ていただけるお客様がいます
祖母も一緒に暮らしていた私は、その年代
の方と話すのが好きです
母世代とは違う、昭和初期の話しや戦争の
事、衣食住の違い、そんな物のなかった時
の話しを聞くと、現代はいかに物資に恵ま
れ便利な事を思い知らされます
そんなお客様、前はいろんな役職を引きう
けていたのをこの何年かで全て辞めてしま
われました、歳だからと。
それから少しずつ、最近の事、予約の時間
何度も確認されて、いつだったかまたたず
ねられる事が増えてきました
同じ事を何度も聞くのは理解できます
曜日間隔が分からなくなられたのが気にな
りました
その度に、「いつの何時からですよ」と
お伝えしています
「頭の後ろが重く、レントゲンと撮った
のよ」と言われていました
人は皆老いていくもの、でも予定や曜日が
分からなくなるのはまた違う症状なんでし
ょう。
歳をとると、今の事は忘れ昔の事はよく
覚えていると聞きます
確かに、お客様も自分の幼少時代の事を
鮮明に話されます
30分前に入れた予約が、今日か明日か分か
らなくなった、と聞いた時は驚きと切なさ
がありましたが、優しく今日ですよ!と
伝えて安心させる事が美容師として密に
接する自分の使命かなと思いました
昼に食べた物も、聞く度に違っても否定せ
ず時には教えてあげる、そんな風にしてい
こうと思います
人は老いていくもの、そこに認知症がある
時は何度も伝えて話しをたくさん聞いてあ
げる事が大切なのかなと思っています

春も近く、優しい色の花が咲いています