いているお客様は、元美容師さん
カットはいつも自分でされてから、きつめ
のパーマをかけに来られます
声にはりがあり、いつも笑顔の颯爽とした
方でした。
お客様は、昨年から体調を崩しがちになら
れ咳がひどく、心臓にも負担がかかり入退
院を繰り返されるようになりました
みるみる痩せられて、二ヶ月前は息も上が
り蒼白い顔で心配したものです
酸素吸入をしながらでも髪が気になるから
と退院して直ぐに来店されました
近所だから、私が出向く事もできますが
「来れるうちは大丈夫よ」と言われました
木彫りが趣味で、大きな板を購入し大作を
手掛けようと思った矢先に病気がちになら
れました、もう手に力が入らずやりたいけ
どできないと。
人はいつどうなるか分かりません、あの時
やっていればよかったと後悔しても叶わな
い事もある、あんなに颯爽とされていた
お客様が昨年発作のようになられ入院され
た時に御主人の手をわずらわせるならこの
ままいなくなった方がいいのではないかと
思ったそうです
永年連れ添われたお二人、御主人がそんな
事思われるはずがありません
人は弱った時に弱気になる、感情のある人
間だから当然かもしれません
長い間海外で船に乗られていた御主人とは
今が大切な夫婦の時間なんだと思います
二ヶ月前より声も元気になられ、生きる
気力を取り戻されたお客様、「生きていて
くれるだけでご家族は嬉しいはずだから
頑張って下さいね!」私が励ますとニッコ
リ微笑んでくれました
できる時にできる事を精一杯やる、お客様
との会話に気づかされました


クリープパーマで、もちのよいパーマに
なりました!