであるということを再認識するいい機会でもあった。
 
もしこれがヒラメの子供だったなら人目も気にせず、きっと水槽の隅から隅までハゼを追いかけまわし、あっという間に捕食していただろう。
 
いうなればヒラメが
 
「食えぬなら 食ってみせよう ホトトギス」
 
という攻めのハンターなのに対し、マゴチは
 
「食えぬなら 食えるまで待とう ホトトギス」
 
という待ちのハンターなのだ。
 
浜名湖に返す前に体長だけ再測定してみた。
 
イメージ 1
イメージ 2
 
まず調子が悪そうな一番小さな個体。
写真を見ると分かると思うが、マゴチは調子が悪くなると体色が黒っぽくなる。
 
85mm。
んー、これは・・・。
おそらく一番小さかった採集時83mmだった個体だろう。
いくらなんでも1mmも成長していないというのは考え辛いので。
しかしほとんど餌を食べていなかったであろうことが分かる。
 
次に真ん中の個体。
体色が良いので調子は良さそうだ。
どれどれ・・・。
92mm。
採集時85mmだったので7mm成長している。
 
最後に一番大きな子。
この子は絶好調な様子。
測ってみると・・・なんと101mm。
採集時が87mmだったので14mmも成長していた。
きっとハゼをバクバク食べまくっていたのはこの子だろう。
 
3匹のマゴチの子供をそっと浜名湖に返す。
50cmにまで成長したら俺の竿に掛かってくれ。
 
さて、これでしばらく水槽はホウボウの独壇場に。
お前はいつまでいてくれるのかな。
 
イメージ 3